風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

円筒への穴あけで管にする

2016-08-19 | 被爆樹木のパンフルート

円筒形にまで仕上がったパンフルート素材は、中心部に穴をあけ管の状態にします。

  

 

 木材の管作りにとって「穴あけ」は必須であり、失敗の多い最大の難関の工程です。

ドリルが進んでいく時の圧力は相当なもので、余裕を持った径の材料取りをしていないとすぐに割れてしまいます。

特にカイヅカイブキの木は粘りがないので割れる確率が高くなります。

予防策として小型万力で1コ1コ歌口部分を締め付けて作業を始めます。

また、カイヅカイブキの木は縦繊維がねじれているためドリルが真直に進む確率は0%で、穴あけ後の補修が

必須となります。

 

  

 

風の音パンフルート製作工房 〒739-0302広島市安芸区上瀬野町205番地 tel082-894-0854

主宰 香原 良彦 (パンフルートの製作歴32年、300台以上を誕生させた円熟期の68歳。)


管の寸法そろえ

2016-08-17 | 被爆樹木のパンフルート

被爆樹木カイヅカイブキの木をパンフルート組み立て用に管の寸法を切りそろえます。

  

 

 パンフルートの管の組み合わせは内径と長さで決めて行きます。

多くの台数を同時に製作する時は管の長さを段階的に切りそろえ数を確保して行きます。

22管(ピッコロパンフルートは10管)を全て同じ数にして行きます。

これによりカイヅカイブキ残材で何台できるか見えて来ます。

 

  

 

パンフルート製作工房への連絡は〒739-0302広島市安芸区上瀬野町205番地

080-5235-7664または香原良彦panfrute@ybb.ne.jpまでお願いいたします。


浄土真宗安芸門徒のお盆

2016-08-15 | 日記

広島地方のお盆の墓参りは竹の骨組みに色紙を貼付けた「盆灯篭」をそなえます。

  

 

 広島のお盆は華やかになりますが、パンフルート製作者の私にとっては複雑な気持ちです。

と言うのもこの盆灯篭の素材である竹がメダケであるためパンフルートの素材と競合するためです。

おそらくこの夏で数万本のメダケが切り取られたはずです。

いずれこの地方でメダケが枯渇するのではないかと憂慮しています。

 

  

 

風の音パンフルート製作工房では優しく温かい音質の素材を使った楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


角材を円筒に加工する

2016-08-13 | 被爆樹木のパンフルート

角材に材料取りしたカイヅカイブキの木は次の工程のため外周を削り円筒の状態にします。

  

 

 正方形に切りそろえられた角材は、次の穴あけ作業へ移るため木工旋盤を使って外周を荒削りいたします。

円筒形にして穴あけボール盤のチャックで掴みやすくするためです。

ここでは形を整えるだけで、細かい寸法は無視して作業は進みます。

 

  

 

風の音パンフルート製作工房では枯れた被爆樹木カイヅカイブキの木をパンフルートに再生しております。

平和の願いを込めて丁寧に作業をしております。

 


被爆樹木最終材料取り

2016-08-11 | 被爆樹木のパンフルート

71年前に被爆し生きて平和の尊さを発信して来た千田小学校被爆樹木カイヅカイブキは約3年前枯れてその

役目を終え、当工房に来て新たな未来へ向って生き続けています。

  

 

 現在50台の被爆樹木カイヅカイブキの木のパンフルートを使っている広島市立千田小学校合唱隊は隊員数

50名で全員に楽器が行き渡りちょうど良い状態でしたが、7月に同小体育館で行なわれた演奏会後4名の新

入会者がありました。

楽器が足りなくなったためパンフルート製作工房に保管してあったカイヅカイブキ残材を集め、材料取りから

製作を再開しております。

大きな塊をスライスして必要寸法の角材を確保して行きます。

この作業で全ての素材塊は使い果たしました。

あとは管に仕上げて行きます。

 

  

 

風の音パンフルート製作工房では被爆樹木カイヅカイブキの木をパンフルートに再生するお手伝いを行なって

おります。お問い合わせなどは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。