木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

読書&CD「蜜蜂と遠雷」

2017年09月08日 | 読書
図書館に予約を入れたのは
 本屋大賞にノミネートされた1月中旬のこと

その前に直木賞2016年下期を受賞されていて気にはなっていたのですが
 本屋さんで手に取ってページをめくったとき

本の厚さ おまけに2段組み

図書館の貸出期間は2週間
 読み切れるかしら?
躊躇して 予約できずにいました

で、本屋大賞にノミネートされたと知り
 やっぱり読みたい!と…


8月にようやっと順番が回ってきて(^^♪



舞台は3年毎に開催される 芳ケ江(よしがえ)国際ピアノコンクール
 第6回を迎えるこのコンクールは 優勝者が世界屈指のコンクールでも優勝
近年評価が上がっている

出場者 審査員達だけでなく 調律師 テレビの取材者など
 さまざまな人の心情が交錯

恩田さんの見事な表現力で ぐいぐい物語に引き込まれ
 時には行間から音楽が聞こえるような錯覚も

この先どうなるの?
 先が気になって どんどん読み進め 

臨場感に溢れ ドキドキ
 まるで出場者の近親者のように寄り添ったり がっかりしたり…

題名からして風間 塵くんが主人公と思い読み始めましたが
 コンクールを通じて 刺激され切磋琢磨して才能が開花していく
人間の成長物語と

明石さんが栄伝亜夜ちゃんに
 「お帰り…  」
と涙 涙 のシーンには そうそう そうよね
と 嬉しくなってほろり

その様子を言葉巧みに表現され
 音楽表現も素晴らしく 恩田陸さんに拍手喝采です


読み終えて
 …クラシック音楽にはさほど詳しくない私は
「このコンクールでのピアノ曲を聴いてみたいな
 この本のCDって出れば良いのに… 」
って思ってました

しばらくしたある日 美容院で手にした厚い本に
 本の紹介と一緒に載ってました

「蜜蜂と遠雷」音楽集



CD2枚組
 
ディスク1は第1次予選~第3次予選 演奏曲
ディスク2はファイナル演奏曲

このCDに
 「蜜蜂と遠雷」登場曲への想い と題して恩田陸さんのエッセイが載っています

まず「平均律クラヴィーア曲集」の楽譜とCDを資料として購入
 ピアノコンクールの課題曲の音源と楽譜を集めることから始めたそうです

プログラムを作ってはプログラム通りに曲を弾いていく日が続き
 …恩田さんは子供のころからピアノを弾いていたそうです

浜松国際ピアノコンクールのプログラムは大いに参考になったとも書かれています
 何度も足を運ばれ 実際に弾いているのを聴いて
「これを是非マサルに弾かせようと思ったのは バルトークのピアノ・ソナタ」とか

一番苦労した曲は リストのピアノ・ソナタロ短調
 
この長い曲をどう書いていいのか分からず パソコンを前に途方にくれ
 結果「ロ短調ソナタ」はうんうん表現を探しながら数百回も聴くはめになった


ご苦労がうかがわれます
 

CDを聴きながら
 また本の余韻に浸っているこの頃です

いつかCDを聴きながら もう一度 読み返したいものです

この本のモデルとなった浜松国際ピアノコンクール
 中ホールの様子 隣に大ホールがあって…とか
カレー屋さん あれかな?

なんて思い浮かべながら読めるのも楽しい出来事でした


3年毎の浜松ピアノコンクール

この前 Kちゃんと鑑賞した能狂言の折
 「蜜蜂と遠雷」の話題が出て

浜松国際ピアノコンクール
 今度いつか聴きに来ましょうと語り合ったのでした

 





 


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