計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

2011年も、まもなく終わります。

2011年12月31日 | 気象情報の現場から
 「週間予報」と掛けまして「日替わりランチ」と解く、その心は・・・「毎日変わる!!」

 週間予報はまさに「日替わりランチ」状態・・・と言っては言い過ぎかもしれませんが、上空の寒気季節風の条件は日に日にシビアな方向に変わっているように感じています。しかしながら「お天気マーク」曇りや雪がはじめからズラッと並んでいるので、実感としては、あまり大した違いはないようにも見えます。しかし、上空の微妙なさじ加減が、局地ではかなり大きな違いとなって現れてきます。

 さて、もうすぐ、2011年が終わります。この一年を振り返ってみると・・・一昨年4月に発足した事務所が、昨年6月に法人化(株式会社化)し、ちょうど1年前の昨年12月に「予報業務許可事業者」となりました。それからの紆余曲折を経て、事務所(兼・予報センター)を開設されるに至り、そこで局地予報に係わっています(このまま、ここで越年予定)。

 また、昨年は学会発表の実績が「ゼロ」と言う事態に陥りましたが、今年は目標に掲げていた「学会発表1件」を達成することが出来ました。そんなこんなで、「ギリギリセーフでようやく立ち上がり始めた」昨年に続いて、いよいよ「本格始動の時を迎えた」年となりました。

 その一方で、2011年は、日本全体にとっては、非常に辛く、悲しい事の多い一年だったと感じています。だからこそ来年こそは、願わくば、明るくて面白い、良い意味での怒涛の展開を期待したいものです。うつむいていても何も始まらないし、進みません!しっかりと前を見据えて、一歩一歩、着実に歩んでいくしかない・・・。

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私の辞書に「仕事納め」の文字はありません・・・

2011年12月28日 | 気象情報の現場から
 多くの企業では「仕事納め」の時期でしょうか・・・。

 そういえば・・・通っている学習塾の教室も30日が「仕事納め」で、4日が「仕事初め」だったような・・・。ちなみに、予報業務に関しては「仕事納め」「仕事初め」もありません(爆)。ちなみに、「忘年会」「新年会」の類もありません。そもそも「それどころではない」からです。

 今は、日々の勝負(=降雪に関する局地予報)に挑み続けるのが精一杯です。降るのか、それとも降らないのか・・・というのは局地性が強いので、この程度では降らないだろう・・・と思えるような気象条件でも、どっさり降り積もってしまうような地域もあれば、これだけ強い季節風が押し寄せれば大雪だろう・・・という状況にも関わらず、えーっ!と思えるほど少雪・・・という地域もあります。上空の寒気の強さ(気温)の度合いや、大陸から吹き付ける北西季節風の強さ(風速)の度合いの微妙な変化で、局地的な雪の降りやすさも劇的に変わります。その意味では、とても難しい予報にチャレンジしていることになります。予報とは、単なる「現象の予想」というよりも、「重大な決断」に近い感覚だと思います。

 気象庁の気象観測で知られるアメダスも、雪の多い地方の約300か所に積雪の深さを観測する設備を配備していますが、それでも、アメダス観測だけでは、このような局地性を把握するのは困難です。そのような事情にも鑑み、これまでも様々なデータを入手し、独自の解析を積み重ねてきました。

 それらの結果から得られた知見をベースに、対象地域にカスタマイズされた、多くの独自予測モデルを開発して、現在は実戦投入しています。但し、最後は人間の判断で修正を加えなくてはなりません。ある意味、自分自身の脳や感性もまた、対象地域にカスタマイズされているようなものです。そこまでしなければ、「的確な局地予報」は出来ないということです。それは換言すれば、仮に対象外の地域の局地予報をいきなり今すぐにやれ」と言われても、それは無理だということです。局地予報とは、それだけ難しい・・・ということなのです。

 しかし、データの解析から予測モデルの開発、さらには実際の局地予報までの全ての実務ノウハウを構築し、経験を重ねてフィードバックしていけば、さらに新しい地域に向けても、より短期間での準備でアプローチが可能になるでしょう

 そんなわけで、今は目の前の事だけを考えるだけで精一杯・・・

 ・・・ふと、そんな事を考えている間も、私のコンピューターは大規模な計算を継続しています。


 こちらが、その計算中の画面です。これは何の計算かと言うと・・・


 このような画像を描くことができます。こうして、局地予報の傍らで、計算プログラムを修正しながら、数値シミュレーションを繰り返しています。このようなテクノロジーも、今後の局地気象のデータ解析等に順次投入していく予定です。

 年末に、もう一回寒波が来そうな気配です・・・。お風邪など召されませぬよう・・・。

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クリスマス寒波が過ぎ去りしも・・・

2011年12月28日 | 気象情報の現場から
 この年末年始の間は穏やかに過ごせるかと期待していたのですが・・・日々の週間予報が更新されるたびに、寒気が入る方向に修正されているように感じるのは、私だけでしょうか。

 ただ、冬型は形成されても一時的ですぐに緩むような感じですが、上空の寒気が以前の予報に比べて、微妙に強くなってきるように感じます。それでも、クリスマス寒波に比べればまだマシですが・・・。

 年末年始も気が抜けない状況が続きそうですね・・・。それにしても、日本海側に見える雲・・・しつこいな・・・。高気圧も張り出してきてるんだから、そろそろ消えてほしい。

(以下、追記)

 最新の予想天気図によると、29~30日にかけて冬型が強まりそうです。これに伴い、山沿いの地域を中心にまとまった雪の可能性も予想されます(北西季節風も、予想が出る度に強くなってきているような・・・)。せっかく、クリスマス寒波でようやく一段落・・・と思っていた矢先に・・・。

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「クリスマス寒波」も、ようやく峠を越える・・・

2011年12月27日 | 気象情報の現場から
 クリスマス寒波・・・上空では非常に強い寒気が流れ込み、大陸からは北西季節風が容赦なく吹き付け、下層では活発な対流活動が形成され、強い冬型の気圧配置が続いたこの幾日間・・・。たった一晩で数10cmも雪が積もる・・・と言う所もあったようです。こちらも本当に緊張が走る日々でした。

 まだ冬型の気圧配置は「しつこく」続いているようですが、少しずつ緩み始めているようです。今年最後となるであろう大寒波も、少しずつ、東に抜けていきつつあります。

 夜の街では忘年会帰り、または2次会、3次会へと向かう人たちの姿も、頻繁に見かけるようになりました。クリスマスパーティーや忘年会に酔いしれる人々が入り乱れて、夜の街はとても賑わっています。

 そんな中、私は最近、降雪に関する局地予報に関わっています。その時間の合間を縫って、相変わらず学習塾にも通っています。午後の予報を発表したのち、塾の教室に出向いて理数系科目の指導を手がけ、それが終わると再び夜の賑わいをかき分けて、予報センターに戻り、深夜の予報や不測の状況急変に備えます。

 このまま、次の寒波が猛威を振るうことなく、穏やかに年末年始を過ごしたいものです。30日には再び冬型となる見通しですが、クリスマス寒波のような状況にまではならない・・・で欲しいですね。

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クリスマス寒波・・・臨戦態勢。

2011年12月21日 | 気象情報の現場から
 今年のクリスマスは3連休なんですね。

 ホワイト・クリスマスという言葉もあるようですが・・・23日から26日頃にかけて、クリスマス寒波が押し寄せてきそうです。



 今年のクリスマスは、ここ↑、予報センターで過ごすになりそうです・・・。休みなんてものは、この冬はもう無いでしょう(爆)。

 いよいよ、豪雪との戦いが本格化します・・・。
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