股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ストーンウォール

2016年12月29日 13時23分04秒 | 映画評論サ行
製作年:2015年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年12月24日
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ジェレミー・アーヴァイン,ジョナサン・リス・マイヤーズ,ジョニー・ボーシャン
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インディアナ州に暮らすダニーはゲイであることを知られ、故郷を追われるようにニューヨーク、グリニッチビレッジのバー「ストーンウォール・イン」にたどり着く。美しさを武器に体を売るレイら、力強く生きる仲間を得るダニー。そして、彼は聡明な政治活動家のトレバーに出会い…。
『インデペンデンス・デイ』シリーズなどディザスター映画の巨匠ローランド・エメリッヒ監督が、1969年にアメリカで起こったLGBTの抵抗運動を基に映画化。ニューヨークのバー「ストーンウォール・イン」にやって来た青年の目を通して、ゲイやレズビアン、ドラァグクイーンなどが虐げられながらも必死に生きる姿を映す。青年を『戦火の馬』などのジェレミー・アーヴァインが演じる。自身もゲイであることを公表しているエメリッヒ監督が描く、1960年代の空気感とLGBTの歴史が見どころ。

ゲイ権利運動の元となったと言われるストーンウォール事件を題材にした本作。自身もゲイである事を公表しているローランド・エメリッヒ監督作品。「インディペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トォモロー」など超大作を製作してきたエメリッヒ監督が、本作を作ろうとしたキッカケは“ホームレスの40%がセクシャル・マイノリティ”という事実を知ったからだそうだ。田舎町で暮らすダニーは周囲にゲイであることを知られ、逃げるように居場所を求めてニューヨークにやってくる。そこで自分と同じ境遇の若者たちに出会い、社会に認められていないLGBTの権利を訴えるために立ち上がるという物語です。全米公開時には、主人公が黒人から架空の白人青年に変わっている等の理由で事実とは異なるとしてLGBTの人々から反感を買ったそうです。こういう難しいテーマを扱うと色々と問題が出てくるのは仕方ないのかもしれない。けれどLGBTという言葉や、理解が世界中に広まるキッカケとしてこの映画が公開される事は良い事だと思うし、実際に映画を観て僕はLGBTについてもっと理解しなければいけない、考えなければならないと思いました。“人を愛すること”“人を信じること”“愛されたいと願うこと”ただ普通の感情なのにLGBTというだけで、精神異常者のように扱われていた時代。父親からは縁を切られ、恋人に裏切られ、孤独を何かで埋めようと必死で生きる主人公ダニーの姿はとても切なかった。それでも理解ある妹の存在はダニーにとって大きかったと思う。怒りや悲しみが頂点に達したとき、人は何も恐れることなく立ち上がることができる。ダニーやレイたちがラストは凄く素敵に見えました。この作品の雰囲気や感情はエメリッヒ監督だからこそ出せたものだと思います。今の日本でもLGBTを取り巻く環境は変わっていない。少しでもLGBTの人たちが暮らしやすい社会になることを願うばかりです。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)

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