昨年の9月から取り組んでいた被爆樹木・カイヅカイブキの木のパンフルートが完成・納入に近づいています。
枯れて切り倒され焼却される運命であった被爆樹木。 小切りされた幹と完成した10管ピッコロパンフルート。
この木は広島市内の中心部に近い千田町にある小学校で70年前の原爆被害に遭いながらも現在まで生き延びて来た
貴重な生き証人であります。
広島市では400点近くの被爆樹木等を後世に伝えて行くよう被爆物として認定をしていますが、このカイヅカイブ
キの木はそのうちの1点であります。
数年前校舎の耐震工事のためやむなく現地に移植されたそうでありますが、本校関係者生徒・樹木医さんたちの手当
てのかいもなく昨年枯れてしまい安全上切り倒すことになりました。
物質として消滅してしまうことを憂いた校長先生がことあるごとに知人に話を持ち出したのでしょう。
その中の一人に私が以前パレスチナのオリーブの木のパンフルートを作って平和の発信をしていたのを目撃された方
がいて、「枯木でも楽器に姿を変え後世に残せる可能性がある」と私の工房に再生の話が舞い込んできました。
枯れた木は楽器として形を変え、本校の生徒さんたちによって音としてその心を引き継いで行ってもらえることと
なりました。製作者冥利に尽きます。
風の音パンフルート製作工房では主に竹での楽器作りを行なっておりますが、木でも作ることができます。
購入・修理・パンフルート教室などのお問い合わせは080+5238-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。
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