木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

第11回乳がん患者会スノードロップ学習会

2011年08月04日 | 患者会
7月最終の水曜日27日第11回スノードロップ学習会が開かれ参加してきました

今回は「乳がんのリハビリテーション ~自宅でできる体操と注意点」と題して
浜松医大附属病院 リハビリテーション部
 作業療法士 下田亜由美さんのお話でした

リハビリテーションとは
Rehabilitation
re(再び)+ habilis(適した)
「再び適した状態になること」 「本来あるべき状態への回復」
などの意味をもつ

リハビリテーションとは(WHO)
 リハビリテーションは能力低下やその状態を改善し障害者の社会統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる
 障害者の社会的統合を促す全体として環境や社会に手を加える事も目的とする
 障害者自身 家族 そして住んでいる地域社会がリハビリテーションに関するサービスの計画と実行に関わりあわなければならない

乳がんのリハビリテーション
なぜリハビリテーションが必要なの?
1 手術 
術後の肩関節拘縮の予防のために  
  肩関節可動域を動かそう
  日常生活活動能力 維持しよう
   
術後のリンパ浮腫の予防と軽減につとめよう

2 化学療法
   抹消神経障害など
3 放射腺療法
   腕神経叢麻痺など

どんなリハビリテーションをするの?
1 棒体操
2 壁のぼり体操
3 腕を開く運動

棒体操(上下 横)それぞれ10回×3セット



壁のぼり体操  10回×3セット



腕を開く体操  10秒×3セット
この状態で10秒静止しましょう



1~3の体操を毎日 朝 昼 夕に体調に合わせて行いましょう

特別な管理を必要とする場合
 リンパ浮腫の可能性がある場合
  発症頻度
   リンパ節切除の10~20%の方
   放射線療法を受けた10~30%の方
 
 生活上の注意点を知り スキンケアを実施する
 セルフリンパドレナージの指導
 リンパ浮腫予防用インナーの紹介・装着指導

生活上の注意点
 ◎ 手術した側の手を保護する習慣をつける
    やけどや切り傷を作らないように心掛ける
    重たい物は手術した側とは反対の手で
 ◎ 手術した側の手の色や腫れに注意する
    手術した側の手が赤黒くなる
    両手を比べ 手の皺や血管の見え方が違う

セルフリンパドレナージの方法
 準備運動
  肩回し運動     10回
  腹式呼吸       5回
  脇の下のマッサージ 20回

セルフリンパドレナージ 術側を主にやりましょう
 手の平を使って やさしく 力を入れずに さする様に
  
1 右の脇の下から左の脇の下へ
  2 右の肩前面を下から上へ
  3 右の上腕を下から上へ
  4 右の肘のくぼみ部分を下から上へ
  5 右の前腕を下から上へ
  6 右の手首を下から上へ
  7 右の手のひら(手の甲)を指先から手首まで

         

この時に絶対にやってはいけない事
 ☆ 圧迫しない
 ☆ 身体の中心から外側に動かさない(上から下には動かさない)
  
心臓に血液を戻すイメージでやりましょう


後半の1時間はO先生を囲んで質疑応答 歓談

質問
 ハーセプチンとは?
 放射線治療の肌のトラブル
 化学療法の痺れ
 乳房再建について
などなど
O先生がそれぞれに説明 応えてくれました

そしてO先生からひとこと
「乳がんの検査はこちらで定期的に実施しますから良いですが他の臓器のがん検診は自分達で進んで受けてくださいネ」と

3ヶ月毎の患者会
 顔見知りになった方も増え 「元気?」「怪我はもう良い?」とか会話も飛び交い
皆の元気な顔に会えるのも楽しみひとつです

今回初めて参加した術後半年の方
「来て良かった(^^) 聞きたいこと知りたいこと聞けて…」
そして「温泉に行く予定があったら誘ってください」とも…
全摘のこの方 自分より他の方が驚かせてしまうのではないかと危惧して一歩が踏み出せないそうです
いろいろ心配の種は尽きませんね
大丈夫よ とケセラセラさんの温泉ばなしを個人的に話させてもらいましたよん

次回10月は主治医のO先生のお話とか…
 こうして元気に参加できることに感謝です