前回記事までヘビー級の温泉が続きましたので、ここで小休止をすべく、入浴という行為からちょっと離れて、龍鳳谷周辺を散歩してみました。
●媽祖窟温泉公共浴室
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/3d/9d9732f58b76972e199dd4ace2aeba20.jpg)
前回記事で訪れた「羅漢窟温泉公共浴室」の近くには、兄弟的な存在である「媽祖窟温泉公共浴室」がありますので、どんなところか見学しに行ってみました。「龍鳳谷」バス停から泉源路を惇叙工商方向へちょっと戻ると、電柱やコンクリブロックにゼブラ模様が塗装された箇所があり、その先に階段が設けられていますので、まずはここを下ります。看板も何もないので、多くの方はここを気付かずに通りすぎてしまうでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/bc/b60f619c63ec4fc72ce82190f07e99c4.jpg)
長くて急な階段を下って谷底へ。私の先をお爺さんが下っていましたが、行って帰る際には登らなければならないわけで、足腰が衰えている老人にとってこの急な階段の昇り降りは相当なご苦労ではないかと思われます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/98/2cea1908dbb4a73dc6a8032c885d6b1e.jpg)
谷底を流れているのは、羅漢窟温泉の横を流れていた川でして、水はやはり白く濁っており、川岸には無数黒いホースがウネウネと這わされています。橋で川を渡って対岸の歩道へと進みます。画像ではわかりにくいのですが、茂みの中に隠れるようにして、民家がポツンポツンと建っており、谷底の歩道でも近隣住民と思しき何人かと行き違いました。これらの家で生活する方々は必然的に谷の上と底を往復しなきゃいけないわけですが、いくら住めば都とは言え、私だったらその苦労に音を上げて、どこかへ引っ越してしまいそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/10/9ac48ecff03a4d5761b2d29c97bc9a8f.jpg)
歩道を進んでゆくと、やがて上画像の施設の前を通過します。おそらくここは以前に温泉の個室風呂を営んでいたものと思われますが、個室の扉や窓が部分的に破けており、とても現役で営業しているような気配は感じられません。尤も知本温泉のお寺のように、台湾ではボロボロな建物でも入浴を受け付ける施設がありますから、見た目では判断できず、実際に訪ってみようと敷地内へ踏み入れようとしたのですが、その瞬間に入口でじっと伏せながら哨戒していた数匹の番犬がいきなり吠えて威嚇しはじめたので、それ以上入ることはできずに、仕方なくその場を去ることにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/58/16206f9ad741de8d2d61615badb055f4.jpg)
その先には、歩道に面して上画像のような食堂兼売店が店を開いていたのですが、とても営業中とは思えないほど雑然としており、立ち寄り難い雰囲気があったので、足早にその場を過ぎ去りました。なお店頭には「温泉がないので入浴できません」という旨の札が下げられていたのですが、これって即ち、ここで入浴できるか尋ねてくる人がいる、ということなのでしょう。店の先で道は二手に分かれていたのですが、ここは右側へ進んで、天上聖母と記された黄色いゲートを目指します。
黄色いゲートを潜って橋を渡ります。対岸の右側には廃墟のような薄気味悪い建物が建っているのですが、よく見たらテラスのようなところに洗濯物が干してあり、しかも室内では蛍光灯が点いている・・・ということは、この大きなボロ屋で生活している人がいるんですね。ボロなんて表現して失礼しました。でも実際に、この周りには完全に廃墟と化している民家や何かしらの店舗の跡が残っているため、どうしても廃墟と同化して見えてしまうのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/ea/33566626c3033fdc3dc89ec6cdaab63a.jpg)
バラックで築かれた迷路みたいな通路を進んでその建物の裏手に回ると、落石注意の標識近くに「往男賓方向←」という道標が掲示されており、その奥の擁壁には同様に「←往女賓方向」と書かれていました。男女別に進路が分かれているということは、この先に温泉浴場があるのでしょう。汚れたビニールシートで出来た目隠しを躱しながら中に入ると・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/1b/91909c8ebef5d48d9a38d50a6a6ba4b2.jpg)
予想通りここが「媽祖窟温泉公共浴室」でした。(地図)
石積みの古い建物からは、おじさん達のしゃべり声やバシャーンバシャーンと掛け湯する音が響き、また湯上がりにリラックスしたいのか、爺さんたちが全裸のまんまで表をウロウロしていました。もしここが1湯目だったらどんな心情よりも好奇心が優るために、間違いなく湯浴みしていたはずですが、事前の調査によれば、人によっては入浴を断られたり、あるいは本来無料であるはずなのに料金を徴収しようとする人がいる、など良からぬ情報が散見されたので、羅漢窟温泉で精神力を使い果たしていた私は、おじさん達の威勢のよい喋り声を耳にしたらついつい怯んでしまい、しかも前浴での火照りがなかなか取れずに体力的にヘトヘトだったため、ここでは入浴せずに、上の画像を撮ったところで踵を返してしまいました。ちょっと後悔しています…。
●龍鳳谷温泉露頭
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/d5/5f6339588f6991a32f6298ff2c3da26c.jpg)
谷底から階段を上がって泉源路に戻り、惇叙工商の方向へ戻る感じで歩きます。やがて視界が開け、谷の向こうに台北の街並みが広がる、とても眺望の良いところへ出ました。眼下の谷は全体的に白っぽく荒涼としており、小さな白い池のようなものが点在しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/07/a0bf329c7a923636ea9e176cce8bba52.jpg)
惇叙工商前の十字路を通過して、この谷へ下りてみることに。 (地図)
駐車場の先には説明プレートが設けられており、「龍鳳谷温泉露頭」と題されたこの文章によれば、この谷あいは龍鳳谷と称する噴気帯で、pH2~3且つ90℃近い酸性硫酸塩泉が湧出しており、このお湯は俗に「白磺泉」または「星湯」と呼ばれている。かつての火山爆裂口の跡であり、酸性の熱水が火山岩を溶かすことにより独特な景観が作られている。噴気孔付近には硫黄の結晶がたくさん存在しており、また付近の行義路温泉の各施設へ温泉を供給する主要な源泉でもあるが、近年になって人工的な温泉掘削が進められたことにより、当地の特殊な景観が徐々に失われつつある。そのため台北市では温泉法の規定に基づき、「温泉露頭劃定範囲」を設定して保護に乗り出している・・・とのことです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/86/35f5fa42f97fd28974a7e5f87dcafd1d.jpg)
この龍鳳谷温泉露頭には、温泉水を湛えていると思しき大きな池があり、入ってみたい衝動に駆られたのですが、池の畔には立入禁止の看板が立てられており、すぐ真上には交通量の多い道路もありますから、ここは我慢して眺めるだけに留めました。この池の畔をはじめとして、噴気帯のあちこちにコンクリの源泉枡が据えられ、そこから無数の黒い配管が、まるでウニのトゲのように方々へ伸びています。源泉枡の内部からは湯気が立ち上り、内部は硫黄で黄色く染まっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/14/7c04528ee6167b0348242f29ccff00d1.jpg)
先程の説明によれば、市は景観保護のため「温泉露頭劃定範囲」を設定してそうですが、そんな網掛けなんて何処吹く風。噴気帯には無秩序に源泉枡が設けられて、そこからウジャウジャと無数のホース類が地面を這っていました。しかもホース・配管類の一部は使われずに放置されている(使い捨てられている)ようです。硫黄の付着によって全体的に白く染まっていますが、それにしても殺風景でして、なんとか上手く整理してもらいたいものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/84/37c0f9dcf882a5afc59407d8ea521969.jpg)
源泉地帯は谷に沿って広範囲に及んでおり、至る所に白い湯溜まりもあったので、できれば入ってみたかったのですが、意外とこの谷の遊歩道を散策する人が多く、衆人環視の環境ですので、ここで入浴するのはマナー違反だろうと判断し、先程の池に続いてここでも自粛しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/84/1a02369b19159245ced145a98f02021f.jpg)
川を遡る形で谷の遊歩道を進んでゆきます。なおこの川の上流には「媽祖窟温泉」や「羅漢窟温泉」があるわけです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/9d/b4a334db0e6df8aae265aef1c34dfb8c.jpg)
遊歩道はやがて谷の奥へ伸びる道と、坂を上がって泉源路方面へ向かう道に分かれるのですが、谷の奥へ向かって進んでゆくと、健福橋という橋を渡って、赤い柱が印象的な廟の前に出ます。道は更に奥へ続いているのですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/9c/531a6bfcff588444cd5d3fa0359bdfdc.jpg)
廟の手前にある小さな階段を下ると、男女別に分かれた怪しげな2枚のドアに突き当たりました。これは「象頭温泉」と呼ばれる共同浴場で、おそらく目の前の噴気帯で湧出する龍鳳谷の「白磺泉」を引いているものと思われますが、「私人施設 外客止歩」と書かれた札が示すように、残念ながら会員以外の利用は不可でして、この時もドアには鍵がかかっており、内部の様子を窺うことはできませんでした。 (地図)
目の前に温泉のお風呂がありながら入れないとなると、目の前に人参をぶら下げられた馬の如く、急に鼻息が荒くなり、何が何でも湯浴みしたくなってきました。この龍鳳谷で湧く「白磺泉」のお湯は、すぐ近所の行義路温泉へ引かれているので、散策に満足した私は見学したお湯に浸かるべく、その足で行義路温泉へと向かったのでした。
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●媽祖窟温泉公共浴室
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前回記事で訪れた「羅漢窟温泉公共浴室」の近くには、兄弟的な存在である「媽祖窟温泉公共浴室」がありますので、どんなところか見学しに行ってみました。「龍鳳谷」バス停から泉源路を惇叙工商方向へちょっと戻ると、電柱やコンクリブロックにゼブラ模様が塗装された箇所があり、その先に階段が設けられていますので、まずはここを下ります。看板も何もないので、多くの方はここを気付かずに通りすぎてしまうでしょう。
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長くて急な階段を下って谷底へ。私の先をお爺さんが下っていましたが、行って帰る際には登らなければならないわけで、足腰が衰えている老人にとってこの急な階段の昇り降りは相当なご苦労ではないかと思われます。
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谷底を流れているのは、羅漢窟温泉の横を流れていた川でして、水はやはり白く濁っており、川岸には無数黒いホースがウネウネと這わされています。橋で川を渡って対岸の歩道へと進みます。画像ではわかりにくいのですが、茂みの中に隠れるようにして、民家がポツンポツンと建っており、谷底の歩道でも近隣住民と思しき何人かと行き違いました。これらの家で生活する方々は必然的に谷の上と底を往復しなきゃいけないわけですが、いくら住めば都とは言え、私だったらその苦労に音を上げて、どこかへ引っ越してしまいそうです。
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歩道を進んでゆくと、やがて上画像の施設の前を通過します。おそらくここは以前に温泉の個室風呂を営んでいたものと思われますが、個室の扉や窓が部分的に破けており、とても現役で営業しているような気配は感じられません。尤も知本温泉のお寺のように、台湾ではボロボロな建物でも入浴を受け付ける施設がありますから、見た目では判断できず、実際に訪ってみようと敷地内へ踏み入れようとしたのですが、その瞬間に入口でじっと伏せながら哨戒していた数匹の番犬がいきなり吠えて威嚇しはじめたので、それ以上入ることはできずに、仕方なくその場を去ることにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/c5/3df5fadc5f77e1712fe1ad18863ba932.jpg)
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その先には、歩道に面して上画像のような食堂兼売店が店を開いていたのですが、とても営業中とは思えないほど雑然としており、立ち寄り難い雰囲気があったので、足早にその場を過ぎ去りました。なお店頭には「温泉がないので入浴できません」という旨の札が下げられていたのですが、これって即ち、ここで入浴できるか尋ねてくる人がいる、ということなのでしょう。店の先で道は二手に分かれていたのですが、ここは右側へ進んで、天上聖母と記された黄色いゲートを目指します。
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黄色いゲートを潜って橋を渡ります。対岸の右側には廃墟のような薄気味悪い建物が建っているのですが、よく見たらテラスのようなところに洗濯物が干してあり、しかも室内では蛍光灯が点いている・・・ということは、この大きなボロ屋で生活している人がいるんですね。ボロなんて表現して失礼しました。でも実際に、この周りには完全に廃墟と化している民家や何かしらの店舗の跡が残っているため、どうしても廃墟と同化して見えてしまうのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/0e/29dfe445d87e48965c7c69a7561b22f5.jpg)
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バラックで築かれた迷路みたいな通路を進んでその建物の裏手に回ると、落石注意の標識近くに「往男賓方向←」という道標が掲示されており、その奥の擁壁には同様に「←往女賓方向」と書かれていました。男女別に進路が分かれているということは、この先に温泉浴場があるのでしょう。汚れたビニールシートで出来た目隠しを躱しながら中に入ると・・・
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予想通りここが「媽祖窟温泉公共浴室」でした。(地図)
石積みの古い建物からは、おじさん達のしゃべり声やバシャーンバシャーンと掛け湯する音が響き、また湯上がりにリラックスしたいのか、爺さんたちが全裸のまんまで表をウロウロしていました。もしここが1湯目だったらどんな心情よりも好奇心が優るために、間違いなく湯浴みしていたはずですが、事前の調査によれば、人によっては入浴を断られたり、あるいは本来無料であるはずなのに料金を徴収しようとする人がいる、など良からぬ情報が散見されたので、羅漢窟温泉で精神力を使い果たしていた私は、おじさん達の威勢のよい喋り声を耳にしたらついつい怯んでしまい、しかも前浴での火照りがなかなか取れずに体力的にヘトヘトだったため、ここでは入浴せずに、上の画像を撮ったところで踵を返してしまいました。ちょっと後悔しています…。
●龍鳳谷温泉露頭
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谷底から階段を上がって泉源路に戻り、惇叙工商の方向へ戻る感じで歩きます。やがて視界が開け、谷の向こうに台北の街並みが広がる、とても眺望の良いところへ出ました。眼下の谷は全体的に白っぽく荒涼としており、小さな白い池のようなものが点在しています。
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惇叙工商前の十字路を通過して、この谷へ下りてみることに。 (地図)
駐車場の先には説明プレートが設けられており、「龍鳳谷温泉露頭」と題されたこの文章によれば、この谷あいは龍鳳谷と称する噴気帯で、pH2~3且つ90℃近い酸性硫酸塩泉が湧出しており、このお湯は俗に「白磺泉」または「星湯」と呼ばれている。かつての火山爆裂口の跡であり、酸性の熱水が火山岩を溶かすことにより独特な景観が作られている。噴気孔付近には硫黄の結晶がたくさん存在しており、また付近の行義路温泉の各施設へ温泉を供給する主要な源泉でもあるが、近年になって人工的な温泉掘削が進められたことにより、当地の特殊な景観が徐々に失われつつある。そのため台北市では温泉法の規定に基づき、「温泉露頭劃定範囲」を設定して保護に乗り出している・・・とのことです。
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この龍鳳谷温泉露頭には、温泉水を湛えていると思しき大きな池があり、入ってみたい衝動に駆られたのですが、池の畔には立入禁止の看板が立てられており、すぐ真上には交通量の多い道路もありますから、ここは我慢して眺めるだけに留めました。この池の畔をはじめとして、噴気帯のあちこちにコンクリの源泉枡が据えられ、そこから無数の黒い配管が、まるでウニのトゲのように方々へ伸びています。源泉枡の内部からは湯気が立ち上り、内部は硫黄で黄色く染まっています。
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先程の説明によれば、市は景観保護のため「温泉露頭劃定範囲」を設定してそうですが、そんな網掛けなんて何処吹く風。噴気帯には無秩序に源泉枡が設けられて、そこからウジャウジャと無数のホース類が地面を這っていました。しかもホース・配管類の一部は使われずに放置されている(使い捨てられている)ようです。硫黄の付着によって全体的に白く染まっていますが、それにしても殺風景でして、なんとか上手く整理してもらいたいものです。
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源泉地帯は谷に沿って広範囲に及んでおり、至る所に白い湯溜まりもあったので、できれば入ってみたかったのですが、意外とこの谷の遊歩道を散策する人が多く、衆人環視の環境ですので、ここで入浴するのはマナー違反だろうと判断し、先程の池に続いてここでも自粛しました。
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川を遡る形で谷の遊歩道を進んでゆきます。なおこの川の上流には「媽祖窟温泉」や「羅漢窟温泉」があるわけです。
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遊歩道はやがて谷の奥へ伸びる道と、坂を上がって泉源路方面へ向かう道に分かれるのですが、谷の奥へ向かって進んでゆくと、健福橋という橋を渡って、赤い柱が印象的な廟の前に出ます。道は更に奥へ続いているのですが・・・
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廟の手前にある小さな階段を下ると、男女別に分かれた怪しげな2枚のドアに突き当たりました。これは「象頭温泉」と呼ばれる共同浴場で、おそらく目の前の噴気帯で湧出する龍鳳谷の「白磺泉」を引いているものと思われますが、「私人施設 外客止歩」と書かれた札が示すように、残念ながら会員以外の利用は不可でして、この時もドアには鍵がかかっており、内部の様子を窺うことはできませんでした。 (地図)
目の前に温泉のお風呂がありながら入れないとなると、目の前に人参をぶら下げられた馬の如く、急に鼻息が荒くなり、何が何でも湯浴みしたくなってきました。この龍鳳谷で湧く「白磺泉」のお湯は、すぐ近所の行義路温泉へ引かれているので、散策に満足した私は見学したお湯に浸かるべく、その足で行義路温泉へと向かったのでした。
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