富士フイルムグループは12月10日、同社子会社の富山化学がエボラ出血熱の治療薬として開発し、世界的に注目されている「アビガン(一般名ファビピラビル)」について、中国医薬品大手「四環医薬」が模造薬を製造している可能性があると明らかにした。
在日中国大使館に調査を求めるなど事実の究明を進めており、特許侵害が確認されれば提訴も視野に入れる。
本年9月にスイスで開かれたWHOの専門家会合で、中国の出席者から四環の薬がエボラ熱薬の候補として提案された。
WHOの担当者が「アビガンと成分が同じだ」と指摘し、富士は事態を把握したという。
富士フイルムは2004年から2013年にかけて、中国でアビガンの関連特許を取得している。 化学業界の話題 2014年12月12日