北海道の小樽に初めて行ったのだが、運河の景色がきれいなのが1番の見どころであるものの、その他はあまり良い印象を持つことが出来なかった。
あまりにも観光客相手に儲けよう的な色合いが強すぎる街なのである。
小樽駅から海に向かって歩いていくと、街中に「客引きに注意」というような表示を見かけるのだが、それも小樽の特質を表している。
幸いにして、変な店に誘い込まれるようなことはなかったのだが、まず、声をかけられたのは「人力車」であった。
人力車は、どこでも結構値段が高いことは知っている。人間が引っ張るんだから、その労力を考えたら高いだろうとは思う。そんなものに乗りたいという気も起こらないのでそもそも最初から利用する気はない。
しかし、人力車の人が、盛んに声をかけてきた。
人が進んで行く方とは別の方向のほうが景色がきれいなのだとか、まずは人力車に乗ると、貴重な情報などを教えてくれのだそうだ。きれいに写真が写るスポットでは、写真を撮ってくれるのだそうだ。
だから、散歩や運河クルーズよりも先に、まず第一に人力車に乗ることをお勧めするのだそうである。
そうですか、で、お値段は?と聞くと、12分で5000円だそうである。
何だって? それって、ちょっと移動してここで写真を1枚、なんてやってたらすぐに12分なんか過ぎるでしょう。
きっと延長して1万円とかかかるのではないですか?
あまりにも高すぎます。
結構です。私たちは自分の足でゆっくり歩いて、好きな場所で好きなように景色を撮るのが趣味なので、せっかくですがごめんなさい、
と言って断った。
12分で5000円なんてのを利用する人がいるのでしょうか?
それが人力車の相場かな? 時給にしても高すぎるんじゃないの? まあ、たまにしかお客さんが現れないから、そのくらいにしないと生活が成り立たないのかな?
5000円なんか、私が1日のパートで稼ぐ手取り収入くらいだからな。それをたった12分で使い果たすなんて考えられないよ。
迷うことなく、お断りしました。
・・・
ところで、帰るころに、また人力車の人が、老人夫婦に声をかけているのを見かけた。
老人は歩くのも疲れるし、親切そうな若いお兄さんが、話だけ聴いてみて、なんて言って近づいてきたら、ついつい耳を傾けてしまい、じゃあちょっとだけ乗ってみようかなんて思ってしまうかもしれない。
危ない危ない。
本当に小樽では客引きとぼったくりに気を付けてくださいね~。