東日本大震災で被災した松の木パンフルート製作もいよいよ最後の工程にはいりました。
漢方にも使われるクコの実。 パンフルート管への仕上げニス塗り。
パンフルート製作最後の工程の管へのニス塗りは、この管たちが生きて行くうえで表面の保護であったり湿気や
極度の乾燥から身を守るために必要となるものです。
しかしものには限度というものがあり美観だけを求めての厚塗りは考えものであります。
市販されているパンフルートの多くは管の表面の透明なニスの層がはっきり認識できるほど厚塗りされています。
パンフルートの素材は柔らかい竹や木を使っております。
この素材の柔らかさがパンフルートの音の原点であります。
言いかえれば堅いニスを一層塗り重ねるごとに柔らかい音が失われて行くことにほかなりません。
当工房パンフルート製品でのニス塗りは4回塗り以内にとどめております。
しかし欠点もあり日本の四季の変化の影響を受けやすくそのつど音程が微妙に狂ってしまうことがあります。
当工房パンフルート製品は外観上の見栄えより柔らかい音を追求していますのでこまめに音程をチェックして
楽器をベストの状態に保つことが求められます。
常に楽器の様子をうかがうことでパンフルートと人とが一体化するのではないでしょうか。
パンフルート購入・修理・蜜蝋などの問い合わせは082-894-0854または 香原 良彦
までどうぞ。広島パンフルート愛好会教室へもどうぞ。nakamura@an-pan.org