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計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

ニューラルネットワークと重回帰分析

2015年06月21日 | 計算・局地気象分野
 ニューラルネットワークと重回帰分析を比較してみると・・・説明変数と目的変数の数が少ない場合は、どちらを用いても良いのですが、(a)説明変数や目的変数の数が膨大になるケースや、(b)分析に用いるデータベースが頻繁に更新される場合は、ニューラルネットワークの方が使いやすいのかも知れません。要は、予測モデル式のメンテナンスが容易ということです。

 そもそも、重回帰分析から得られる回帰式は計算式ですが、ニューラルネットワークもまた膨大な数の計算式の集合体です。

 (a)説明変数や目的変数の数が膨大になると、目的変数の数だけ重回帰分析を行う必要があり、一つの重回帰分析に用いる説明変数が多くなると、なかなか面倒です。かつて説明変数が30種類近い重回帰式を100本近く、エクセルで、手動でちまちまと作成したことがありますが、ハッキリ言ってしんどい作業でした。

 これに対して、ニューラルネットワークは入力層と出力層のニューロン数を、各々、説明変数と目的変数の数に対応させ、後はデータを学習させれば良いのです。学習が進むにつれて、ニューラルネットワークは自動的に、説明変数と目的変数に最適化されていきます。

 (b)分析に用いるデータベースが頻繁に更新される場合、重回帰分析の式はその都度、重回帰分析を行って回帰式(計算式)のアップデートを行う必要があります。

 これに対して、ニューラルネットワークは、既にある状態のまま、新たに更新されたデータベースを追加学習してゆけば良いのです。こちらでわざわざ式を作り直す必要がありません。要は、ニューラルネットワークが勝手に学習して、自らを最適化してしまうのです。

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