股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

デジャヴ

2007年03月09日 00時26分20秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2007年3月17日公開
監督 : トニー・スコット
製作 : ジェリー・ブラッカイマー
出演 : デンゼル・ワシントン,ポーラ・パットン,ヴァル・キルマー
official site

06年2月28日、海軍の水兵とその家族たちを乗せたフェリーが、突如大爆発を起こした。ATFの捜査官ダグは現場を捜査し、爆発がテロだった事を証明。さらに爆発現場の近くで発見された女性の死体も、鋭い観察力で殺人によるものだと見抜いた。と同時に、ダグはその死体の女性・クレアに奇妙なデジャヴを感じる。爆破事件とクレアの殺人が関係あると見たダグは、彼女の部屋の捜索へと向かった。するとそこにあったのは…。
初めての場所や経験にも関わらず、「この場所には以前来た事がある」「昔、これと同じ経験をした事がある」と感じる、いわゆるデジャヴ現象。この作品は、誰しもが味わったことがあるそんな不思議な現象をモチーフに作り上げた、見ごたえのあるサスペンスだ。デジャヴ現象を精神的なものととらえず、正統派のタイムパラドックスストーリーのキーとして利用。物語の中盤で展開される時空を超えたカーチェイスは、普通のカーチェイスとは一味違った新たな感覚を味あわせてくれる。名優デンゼル・ワシントンは、熱いハートと冷静な頭脳を持つ捜査官ダグ・カーリンを熱演。ジェリー・ブラッカイマー作品らしいド派手な爆破も見どころのひとつだ。
「アルマゲドン」「パール・ハーバー」「パイレーツ・オブ・カリビアン」と、ハリウッド屈指の名プロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーが今回も制作に携わってます。スタッフやキャストの豪華さは良いんですが、脚本が思っていたより薄っぺらかったような感じがしましたというのはタイトルの“デジャヴ”というテーマが思っていた以上に印象に残らず、“えっ…何がデジャヴなの!?”と思ってしまいます。まぁラストに“なるほどぉ~それがデジャヴかぁ”って思う場面はあったけど、その他は普通に話が進んでた気がします。それに、観ていて“今までこんな映画観た事あるなぁ…”と思った人も多いはず!「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「マイノリティー・リポート」とかぶるんですねぇ(笑)タイムマシンなんていうB級映画並のオチを使って欲しくはなかったですまぁそれを忘れれば楽しめる作品でした!フェリーの爆破シーンは予想以上に迫力があったので、そこはやはりジェリー・ブラッカイマーって思いました。まぁハラハラ感はあるけど新しい感動はありませんでした…。

この作品の評価・・・・74点
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麦の穂をゆらす風

2007年03月08日 15時15分08秒 | 映画評論マ行
製作年 : 2006年
製作国 : イギリス=アイルランド=フランス
2006年11月18日公開
監督 : ケン・ローチ
出演 : キリアン・マーフィ,ポーリック・デラニー,リーアム・カニンガム
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1920年のアイルランド南部の町・コーク。医者を志す青年デミアンはロンドンでの勤務がきまり、アイルランドを離れようとしていた。そんな時、仲間がイギリスから送り込まれていた武装警察ブラック・アンド・タンズの暴行を受け、命を落としてしまう。事件をきっかけに医師になる志を捨てたデミアンは、やがてアイルランド独立を目指す戦いに、仲間とともに身を投じていく。そんな彼らのゲリラ戦に苦しめられたイギリスは停戦を申し入れ、戦いは終結するのだが、両国間に結ばれた講和条約の内容の是非をめぐって、アイルランドは内戦に突入してゆくのだった。
本年度のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた本作は、独立戦争から内戦に至るアイルランドの1920年代を、イギリス出身の巨匠ケン・ローチ監督が描いた、スケールの大きい感動作だ。イギリスとアイルランド、プロテスタントとカソリック――波瀾に満ちた両者の歴史を紐解きつつ、戦いに身を投じざるをえなかった市井の人々の視線で、その悲しみを映像化した傑作といえよう。とりわけ主人公の青年デミアンを演じたキリアン・マーフィが素晴らしい。悲しみを瞳の奥に湛えたような眼差しは、観るものを虜にしよう。監督をして「パルムドールを受賞したのは、彼の演技があってこそ」と言わしめたほどに、その存在感は輝いている。
すごく暗い映画でもあり、考えさせられる映画でもあります。アイルランドという国で起きた悲しい出来事は「ホテル・ルワンダ」のルワンダ大虐殺を知った時に感じたようか気持ちでした。そして拷問シーンもグロい爪の剥ぐなんて痛すぎる実話に基づいた作品は自分の中でほとんどが高評価に繋がってる法則もありますが、今回は少し物足りない気がしました。アイルランドといういまいちピンとこない国の争いっていうのもあるのかも…。それでもこの作品はホントに考えさせられる作品だと思います。最後は少し泣いてしまいましたがね(笑)大切な仲間が殺されたら誰だって絶対に許せないっていう気持ちになるもんね

この作品の評価・・・・75点
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テキサス・チェーンソー ビギニング

2007年03月07日 02時48分20秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年11月11日公開
監督 : ジョナサン・リーベスマン
出演 : ジョルダーナ・ブリュースター,マット・ボーマー,テイラー・ハンドリー official site

1939年8月、一人の赤ん坊が食肉処理工場で生まれた。その生まれながらに肢体の不自由な子は包装紙に包まれ、直ぐにゴミ容器の中に捨てられた。たまたまゴミを漁っていた女に拾われた子はトーマスと名付けられ、女とその夫が暮らすヒューイット家で育てられる。トーマスは6歳のときから、動物を殺して解体するなど異常性が際立っていた。やがて9歳から食肉処理工場で働き始めた彼は、30歳のとき工場が閉鎖された衝撃から工場長をハンマーで殴り殺してしまう。住む土地に異常な執着を持つヒューイット一家は、捜索に来た地元の保安官まで殺害する。こうしてヒューイット一家の殺戮が始まった…。
2003年にリメイクされた『テキサス・チェーンソー』は、公開と同時に全米興行収入第1位を記録した。本作は前作の過去を描く衝撃的な続編であり、殺人一家の謎と殺人鬼・レザーフェイス誕生の秘密が明かされる。前作をはるかに凌ぐ究極の恐怖描写が満載で、早くも現代ホラー映画の最高峰との声も上がっている。監督は『黒の怨(うらみ)』でアメリカ本国でも高い評価を受け、『13日の金曜日』シリーズ最新作の監督にも名乗りを上げている次世代ホラー監督、ジョナサン・リーベスマン。また今回も『ワイルド・スピード』のジョルダーナ・ブリュースターをはじめとしたフレッシュな新人キャストが、惨劇が繰り広げられる一家に迷い込み、身の毛もよだつ恐怖を味わう主人公たちを熱演する。
前作「テキサス・チェーンソー」の評価は96点と「パニック・ルーム」「デッド・コースター」「ソウsaw」に続く歴代4位の評価をつけたので今回も期待大でした!結果、やはり期待を裏切らない怖さで楽しめましたよ♪本作は前作「テキサス・チェーンソー」で登場したレザーフェイスという殺人鬼が誕生するまでの生い立ちを描いています。まぁ前作と話の流れはほとんど一緒ですが、やはり前作と本作を観て全てが繋がった感じがしました。やはりホラーの金字塔と言えばこの映画でしょ!ホラー映画ってほとんどの作品が、ただグロくすればいいみたいに作られてるけど、この映画は細かいところまで描かれていて、なおかつグロさもあるので文句なしで楽しめます!細かいところってのは、レザーフェイスの誕生の秘密だけじゃなく、ホイトが何故保安官の服装をしてるかとか、叔父の両足が何故無いのかなど色々あります。ですが何であの異常な家族があそこまで人を惨殺し続けるのかまでは説明はありませんでした「テキサス・チェーンソー」を観た人はもちろん楽しめますが本作から見ても十分楽しめますよー

この作品の評価・・・・87点
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スネーク・フライト

2007年03月07日 00時30分51秒 | 映画評論サ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年10月21日公開
監督 : デイヴィッド・エリス
出演 : サミュエル・L・ジャクソン,ジュリアナ・マーグリーズ
official site

ハワイのオフロードをバイクで走っていたショーンは、偶然、大物ギャングのキムが検事を殺している現場を目撃してしまった。目撃者を消すため組織の魔の手が迫るが、ショーンはFBIエージェント・フリンの助けで危機を脱する。そしてショーンはフリンの護衛のもとロスへと向かい、キムの悪事を証言することに。2人は民間の航空機へと乗り込むが、それを察知したキムは、航空機に“暗殺者”――大量の毒ヘビを送り込むのだった。
殺人現場の目撃者を消し去るため送り込まれた数千匹の毒ヘビが、大空の密室と化したジャンボジェットを制圧して人々を襲っていく――そんな荒唐無稽とも思えるアイディアを映画化したパニック・アクション。コブラやガラガラヘビなど、色も形もさまざまなヘビたちが、通路をうごめき、荷台からぶら下がり、そして牙をむく。ヘビがあふれかえる狭い機内の様子は、生理的な嫌悪感を覚えてしまうほどだ。主演はサミュエル・L・ジャクソンなのだが、彼の演技もまさにヘビに“食われている”状態。ところどころにユーモアを織り交ぜて笑わせてくれるが、それでもヘビが苦手な人には相当ヘビーかも!?それほどまでにヘビが満載された作品だ。
B級映画ということを大々的に宣伝していた作品。実は本作の監督デイヴィッド・エリスはあの「デッド・コースター」の監督だったから驚き!!他にも短期上映だったもののヒットした「セルラー」なども手がけています。というわけで今までハズレのない監督ということで期待は大でした。主演は「STAR WARS シリーズ」でお馴染みのサミュエル・L・ジャクソン。他の人は知りません(笑)でも観ると意外にB級映画という感じはしなくて最後までハラハラさせられながら楽しめた作品だと思いました。前半は飛行機の乗客たちを1人ずつ説明していき、そんで蛇をばら撒いてパニックになるっていうベタな話。しかし何百匹って登場する蛇はなかなかを迫力があったし、途中で出てくる大蛇は「アナコンダ」を想像させる。それに加えて、蛇だけを描いてるだけじゃなくて乱気流に巻き込まれたり人間ドラマも上手く盛り込んでいました。50人以上の乗客が死んだみたいですが一番かわいそうなのはあの犬でしょ(笑)飼い主の前で投げ込まれるって相当かわいそうそれと、もしプレステがこの世になかったら飛行機は墜落してただろうね(笑)ソニーピクチャーズじゃないのにプレステ2の宣伝をしてるっていうのが感動です
ただ映画をリラックスして難しい事は考えずに観たい人にはおススメです!

この作品の評価・・・・77点
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もしも昨日が選べたら

2007年03月06日 20時19分37秒 | 映画評論マ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年9月23日公開
監督 : フランク・コラチ
出演 : アダム・サンドラー,ケイト・ベッキンセール
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建築士のマイケルは、家庭を顧みない仕事人間。美しい妻と二人の子供たちは、楽しみにしていたキャンプも行けず、寂しい思いをしていた。働きすぎのマイケルは、自宅でどれがテレビのリモコンかも分からない。全ての電化製品を操れるリモコンを買おうと、深夜も営業しているホームセンターに出かけた。そこで、一風変わった部屋を見つける。そこには、怪しげな従業員・モーティがいて、何でも操作できる最先端のリモコンをマイケルに渡す。それは、電化製品だけでなく、人や時間までも操れる、夢のリモコンだった。
さえないパパ役のイメージがすっかり定着したアダム・サンドラーの最新作。『ロンゲスト・ヤード』『Mr.ディーズ』などに続き、本作も自らプロデューサーを兼ね、得意のちょっぴりお下品なハートウォーミングコメディを展開している。このリモコンは、煩わしい時間を早送りしたり、巻き戻したり、人の声を大きくしたり小さくしたり、吹き替えにしたりと、思わず欲しくなってしまう優れ物。操作する時の、DVDのトップ画面に迷い込んだような映像が斬新だ。共演は、『アンダーワールド』のケイト・ベッキンセールと、『キャッチミー・イフ・ユー・キャン』のクリストファー・ウォーケン。監督は、『ウェディング・シンガー』のフランク・コラチ。
日本ではあまり有名ではない「アダム・サンドラー」の主演作品。一見、コメディ映画のような気もしましたが観てみると人間ドラマえお描いた感動作でした。前半は笑わせてくれるけど後半でしっかり泣かせてくれます!ストーリーは人などの動きを停止させたり声の音量を下げられたり過去に戻ってその時の自分を見れたりと人生を操作できる万能リモコンを手に入れた主人公。しかしそのリモコンも過去を変える事は出来ない。そのせいでだんだんと家族や友人との隔たりが大きくなっていくというベタな話。人生を操作できるリモコンという今までにない発想がすごく楽しめました。オチはだいたい予想してましたが、すこし泣いちゃったし
人生を変えるなんて簡単な事じゃない。でもそれを人やモノに頼ってたんじゃ何も解決しない!自分の努力で困難を切り抜けろという人生の勉強にもなりそうな作品でしたぁ。それと、イチローや松井選手を侮辱したら日本人が怒るっていう場面もなかなか良かったです(笑)

この作品の評価・・・・78点
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ディセント

2007年03月06日 02時08分37秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2005年
製作国 : イギリス
2006年7月15日公開
監督・脚本 : ニール・マーシャル
出演 : シャウナ・マクドナルド,ナタリー・メンドーサ,アレックス・リード
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冒険好きの女性サラは、女ともだちのジュノとベスと激流下りを楽しんだ後、交通事故に遭う。彼女が目を覚ました時には、同乗していた夫と娘はすでにこの世にはいなかった。1年後、悲劇から立ち治ろうとしているサラに、ジュノとベスから女だけの冒険旅行の誘いが来る。参加メンバーはその他にレベッカとサムの姉妹、無鉄砲なホリーを合わせた6人。彼女たちは森林地帯にある洞窟に、ロープを伝わって降りていく。好調な出だしだったが、やがて崩落が起き、彼女たちは洞窟に閉じ込められてしまう。
デビュー作『ドッグ・ソルジャー』が好評を得て、英国ホラーの新鋭として期待されているニール・マーシャル監督。そのマーシャル監督の2作目は、洞窟という逃げ場のない密室を舞台に、閉じ込められた6人の女性たちを襲う恐怖を描いた作品だ。冒険家たちがすべて女性というのが新趣向で、彼女たちはか弱くもなく、体力的にも男性顔負けだ。彼女たちが暗闇で出会う恐怖については、ネタバレになるのでここでは書けないが、見ていてビクッとする瞬間が何度もあることは確か。日本ではほとんど無名な出演者ながらも演技力はあり、登場人物たちのキャラクターも魅力的に描かれている。
つい先日「地獄の変異」という似たような作品を観たので、全体的に観ればほとんど変わらなさそうですが実際に観てみるとそうでもなさそうなかなか良く出来てる作品だと思いました…途中まではね(笑)たしかにストーリーはありきたりな話。洞窟に入って怪物のようなモノに襲われて一人ずつ死んでいくっていう。でもタダ怪物に食われて死んでいくわけじゃなくて、その中で仲間を疑ったりして人間模様がしっかり描かれていたと思います!まぁホラー映画に人間模様ってあんまり関係ないんだけどね(笑)それに肝心の怪物もなかなか怖い「地獄の変異」のようなB級の怪物ではなくて、迫力のある怪物でした。登場人物は女性6人だけですが、その6人がかなり運動神経が高いしかも主人公のような女性は相当な運動神経の良さで、怪物が出てきたって微動だにせずに無駄のない動きで戦うっていう適応力の凄さに驚かされました(笑)果たして仲間が殺されたという怨念だけで、あれだけの力が出せるのかが疑問です…。怨念と言えば友達が死んだ夫の浮気相手ってだけで、あの状況で殺すことはないんじゃないかと思います。まぁ最初に首刺された女が執念深く生きてて「あいつに殺されたのよ」なんて言わなかったら良かったのに(笑)ラストまで良かったのですが、ラストのオチが個人的に納得できません!あれで1人だけ地上に帰れて車で逃げようとしたんだけど実は車に怪物が潜んでいたみたいなオチでも良いと思うんだけど、結局洞窟で幻覚を観て終わりラストをしっかりしてくれたら、なかなかの面白さになっていたと思います。
でも最近観たホラー映画の中では楽しめた作品でした。ホラー映画としての恐怖だけではなくて、人間関係の恐怖や洞窟という密閉空間での恐怖もきちんと楽しめます!それに加えて脅かすシーンはとことん脅かす演出。映画館で観たらかなり怖かったと思います。まぁレンタルする価値はあるでしょうね

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蒼き狼 地果て海尽きるまで

2007年03月05日 02時05分35秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本=モンゴル
2007年3月3日公開
監督 : 澤井信一郎
出演 : 反町隆史,菊川怜,若村麻由美,袴田吉彦,松山ケンイチ
official site

部族間の闘争が激化していた12世紀のモンゴル。ボルジギン族の長の妻ホエルンが出産。テムジンと名付けられたその子こそ、後のチンギス・ハーンである。14歳になったテムジン。父親を対立する部族に殺害されると、母親が敵から略奪された身である事を理由に、部下たちから見捨てられてしまう。やがて青年に成長したテムジンはリーダーとしてのカリスマ性を発揮。そしてホルテを妻に迎え、次第に勢力を拡大するのだった
長期にわたるモンゴル・ロケを敢行した、角川春樹製作による歴史超大作。12世紀から13世紀にかけて、西はペルシャ湾にいたる広大な帝国を築き上げた英雄チンギス・ハーンの“ひとりの男”としてその数奇な運命を追った壮大な物語だ。夫婦、親子の愛と憎しみのストーリー、そして部族内での権謀術数など、幾重にも積み重なっていくエピソードは見応え十分。反町隆史や松山ケンイチなどの男気溢れる演技に、目頭を熱くする事だろう。さらに言えば、本作のもうひとつの主役は何と言っても美しいモンゴルの風景。どこまでも続く平原に、数千、いや数万の部下らを一堂に会させた即位式のシーンは見事という他ない。
昨年大ヒットした「男たちの大和/YAMATO」に続く角川映画。角川映画って“とにかく金をかける!”がモットーみたいで脚本には力を入れずに映像美だけを重視している作品が多い。まぁ「男たちの大和/YAMATO」はそれなりに良かったと思う。何故かと言うと日本人が日本語をしゃべっているから(笑)そぅ、そもそも考えてみれば本作「蒼き狼 地果て海尽きるまで」の舞台はモンゴル。それに加えて本作の主人公はチンギス・ハーンというバリバリのモンゴル人なのです!!そのモンゴル人が何故か日本語がペラペラ♪これは映画の良し悪しよりも初歩的な疑問です日本とモンゴルの国際的な関係がどぅとかは知らんけど、何でチンギス・ハーンを日本人が演じる必要があったのかが理解できませんだったらモンゴル人が演じて字幕入れてくれた方が観ていてスッキリできるはず
そしてその疑問をもっと深くしてくれるのが脚本のレベルの低さ。あまりにまとまりがなかったので驚きました。ストーリーの流れが断片的すぎててモヤットボールを投げたくなるほど(笑)キャストの方はまぁそれなりに豪華。反町隆史や若村麻由美、そして松山ケンイチなどは“日本語しゃべってるけどお前らモンゴル人だろうがっ!”と思わせつつもなかなかの演技をしていました。ですがクラン役の新人Ara、この人は何者なんでしょうか(笑)みんなが流暢に日本語をしゃべってるというのに1人だけ片言の日本語。“ここはモンゴルでぇ…みんなは日本語を使っててぇ…でも片言の日本語でぇ……じゃあアンタは何人だ???”と今までにない疑問が浮かびました(笑)菊川怜に関しては問題外。何故この作品に演技力のない彼女を選んだのかが理解できません。もうちょい良い女優を選べなかったのか…。
総制作費30億円もかけたわりには戦いのシーンもそんなに迫力がありませんでしたというのは同じようなシーンの繰り返しなので飽き飽きしてしまいます。エキストラだって2万7千人も使ってるような感じがしなかったし…。果たして30億の制作費を取り返せるのかが気になりますね
それと、ジャムカが言った“女は子を産む道具”発言。最近この言葉聞いたことあるなぁ女性議員に“辞職しろ”って言われますよ(笑)

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