温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

広田温泉 家族風呂

2023年05月04日 | 青森県

(2022年4月訪問)
これまで私が何度も利用しているのに、なぜかブログの記事にしてこなかった温泉がいくつかあり、五所川原市の「広田温泉」もその中のひとつ。特に他意は無いのですが、長年にわたって紹介できないままでしたので、満を持して今回取り上げます。と言っても、既にネット上では広田温泉を紹介する記事が多く存在するため、へそ曲がりな拙ブログでは家族風呂に限定して取り上げます。


こちらは大衆浴場の建物です。家族風呂を利用の際は、まず大衆浴場の券売機で所定の料金を支払い、番台で受付を済ませます。


駐車場の片隅にある源泉施設を一瞥しながら・・・


駐車場の奥に建つ家族風呂棟へと向かいます。
なかなか立派な建物ですよね。


家族風呂棟の広いロビーには誰もおらず、ガランと静まり返っていました。
このロビーに各浴室の出入口扉が面して並んでいます。


今回案内された個室は1号室です。上画像をご覧になるとわかりますが、1号室の入口扉は隣接するトイレと接するような不思議な造りになっています。更に言うと、1号室の室内側にもトイレと行き来できるドアが設けられており、もっと言えば更に右側の2号室の室内からもトイレに行けます。つまり2つの浴室の間にトイレを設けることで、両方の部屋からトイレへ直行できるようにしたわけですね。
せっかくトイレへ直行できる構造にしてくださっているので、訪問時の私は下半身に力を入れて無理矢理尿意を催し、1号室の室内側からトイレを使わせていただきました。


更衣室はこのような感じ。洗面台と鏡、ドライヤー、長椅子が用意されているだけで、他の貸切風呂にあるようなテレビやソファーなどはありませんが、短時間でお風呂に入るだけですから、必要にして十分な設備ではないでしょうか。


浴室は木材を多用した造り。家族風呂にしては室内空間に余裕があり、複数人数でもストレスなく湯浴みできそうです。


洗い場には、青森県の温泉銭湯でおなじみの押しバネ式カランと壁直付けのシャワーが2セット設けられており・・・


シャワーやカランから出てくるのお湯は温泉です。なおカランに石鹸類は無いので、予め用意して持参しておくか、番台で購入しましょう。


湯船も木材で縁取られた立派な造り。私ひとりでは持て余すサイズです。この浴槽に、温泉ファンが太鼓判を押す温泉のお湯が大量に注がれており、惜しげもなくオーバーフローしています。
広田温泉のお湯はうっすら黄緑色を帯びていて、出汁味を伴いつつ塩辛く、ほのかなアブラ臭と磯の香に似た匂いが湯面から漂い、湯中ではツルツルスベスベの滑らかな浴感を楽しめます。ちょっと熱めですが、大変気持ち良いお湯なので心身シャキッとすること間違いなし。極上のお湯です。


広田温泉2号泉
ナトリウム-塩化物温泉 46.6℃ pH7.8 湧出量測定不可(掘削動力揚湯) 溶存物質6.477g/kg 成分総計6.496g/kg
Na+:2332mg(94.14mval%),
Cl-:3097mg(93.12mval%), Br-:10.0mg, I-:0.6mg, HCO3-:375.7mg,
H2SiO3:115.7mg, HBO2:37.4mg, CO2:18.4mg,
(平成27年11月2日)
加温循環消毒なし
加水あり(泉温が高いため井戸水を約5%加水)

青森県五所川原市広田字下り松111-1
0173-34-6385

6:00~22:00
大衆浴場330円、家族風呂1300円

私の好み:★★★
コメント (2)
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五所川原市 ロイヤル温泉旅館

2023年04月30日 | 青森県

(2022年4月)
津軽平野は犬も歩けば温泉に当たると表現しても決して大げさではないほど温泉施設の多い地域であり、その多くは拙ブログで既にご紹介しておりますが、まだまだ取り上げていない施設もあるので、今後も少しずつ紹介してまいります。
今回取り上げるのは五所川原の市街地からちょっと離れたところにある「ロイヤル温泉旅館」です。以前からその存在は知っていましたが、どこか怪しい雰囲気を漂わす外観の他、湯使いが循環であるという情報を聞いていたためこれまで利用を敬遠していました。しかし、ここ最近の情報によれば湯使いがかけ流しへ変更になったらしいので、五所川原方面へ行く機会があった際に、ついでに立ち寄ってみることにしました。

旧十川の土手沿いに位置しており、五所川原の市街からアクセスする場合は途中から土手上の河川管理用道路を走って現地へ向かうことになります。そのことを知らないと、まさか土手の上を進むとは想像だにしないでしょうから、初見だとちょっと迷うかもしれませんね。しかもたどり着いたところにある建物は、場末のラブホテルみたいな外観。本当にここで良いのか、いろんな意味でちょっと不安になってしまいます。

温泉の建物は駐車場を囲むようにいくつかの棟があり、大浴場がある上画像の本棟の他、貸切風呂がある別棟では宿泊も可能なんだそうです。でも今回の私は日帰り入浴ですので、本棟の大浴場のみ利用しました。

まず玄関を入って右手にある券売機で料金を支払い、その奥にある窓口に入浴券を差し出します。
なお浴場入口は券売機より若干手前の玄関側。そのことを知らなかった私は建物の奥へ進んでしまい、風呂はどこにあるのかと迷ってしまいました(情けない)。ちなみに玄関付近には岩盤浴もあるみたいですよ。


さてお風呂へ参りましょう。木目基調の浴場には、画像に写っている主浴槽のほか、サウナと水風呂が設けられています。主浴槽のサイズは(目測で)4×2.5メートルほどでしょうか。


壁沿いの洗い場にはシャワー付き混合水栓が計7か所取り付けられ、カランからは温泉のお湯が出てきます。なおこの洗い場の上にはテレビが設置されており、普段あまりテレビを見ない私は、ワイドショー番組が報じるスキャンダル報道に「へぇ、そんなことがあったのね」とつい興味津々で見入ってしまいました。


出入口傍に置かれたかけ湯にも源泉のお湯が注がれています。


奥の方には小浴室があって、約1.5メートル四方の浴槽内では泡風呂装置がブクブクと音を立てながら稼働していました。もちろんこちらのお湯も温泉です。


公衆浴場なのに露天岩風呂にも入れるのは嬉しいですね。もっとも、スペースは限られており、周囲の視界も遮られているため、露天風呂に求めたくなる開放感はあまり得られませんが、でも温泉で火照った体を外の風を浴びながらクールダウンすると、最高に爽快ですよね。

さてお湯に関するインプレッションですが、見た目は透明ながらやや琥珀色を帯びているように見えます。五所川原周辺の温泉はしょっぱい食塩泉であることが多いのですが、こちらのお湯を口に含んでみますと意外にも塩味はかなり薄く、むしろ非鉄系の金気味が全面に出るような感じです。色・味・匂いなどは、同じく五所川原市の「エルムの湯」で入れる水風呂へ注がれている冷鉱泉に似たような特徴を有しています。分析表を見ますと溶存物質0.977g/kgなので、あと0.023mg足りていれば「ナトリウム-塩化物炭酸水素塩温泉」を名乗れたのですが、僅かな差で単純温泉に甘んじています。とはいえ成分量は日によって多少の変化があるでしょうから、日のよってはもしかしたらナトリウム-塩化物炭酸水素塩温泉になっていることもあるのかもしれません。

ネット上の情報で見られたように、たしかにこちらのお風呂では温泉がかけ流されており、循環は行われていないようでした。館内表示にによれば塩素系薬剤で消毒しているとのことですが、私の入浴時は特に消毒臭を感じることはありませんでした。ただ湯船の湯加減が熱く、あまり長湯できません。私も早々に出てしまったのですが、それゆえお客さんの回転も早いようです。


太刀打温泉
単純温泉 48.2℃ pH8.3 湧出量測定不能(掘削動力揚湯) 溶存物質0.977g/kg 成分総計0.980g/kg
Na+:258.5mg(95.42mval%),
Cl-:315.4mg(75.87mval5), Br-:0.9mg, HCO3-:146.5mg(20.46mval%), CO3--:9.0mg,
H2SiO3:221.9mg,
(平成24年10月18日)
加温循環ろ過なし
加水あり(源泉温度が高いため)
消毒あり(衛生管理のため塩素系薬剤使用)

青森県五所川原市大字太刀打字千束刈13-7
0173-39-2323
ホームページ

5:00~23:00
350円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸類は番台にて販売。

私の好み:★★+0.5
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碇ヶ関温泉 関の庄 御仮屋御殿

2023年04月24日 | 青森県
(2022年4月訪問)
青森県碇ヶ関といえば、藩政時代は津軽藩の関所として、今日では県境の温泉地として、そこそこの知名度がある場所かと思います(いや、ご存知無い方も多いかも)。この碇ヶ関の国道沿いに位置する道の駅には以前から公営の温泉施設があり、私も二度程利用したことがあったのですが、その当時の施設はいかにも公営らしく無機質だったのであまり印象には残りませんでした。しかし、いつの頃か全面的に建て直されてリニューアルオープンし、ネット上で見られる温泉ファンからの評判もまずまずだったので、ちょっと立ち寄ってみることにしました。


場所は「道の駅いかりがせき 津軽関の庄」の奥にあり、すぐ裏手には奥羽本線の線路が敷かれています。津軽藩時代の関所をイメージした施設になっていて、たとえば駐車場から温泉施設へ向かう歩道の途中には上写真のような門が立てられていたり・・・


足湯があったり・・・


関所の様子を再現したと思しき建物があったり・・・。
なおこの関所らしき建物「面番所」の中には関所の官吏と思しきお侍さんの人形が置かれていて、ちょっと不気味です。


「面番所」の左側に隣接する形で浴場が立地しています。一見すると伝統的な和風のファサードですが、館内は典型的な公共施設そのものです。館内に入って券売機で料金を支払い、正面受付のおばちゃんに入浴券を渡して左手へ進みます。なおその過程ににはちょっとした休憩ゾーンがあり・・・


そこにはこの施設のお湯の使われ方(熱交換の方法など)がプレートで説明されています。
源泉から引かれたお湯は一旦加温されてから各浴槽へ供給され、オーバーフローなど浴槽から排出されたお湯は熱交換器によって、ロードヒーティングやシャワーなどの熱源として再利用されるんだそうです。そして熱を奪われたお湯は下水道や側溝から排出されるんですね。

ところで、このプレートには男湯・女湯・足湯のほか、殿様風呂という表記がありますが、この殿様風呂とは施設に1室しかない貸切風呂のことで、休憩用の座敷が付帯し、一度に6名まで使用できて、1時間1500円という比較的リーズナブルな価格設定である上、しっかり温泉がかけ流されているらしく、温泉ファンからは評価が高いお風呂のようです。でも1室しかないので予約は困難であり、今回私の訪問時は既に予約で埋まっていたため利用できなかったのですが、次回訪問時には是非とも利用してみたいものです。


(浴室内は撮影不可のため公式サイト掲載の画像を借用しております)
浴室内は青森ヒバを多用しており、全体的にシックで落ち着いた雰囲気です。中央の浴槽を挟む形で左右に洗い場が配置され、計10個のシャワー付きカランが並んでいます。


浴槽は手前と奥に分かれており、湯口のお湯が直接注がれる手前側の浴槽はやや熱く、且つ小さなサイズで、その寸法は(目測で)左右3m×奥行2mといったもの。一方、奥は湯尻に当たり且つやや大きなサイズで、(同じく目測で)左右3m×奥行4mほど。奥の浴槽は窓に面しており、外に出っ張っているような出窓みたいな造りです。
両浴槽とも浴槽は総ヒバ造で、しかもオーバーフローが排水されるグレーチングも木造という徹底さ。ヒバならではのぬくもりのある見た目と優しい肌触りが実に良好です。一方、手前と奥の両浴槽間には仕切りがあり、手前側から奥へお湯が流れる比較的大きな貫通部が設けられているのですが、それでも仕切りがちゃんと役割を果たしており、手前側はちょっと熱く、奥の浴槽は比較的入りやすい湯加減に維持されていました。

さてこちらのお湯は無色透明のアルカリ性単純泉で、源泉湧出温度が40℃未満のため加温した上で浴槽へ供給しています。なお館内表示によれば消毒しているとのことですが、実際に入浴した際にはあまり消毒臭は気になりませんでした。特段感動するほどではありませんが、アルカリ性単純泉らしいツルツルスベスベの滑らかな浴感が湯中で得られ、また湯口のお湯からはこの泉質らしい微収斂も確認できました。

幹線道路沿いで駐車場も広く、リーズナブルで使い勝手も良いためか、私の訪問時は利用客が絶え間なく訪れていました。


高田温泉
アルカリ性単純温泉 38.4℃ pH8.7 溶存物質0.947g/kg 成分総計0.947g/kg
Na+:317.1mg(98.22mval%),
Cl-:350mg(78.02mval%), HCO3-:84.9mg(10.99mval%),
H2SiO3:129.9mg,
(平成27年5月12日)

10:00~20:00
400円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸やシャンプー類の備え付けなし(販売あり)

私の好み:★★
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屏風山温泉 2022年5月宿泊

2022年12月27日 | 青森県

(2022年5月訪問)
2022年最後の温泉レポートは、私にとって第二の故郷である青森県津軽地方の温泉を取り上げることにします。
2022年5月に私は青森県つがる市の屛風山温泉で一泊お世話になりました。この温泉は拙ブログでも以前に取り上げており(初回記事はこちら、2回目の記事はこちら)、大好きな温泉なのでこれまで何度か公衆浴場を利用しておりますが、今回は宿泊して家族風呂を利用しました。青森県の温泉施設でよく見られる営業形態ですが、公衆浴場に付帯している家族風呂でリーズナブルに宿泊することができるのです。


温泉の目の前に広がるだだっ広い田んぼの向こうには、津軽富士(岩木山)が綺麗に聳えています。市町村合併により現在この地域はつがる市となっていますが、以前は西津軽郡木造(きづくり)町でした。太宰治は『津軽』でこの木造から見た岩木山について「津軽平野の金木、五所川原、木造あたりから眺めた岩木山の端正で華奢な姿も忘れられなかつた」「華奢で頗る美人である」と述べており、書かれてから80年近く経った今日でもその美しさに変わりはありません。


チェックインは公衆浴場の番台で行い、ひと通り説明を受けた後、お部屋へ向かいます。
公衆浴場部からお部屋がある家族風呂棟へ向かう途中の廊下には、このようにドリンクサービスや電子レンジがあったり・・・


浴衣をチョイスできる棚があったりします。基本的には素泊まり且つセルフサービスのお宿ですので、欲しいものは各自で取りに行くか、あるいは予め用意しておきましょう。


妙に天井が高い家族風呂棟の廊下。
各個室にはプラム・トマト・リンゴなど農産物の名前が付けられています。今回私が泊まったお部屋は「さくらんぼ」でした。


お部屋には既に布団が敷かれていました。家族風呂利用の場合には当然布団は無いかと思いますが、宿泊利用時にはお布団が用意されるわけです。お部屋は8畳ほどあって、エアコンやWifiが完備されています。また広縁には選択ハンガーがさがっているので、衣類を洗濯して干すことも可能です。


室内には洗面台やトイレがあるほか、冷蔵庫も設けられていますから、事前に付近のコンビニやスーパーでお弁当等を買っておき、冷蔵庫に保管して、翌朝電子レンジで温めて朝ごはんにしても良いですね。


歯ブラシやスリッパなどは、出入口のドアの内側にまとめられていました。


さて、お部屋に付帯しているお風呂に入りましょう。
ドアを開けた途端、屛風山温泉ならではのアブラ臭がブワッと香り、お風呂どころか客室中に充満したのでした。アブラ臭中毒者の私にとっては天国のような状態。まるでどこかで油が漏れているのではないかと勘違いしてしまうほどアブラ臭が強く放たれており、私は中毒患者のようにクンクンと鼻を鳴らしながらひたすらこの匂いを嗅ぎ続けて興奮状態になってしまったのでした。


入室時には既にお湯がザバザバ溢れていたので、そのオーバーフローによって匂いが小さな室内に充満していたのでしょう。公衆浴場のお湯もしっかりと香りますが、こちらの風呂はその比ではありません。私のようなアブラ臭マニアには天国のような環境ですが、鉱物油の匂いが苦手な方は、匂いの強さで頭痛など引き起こしてしまうかもしれませんので、入浴前に換気をおすすめします。


なおシャワーのお湯も温泉です。しょっぱくてアブラ臭が漂うお湯を頭から浴びることができるんですから、マニア的にはこの上ない多幸感を享受できます。


お湯はやや濃いめ食塩泉で、淡い琥珀色を呈しており、味わってみるとしょっぱさと出汁味が一体となって口の中に広がります。湯中ではつるつるすべすべの滑らかな浴感が大変気持ち良く、あまりの滑らかさに興奮して自分の肌を何度もさすってしまいました。そしてこの小さなお風呂で特徴的なのが、上述しているような強烈なアブラ臭です。こんな個性的なお湯をひたすら独占できるのですから、マニア的にはこの上ない天国のような環境です。
なお、22:00から翌朝5:00までは、温泉配管を清掃するため、お部屋の温泉が止まります(シャワーを含む)。このため、夜中にお風呂へ入りたい方は、22:00までにお湯を湯船へ貯めておく必要があります。


翌朝は公衆浴場の一番風呂に入ってみました。宿泊客は滞在中に公衆浴場を何度も利用できます(22:00~5:00以外)。誰も入ってこないお部屋のお風呂で濃厚な湯の香に包まれるのも良いのですが、誰もいない早朝の大きなお風呂で体を思いっきり伸ばしてかけ流しの温泉に入る醍醐味も捨てがたいですね。宿泊したからこそできるこの貴重な体験。朝からめちゃくちゃ幸せです。


湯口から湯の香を放ちつつしっかり温泉が投入されていました。
このお湯は今日も地元の多くのお客さんを癒してくれることでしょう。

あくまで個人的な経験則に基づいてお話しますが、五所川原を中心とする津軽西北五地域は、観光の繁忙期になるとホテルのネット予約が難しくなる傾向にあるようです。宿泊施設の数はそこそこあるので、おそらくネット予約に対応している施設が少ないのでしょう。逆に考えれば、ネット予約できない宿は、繁忙期であっても意外と空いている、と言えます。屛風山温泉もその一つですので、温泉のアブラ臭が大好きなマニアの方がもちろん、もしこのエリアで宿探しに困った場合は電話で問い合わせてみてはいかがでしょうか。


ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 温度・pH・溶存物質・成分総計記載なし
Na+:2703mg(94.16mval%),
Cl-:3381mg(75.66mval%), Br-:8.2mg, I-:1.5mg, HCO3-:1739mg(22.61mval%), CO3--:60.0mg,
(平成元年10月18日)

青森県つがる市木造浦船58-2 
0173-42-1697

公衆浴場8:00~21:00 第四月曜定休
390円
ドライヤー10円/3分、ロッカー100円有料、その他販売
家族風呂1000円/1時間、宿泊税込4,400円(素泊まり)

私の好み:★★★

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さて、ブログ「温泉逍遥」の2022年の記事は今回までとさせていただきます。
本年もお付き合いくださり誠にありがとうございました。
今年は昨年よりも行動できるようになったものの、日々の仕事が忙しくて時間が確保できず、またコロナ禍の影響で何事も億劫に思うようになり、温泉巡りを含む外出に対してあまり積極的になれないまま、不完全燃焼な感じでとうとう年末を迎えてしまいました。
年明けは3年ぶりにパスポートを使った弾丸旅行に出かけてまいりますが、その後のお出かけはどうなることやら・・・。
コロナ禍をきっかけに始めたインスタグラムも最近はちっとも捗らず、一か月近く放置したままになっていますが、こちらも何とか再び投稿しなければ・・・。
何事も不透明なことが多いのですが、悲観したって仕方がない、ケセラセラで新年を迎えます。
皆様もよいお年をお迎えください。
来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

K-I
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東北温泉 家族風呂

2021年12月20日 | 青森県
(2020年11月)

東北地方で黒湯といえば、青森県東北町の「東北温泉」が有名ですね。東北地方にあるからではなく、上北郡東北町に位置しているからこの名前を名乗っているんだと思いますが、それはともかく、この「東北温泉」にも家族風呂があるので、利用することにしました。


家族風呂の料金は、近隣の入浴施設と同様に受付カウンターで直接支払っても良いのですが、大衆浴場の料金と同じ券売機で支払い、その券をカウンターに差し出しても構いません。訪問時に家族風呂が空いていると、受付のおばちゃんがその空室に行って準備をしてくれます。そして入室が可能になるち、ドライヤーを貸してくれます。


今回案内されたのは「松の間」という受付カウンターに最も近い位置にある個室です。


中のお部屋にはソファーが置かれ、トイレや洗面台、テレビやエアコンが設置されていますし、部屋自体もそこそこの広さが確保されているので、ここで泊まれそうな感じです。


洗面台の前を通り過ぎると・・・


あらあら、綺麗でゆとりのあるお風呂じゃないですか。


洗い場にはシャワーが一つ取り付けられています。なおシャワーから出てくるお湯は非温泉で、水道か井戸水の沸かし湯かと思われます。


「松の間」に据え付けられているバスタブは信楽焼で作られた立派なもので、結構お金がかかっているのではないでしょうか。一人か二人は入れそうな大きさがあり、内側の形状が体の曲線にフィットし、しかも肌触りが良好なので、心地よく湯あみできました。

窓の外には小さな庭があり、ややもすれば露天風呂っぽく見えますが、でも外に出られるわけではありません。でも窓を開けるとちょっとした露天風呂気分を味わえ、訪問日は窓から外を見上げると紅葉が綺麗に色づいていました。


温泉は湯口から絶え間なく滔々と投入されており、私が入る前から既にオーバーフローしています。この湯船へお肉たっぷりの私の肉体が入るとどうなっちゃうんだろう・・・。ワクワクドキドキしながらゆっくり足から湯船へ我が身を沈めていくと、私の体積に応じた分のお湯がザバーッという大きな音を浴室内に轟かせながら勢いよく豪快に溢れ出ていきました。

なお、私が湯船へ入る前の湯面には白い気泡がたくさん浮かんでいたのですが、肥えた私の体によって溢れ出た大量のお湯とともに、その気泡も一気に流れ出てしまい、入浴中の肌に泡が付くことはありませんでした。というか、そもそもこのお湯の気泡は体に付くようなものではないのかもしれません。

最後にこの温泉のお湯に関するインプレッションを述べることと致します。東北温泉のファンの方には無礼を承知で申し上げますと、以前大浴場に入った時、ここの黒湯は大したことないように思えたんです。と申しますのも、東京の城南地区や神奈川県東部など黒湯の宝庫が私の生活圏でもありますので、黒湯は決して珍しいものではなく、正直なところここより濃い黒湯に何度も入っていたので、確かに良いお湯だけれどもそこまで称賛するほどの黒湯かしら、と少々冷めた捉え方をしていました。
しかしながら今回家族風呂に入ってその捉え方を改め、しっかり良いお湯であることであることを確認させていただきました。典型的なモール泉らしいツルツルスベスベの滑らかな浴感がしっかりしているのみならず、湯口ではしっかりとモール臭が香り、またタマゴを思わせるような匂いもふんわりと嗅ぎ取れ、お湯を口に含むと清涼感を伴う苦味とモール風味がしっかり感じられ、湯加減は快適でしかも常時大量かけ流しという贅沢な湯使いを実践しているのですから、やはり良泉であることに疑いの余地はないのです。むしろ時間を忘れていつまでも入り続けたくなる心地よさがあり、1時間という時間制限を恨めしく思ったほどです。あぁ私の生活圏にこんな素敵な温泉があったら毎日でも通ってしまうのになぁ。


上笹橋温泉(再)
単純温泉 47.5℃ pH8.4 400L/min 溶存物質0.5917g/kg 成分総計0.5917g/kg
Na+:118.6mg(93.31mval%),
Cl-:136.1mg(66.67mval%), HCO3-:73.3mg(20.83mval%), CO3--:12.0mg,
H2SiO3:180.9mg, HBO2:46.6mg,
(2007年2月20日)

青森県上北郡東北町字上笹橋21-18 
0175-63-3715
ホームページ

5:30~22:30
330円
100円リターン式ロッカー・ドライヤーあり、
家族風呂1300円/1時間(大人4人まで)。

私の好み:★★★

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