計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

ヨーロッパの経済情勢を学ぶ

2017年11月22日 | 何気ない?日常
 いよいよ降雪予報期間も始まりました。

 CATVやコミュニティFMの天気予報や局地気象予測のためのR&D、さらに降雪予報・・・という状況の中、近くの市民公開講座を受講しています。


 EUをテーマとする5回構成の講座で、本日は2回目の講義となりました。冷戦の終結や東西ドイツの統一、さらに東欧の旧共産圏国がEUへ加盟するまでの歩みなど、ヨーロッパの激動の歴史を経済的な側面から振り返る内容でした。

 ベルリンの壁が崩壊した当時はまだ中学生。世界情勢はおろか国内情勢もあまりよくわからなかったのですが、ニュースで見た「ベルリンの壁が壊される様子」は印象的でした。そのシーンはあくまで一つの象徴であり、経済的にも大きな変化の波が起こっていたことを感じました。

 ・・・とは言え、学生時代は社会科の勉強は疎かにしていたので、地名や人名など「聴いたことはあるが良くわからない用語」が多々出てきます。その都度、そのような用語をピックアップしておいて、後でこっそりネットで検索しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(一社)日本気象予報士会の講習会

2017年11月18日 | CAMJ参加記録
 今日は(一社)日本気象予報士会の講習会を受講してきました。


 講習の中では、最近の気象データについての解説もあり、気象庁のスーパーコンピュータの計算結果を基にした、予報のための基礎資料の生成プロセスについても紹介されていました。

 特に、ニューラルネットワークやカルマンフィルター(簡単に言えば「AI」の仲間)を用いた技術は興味深いものでした。テキストにあるコラムも示唆に富むものでした。

 最近、AIが進化すると「気象予報士や予報官の仕事が奪われる・・・」という意見も散見?されます。その一方で、気象庁のスーパーコンピュータの計算は、物理法則に則って膨大な計算を行っています。コラムの中では、この両者の折り合いをどのようにつけてゆけば良いのか、問題提起もなされています。

 私は「物理学(熱流体力学)の理論に基づく数値モデル」と「人工知能を応用した数値モデル」の両面からのアプローチを重視しています。その意味では、「物理法則に則った数値予報モデルをベースとしつつ、数値予報では予測できない現象も予測するためにAIを活用する」のが現実的と考えています。

 そもそも、AIは「(膨大なデータから)パターンや規則性、あるいは定石のようなものを読み解いて、そこから類推・予測する技術」です。従って、例えば「XXXのような場合には、○○○のような特徴が現れる」という傾向を「パターン」として予測することが出来ますが、その物理学的なメカニズムについて「プロセス」を解明するわけではありません。

 天気予報におけるAI利用は、(従来は「職人技」のように行われてきたであろう)「天気予報」のプロセスの「CAD/CAE化」ではないか、と捉えています。つまり、「気象予報士や予報官の仕事が奪われる」のではなく、「アプローチのやり方が変わり得る」と言った方が良いように感じます。なぜなら、私が日頃から取り組んでいることだからです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする