独居老人のサポート

2012-08-18 09:35:53 | ヤナバ生活
 アルプス囲碁村会館の常連 Oさんは80代、禿頭系、東京に家族を残し、単身大町郊外の親の遺産だと言う木造平屋に住んでいる。 そして囲碁のある日に対局相手との間で軽い言い合いを始めるのもこのOさん。 去年の夏にはそんな言い争いはほとんど記憶に無いのだけれど、 1年後の今年は随分と視力の悪化が進んだらしい。 碁石を既に置いてある石に隣接して置く様な手を指す時には周辺の石を飛ばしてしまい、配置を崩してしまうこともあります。 それから、碁盤の上空で着手に迷って漂わせていた指先に挟んだ石を落として盤面の石を乱す場合もあります。 そんな時には対局相手と一緒に元の石の配置に直すのだが、 その石の配置を戻す過程で言い合いになったりするのです。 

 さて、そのOさんですが、 今月の初旬頃から「信大病院で眼の手術をすることになりました」、「視力が何処まで改善するか判りませんけれど」 そんな話をしていたのを僕も聞いていました。 その手術のための入院が昨日であった様です。 一昨日の晩に囲碁仲間の2人がOさん宅に集まった理由ですが、一緒に夕食を食べて、その後で囲碁の対局を楽しむ、それが主目的ではありませんでした。 翌日に手術入院するOさんを松本市内まで車で送り、入院手続き等のサポートする為だったのです。 それを知らずに「寿司でも食べに行きましょう」のやり取りを小耳に挟んだ僕は「寿司屋に一緒に行って良いですか?」と飛び入り参加させてもらいましたけれど、ちょいと的外れでしたね。

 Oさん宅に集まった一人の方は近所に住む方、 そしてもう一人は5駅ほど離れた海ノ口駅近くに住まう方で、翌朝に松本の病院へ同行するのに備えて泊まり込み体制をとっていたのです。 入院手続きには書類への書き込み等も必要ですが、 囲碁のある日に備えられた用紙に参加者名を記入するにも支障があるほど視力に問題を抱えていたOさんにしてみれば心強いサポートだったことでしょう。

 一人暮らしする老人、そのサポートと言えば介護保険がらみの公的なものが幅を効かせ始めているけれど、 こう言った囲碁仲間の様な交友関係での日常生活のサポートなんて、ちょいと良い話だなと思いましたよ。
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