計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

今日も一日データ解析・・・

2012年12月30日 | 気象情報の現場から
 ・・・と言うわけで、昨日(29日)の朝の時点での山形県内の積雪の状況です。朝日連峰沿いの地域も然ることながら、置賜地方と最上地方も結構、降り積もっていますね。


図・29日朝の時点での積雪量[cm]
※色は10cm毎に色分けしており、10cm未満と推定される領域は白抜きにしてあります。

 ちなみに米沢市のアメダスは中心市街地の東の方に設置されていますが、ちょうどこの中心市街地付近は積雪量が東西方向で急激に変化しているようですね(東西方向の勾配=グラディエントが非常に大きい)。

 アメダスの積雪値だけをみると・・・案外、それ程降り積もってないように見えても・・・実はアメダスより少し西側に移動しただけ積雪量は大きく増しているようですね。地域差が非常に大きいのもこの地域の特徴ですね。


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2012年も間もなく終わります。

2012年12月30日 | 何気ない?日常
 今は、一昨年の12月に「予報業務許可事業者」の仲間入りを果たした会社の事務所で局地予報に係わっています。今回もこのまま、この事務所で越年予定です。この会社の一昨年は「ギリギリセーフでようやく立ち上がり始めた」年、昨年は「本格始動の時を迎えた」年、そして今年は「少しずつ、ゆっくりと歩みを進めた」年となりました。

 私の2012年を振り返ってみると、「学び」「出会い」「再会」・・・そして「達成」「実現」の一年だったように思います。

 気象データの解析を通じて色々な知見を学んだだけでなく、コーチング等のセミナーを受講して新しい視点を学ぶ事が出来ました。そこで、新たな「先達」に出会う事ができました。「人には、まだまだ可能性がたくさんある」・・・その想いを感じることが出来ました。

 また、この夏からfacebookを始めました。そこで、新たな出会いもあり、そして懐かしい「旧友」との再会がありました。学会発表については、一昨年は学会発表の実績が「ゼロ」、昨年は学会発表の実績が「1件」、今年はついに「2件」を達成することが出来ました。次年は、目標としては最低2件を目標に掲げたいと思います。願わくば、春季大会(東京)と秋季大会(仙台)の両方への参加したい所です。

 そして長年取り組んできた技術やノウハウの「実現」・・・これが今年5月の学会発表のテーマでもあり、その後に続く新たな「実現」が次の発表テーマになる予定です。

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クリスマスの次は越年・正月寒波

2012年12月29日 | 気象情報の現場から
 今日は広い範囲が移動性高気圧に覆われているため、概ね晴れているようですね。

 この晴天をもたらしている移動性高気圧が東に抜けると、今度は前線を伴った低気圧が2つ、接近してくるようです。一つは日本海上を、もう一つは日本の南岸沿いを東に進む見通しです(ニつ玉低気圧)。

 明日30日は、これらの日本海と南岸の低気圧が通過するのに伴って雨となり、これらが日本の東海上に抜けると、大陸に広がるシベリア高気圧との間で西高東低型となり、01日にかけて冬型の気圧配置が強まりそうです(越年寒波)。

 この冬型の気圧配置は一旦緩み、日本海上には次の低気圧が現れるようです。そしてこの低気圧が東海上に抜けると、再び冬型の気圧配置となるようです(正月寒波)。どうやら、この年末年始は寒気の襲来は「2段構え(2部構成)の構図」となりそうです。

 私は31日も勤務。そのまま事務所(予報センター)で越年の瞬間を迎える予定です。そういえば、前回も事務所で越年を迎えました。前回の越年の時期は寒気もそれほどではなかったので、比較的のんびりと過ごすことが出来ましたが・・・今回は、お正月気分どころではなさそうです。
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恐るべしクリスマス寒波

2012年12月26日 | 気象情報の現場から
 山形県米沢市では、25日朝~26日朝の24時間で40cm以上の降雪・・・これには驚きました。


図・25日朝~26日朝の24時間降雪量[cm]
※色は05cm毎に色分けしており、05cm未満と推定される領域は白抜きにしてあります。

 この図では米沢市の南部が観測地点の空白域となっているので、この米沢市南部の降雪量の推定値ははっきりとは言えませんが、米沢~高畠間の降雪量が大きく目立っている事はわかります。

 25日から26日にかけて、地上では冬型の気圧配置が非常に強まり、850hPa面(上空1400m付近)の寒気が-15℃と(この時期にしては)非常に強く、さらにこの高度での冬の季節風が西~西北西の風向で20m/s前後を超える状態が続きました。ちなみに、この高さで0℃は標高が高い所(山頂など)での雪の目安となる他、-3℃が地上でのミゾレ、-6℃が雪の目安となっています。そう考えると-15℃と言うのは、この冬一番の寒気ですね。

 地上では、この降雪が観測される前の米沢アメダスでは主に南西寄り の風向が観測されていましたが、降雪が始まってからは西~北西、特に西北西の風向が続きました。上空の季節風の風向が地上にも反映された形です。

 一般に、上空の寒気が強い(気温が低い)ほど大雪になりやすい傾向が知られていますが、さらに地域毎の降雪の動向を考える上では、上空の季節風の角度(風向)や強さ(風速)も重要になってきます。

 米沢市周辺(東南置賜地方)は周囲を山岳に囲まれた、非常に複雑な地形条件に恵まれているので、降雪に適した条件になると一気に大雪が襲来する事があります。今回はその典型的なパターンかも知れません。米沢の場合、上空の寒気が強く、しかも季節風も強い場合にまとまった雪になりやすい傾向があります。それも(季節風が強いため)しばしば「吹雪」の姿で現れます。

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2012年もあと10日を切りました・・・。

2012年12月23日 | オピニオン・コメント
 いよいよ冬も本格的になってきました。

 ふと、外に出てみると、忘年会やクリスマスに浮かれモード全開の、楽しげに奇声を発する人の群れをあちこちで見かけます。その一方で、そのような世間の賑わいとは離れて、日々の務めに励んでいる方も数多くいらっしゃいます。あー、この社会は色々な仕事がつながりあって成り立っているんだな・・・という当たり前の事に気付きます。

 例えば、食を育む人もいれば、物を作り出す人もいます。そしてこれらの品々を売る人がいて、買う人がいます。また、人々に夢や感動を与える人、色々な生命を支える人、困っている人に手を差し伸べる人もいます。このように、自分の仕事が誰かの役に立ち、喜ばれ、その「ありがとう」の想いが、やがて自分にも返ってくる・・・「経済活動」の本質や出発点は本来、このような「ありがとう」の交換にあったのではないか、と私は思います。それはすなわち「ありがとう」の「ギヴ・アンド・テイク」です。自分が社会の中で、どのような形や立ち位置から人々に喜びや夢、そして感動を与えるかは、自分で選ぶことが出来ます。その時に自分を支える基礎・土台となるのが、これまで学んできた知識や、実際に自分の心と身体で歩んできた経験の一つ一つです。

 人は「自分が積み重ねてきた知識や経験の枠の範囲」でしか、物事を理解したり、思考をめぐらす事が出来ません。つまり、狭い知識や価値観しか持ち合わせていなければ、その狭い範疇でしか物事を理解したり、考えたりすることしかできません。だからこそ、より多くの知識を学び、様々な人々と交流し、自らの糧として行く必要があるのです。それはすなわち、「自分の持つ知識や経験の枠」そのものを大きく広げるという事。もちろん、だからと言って無責任な他人の意見に無闇に同調する必要はありません。確かに、TPOに合わせて「空気」を読む事も必要ですが、基本は「和して同せず」であろうと思います。大切なのは、考えるための「材料」や「道具」を得る事。そして何よりそれらを駆使して「自分の力」で考え貫く事。たった一つの「決まったコタエ=正解」のない未来においては、自分の持つ知識や経験を広げ、それを土台に自分の力で考え、自分なりの答えを見出せる事が重要になってくる筈です。

 自分が社会の中で、どのような形や立ち位置から人々に喜びや夢、そして感動を与えるかは、自分で選ぶことが出来ます。しかし「自分で選ぶ」ためには、そのような立ち位置まで「自分の力で登り詰めなければならない」という事でもあります。登らなければ、選ぶための「選択肢」さえ与えられません。そして、選べる立場になったら、今度は「自分で決断しなければならない」という事でもあります。自ら決断しなければ、無責任な他人の意見に流されてしまいます。「自分の進むべき道を見出し、自分の力で歩む」と言うのは、確かに「自由」という事ではありますが、その「自由」の恩恵に預かるためには、相当の努力が要るという事なのでしょう。何と言っても「自らに由る(みずからによる)」と書く位ですから。

 自分の人生の「自由」は、「他人が」与えてくれるわけではなく、「自分で」獲得していくものなのかもしれません。そうであるならば尚の事、「自分の頭で考え、自分の心と身体で行動し、そして最後は自分の意志で決断する」ための基礎力を培う事の重要性が再認識されるでしょう。そして、その根幹を成すのは、日々のたゆまぬ歩みに他なりません。

 歩みを止めたその時から、自分の人生の軸を失うのかもしれません。日々の一歩一歩は小さくても、それでも長く続けること。

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新潟県内の積雪量分布(12月11日18時の時点で)

2012年12月11日 | 気象情報の現場から
 山形県に続いて、新潟県の積雪観測データの解析も行ってみました。


図・2012年12月11日18時の時点での積雪量[cm]

※色は10cm毎に色分けしており、10cm未満と推定される領域は白抜きにしてあります。

 観測データを基に、新潟県内の今日(2012年12月11日)の18時現在の積雪量を解析(推定)してみました。一部の地域(グレー表示)についてはデータの都合上、解析が行われておりませんが、とりあえず県内の「概ねの傾向」は掴めるかと思います。この結果、特に長岡市の栃尾・山古志地域~魚沼市付近で極大域が見られます。


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