木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

第8回 乳がん患者会スノードロップ学習会

2010年10月29日 | 患者会
急に冷え込み秋が深まる前に冬の到来って感じ
 慌ててハイネックのフリースを引きずり出し
  母には綿入れ半纏を着せ…

そんな27日水曜日 第8回乳がん患者会スノードロップ学習会が開かれ参加してきました

今回は「乳がんに対する放射線治療」と題して
 講師は 浜松医大放射線科 鈴木一徳先生 
  私たちがお世話になっている放射線科主治医です

がん治療の3本柱
 外科手術
 化学療法
 放射線治療 
 
放射線治療とは
放射線(エックス線)を照射して、腫瘍細胞の遺伝子に傷をつけて増殖を止めたり破壊する方法 
病気を治し 症状を緩和させることを目的とします

乳房温存術では、乳房内に目に見えないほど微小ながん細胞が残っている可能性がある
術後に放射線照射を行って乳房内再発を予防します。
放射線照射を行わない場合よりも、乳房内再発を約3分の1に減らしたり生存率が向上する可能性も示されている

放射線の作用
核の中のDNAに傷害を与える事で作用する

放射線の種類
 外部照射治療
  身体の外からの照射…乳がん
 密封小腺源放射線治療
 非密封線源放射線治療 

放射線は 身体の中を通過するとき細胞増殖に必要な遺伝子を傷つけます

分割照射の意義
 1回大量照射すると腫瘍細胞より正常細胞の方がダメージを受けやすい
   正常細胞を死滅させるのでは放射線治療の意味が無く

分割照射することにより
 正常細胞は比較的ダメージを受けにくく回復能力も旺盛なので復活します
 一方 腫瘍細胞はダメージを受け 回復するのには時間が掛かるので続けて照射することにより
  ダメージを重ねて与え 回復する前に死滅させることができます

乳がんに対する放射線治療

治療計画 体積の決定
リスク臓器の確認
治療パラメーターの設定
線量分布の作成 確認
など 決定後 

手術した乳房全体に1回線量1.8~2.0Gy(グレイ)計25回 
 月曜日~金曜日 週5日 約5週間
総線量45~50Gyを照射します

週5回 休み無く続けて照射する事に意味があります

カナダやイギリスでは、治療期間を短くするために1回線量2.66Gyを計16回 22日間で治療する方法が試されています

乳がんに対する外照射には
 
 乳房切除後の外照射
 温存乳房に対する外照射
 再発乳がん
  骨転移 疼痛の改善
  脳転移に対する外照射

放射線治療は
 根治
 すぐれた局所効果
 機能形態の温存
 低侵襲
 柔軟性(目的に応じた治療)

などなど 写真や図 グラフを提示してお話くださいました


学習会の後は主治医O先生も加わって座談会

今回初めて出席された術前化学療法治療中の方が
「病気は自分だけ 皆さんもう治った方々でしょ?」
  って戸惑っていられましたが(それくらい みなさん明るいんですね)

その言葉を受け
主治医のO先生が
「いや 皆さんまだ治療中の方です 中には再発された方もいます
  はた目には元気に見えても胸の内にはいろいろ不安を持っていて
その気持ちと折り合いつけて過ごされていると思います
お互いに不安な事 知りたい事など 交歓の場としてここがあります…」

で、化学療法中のその方が「便秘で困っている 水もまずくって食事もまずくって…」と吐露され
 
「お茶コーヒー紅茶はダメだけれど リンゴジュースやぶどうジュースなら良いよ
杏仁豆腐とかプリンは?何か食べられるものがあるはず 探してみて…」とか助言 

他の方が「脇が突っ張って…」
先生が
「手術から2年は…5年経っても… 人によって郭清の仕方にもより違いうけれど
  手を上下したり回したり 少しずつ動かして… 」
「そう痛いときあるよね 突っ張っても少しずつでも動かした方が良いよ 上がらなくなるから」
などなど皆からも意見や助言


患者会のイベント
11月には森林公園ウォーキング 12月にはお食事会が計画されています
 <ホームページを立ち上げよう>って話も持ち上がっているようです

顔見知りの方も増えて
 元気な顔に合えるのも楽しみのひとつです