一足遅れて、スーザンさんが草花舎にやってこられた。
大きな白い袋が手渡された。パリ土産である。
その場で袋を開けてみると、スカーフであった。(写真)
黒地に、金糸と白糸の花柄が刺繍された、品のいいシルクのスカーフである。
早速、草花舎で試着する。装い方を色々工夫して。
スーザンさんに言われて分ったのだが、長方形の長いスカーフは、先端のおさめ方に一工夫が施されていた。一方の端に、もう一方の端を差し込めるようになっている。そこには小さな飾りもついていて、日本製では見かけたことのない製品であった。
オールシーズン、装えるスカーフである。
今日は紺色のブラウスを着ていたので、その上に装ったのでは映えないかと思ったが、スーザンさんやお客から、エレガントで似合っていると、誉めてもらった。
お土産を選ぶのは、大変難しい。そこで、私など考えあぐねて無難なものを選びがちだが、スーザンさんのお土産には、心がこもっている。受け取る人に喜んでもらえるものをという心遣いが感じられる。
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日本語の話せないスーザンさんと、英会話のできない私と、お店の仕事の合間には、Yさんも参加の形で、なんとか勉強が成り立つから不思議である。
スーザンさんは、昨日、海に行かれたという。
そこで、その表現が中心の会話学習となった。私の用意したプリントの内容と絡めながら。
昨日、今日、明日という単語に始まって、海に関連して、大きい波、大波、日本海、太平洋etc.。
派生的には、津波の話になり、地震(earthquake)との関連を話したり……。
スーザンさんは、私の<earthquake>の<ear>の発音が正しく言えるまで、咽喉を押さえ、発声を訓練してくださる。教えたり教えられたりの学習である。
単語の構成、日本語の熟語、音訓の読みなど、話題は尽きない。
動詞の、会話の中での使い方として、<食べる><食べない><食べます><食べません><食べました><食べませんでした>といった言い方の反復練習など。
電子辞書(最近求めた辞書は音声つき)をフルに活用しながら。
勉強の時間には、全ての雑念を去り、勉強に集中する。余念のない時間は、瞬時の幸せをもたらしてくれる。学習は真剣そのもだが、なかなか通じ合えないちぐはぐが笑いをかもすし、また、陽性な性格のスーザンさんの、はでやかな笑いが、私を包み込み、ひとりでに笑い合うことが多くなる。
最後には、それぞれに混乱した頭を抱え、疲れたと言いながらも、苦痛とは感じない。週に1回というペースだから、楽しんでおられるのかもしれない。毎日ということになれば、そうはいかないだろうけれど。
Yさんが、梅ジュースをサービスしてくださった。蜂蜜が沢山使われていて、適度な酸味と甘味が口においしく、疲れが癒された。
しかし、梅ジュースをいただきながら、梅酒の話に発展し、さらにお酒、焼酎、ビール、ワインなどの話、度数の話と、日本語と英語を交えての話は、飲み終わるまで続いた。
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