温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

虎杖浜温泉 若湯温泉

2012年03月30日 | 北海道
 
北海道の虎杖浜温泉って、海岸沿いの数キロに亘って各温泉施設がバラバラに点在しているので、鉄道やバスでの温泉巡りがちょっと難しい地域だったりしますが、先日登別でレンタカーを借りたので、その際に虎杖浜にも足を伸ばしていろいろと巡ってみることにしました。
まず一軒目は竹浦地区の若湯温泉。国道36号の山側を平行に伸びる道を走っていると、竹浦地区で数軒の温泉施設に巡り会えますが、ここはそのひとつ。小規模な温泉銭湯であります。


 
玄関には湯使いに関して「循環式ではないのでレジオネラ菌の心配はありません」と誇らしげに表示されていました。玄関の下駄箱と一緒に並ぶ券売機で料金を支払い、下駄箱上の青いお皿にその券を置いて中へと入ります。



館内は銭湯というより民家にお邪魔したような、実にアットホームな雰囲気に満ち溢れています。玄関の三和土に置かれた自販機に並んで、上り框の上に家庭用の冷蔵庫が置かれていました。ここには売り物のジュースやアイスが入っているようでして、欲しい人は自分で冷蔵庫を開けて取るわけですね。湯上りにいただこうかしら。


 
玄関から浴室へと進むと、浴室入口の右側に休憩室が広がっており、室内にはとっても古いマッサージチェア2台と、木の立派な椅子が2台、計4台が並んで置かれていました。



また部屋の一角には、ゴロ寝で使う枕と思しき角材も。


 
お風呂は男女別の内湯が一室ずつ。男湯の入口には「混浴禁止」と書かれた札がさがっていました。脱衣室内は至ってシンプルな造りで、プールにあるような腰掛けと、荷物を置く棚が設置されているだけ。
この脱衣室内をはじめ、館内には「髪染禁止」「洗濯禁止」などマナー喚起の張り紙が目立っており、これらの張り紙からはマナーが宜しくないお客さんに悩まされてきた背景が透けて見えます。


 
男湯には大小の浴槽が1つずつ。また洗い場にはシャワー付き混合栓が2基設けられており、水栓からは源泉が出てきます。



小浴槽は一人サイズで船の帆のような形状(中学入試の算数の求積問題に出てきそうな形)をしており、やや熱めのお湯が張られていました。パイプから熱めの源泉が供給され、浴槽縁の切欠から常時排湯されており、人が入ると一気に溢れ出して洪水状態になりました。湯船のお湯が勢いよく溢れる瞬間って、何とも言えない気持ち良さがありますよね。


 
一方、大きな方の浴槽は2~3人サイズで、一口では表現しがたい複雑な形状をなしており、丁度良い湯加減である41~2℃のお湯が縁からしずしずとオーバーフローしています。バルブ付きの塩ビの湯口から源泉が直接投入されていますが、その量は絞られており、これによって湯温を調整していました。
お湯はごく薄い黄色の透明で薄い塩味。津軽平野の化石海水性温泉のような磯の匂いが仄かに感じられます。スベスベがはっきりと肌に伝わる心地よい浴感で、小さな浴槽では湯中で細かな気泡が沢山浮遊しており、その泡が肌にも付着してくれました。知覚的には薄いお湯ですが、さすが食塩泉だけあって、湯上りの火照りはパワフル。外気は氷点下ながら、湯上りの体はいつまでもポカポカし続けました。古くて民家のような湯屋ながらも独特の味わいがある、決して侮れない温泉銭湯ですね。


ナトリウム-塩化物温泉 53.5℃ pH8.2 湧出量不明(動力揚湯) 溶存物質2.276g/kg 成分総計2.276g/kg
Na+:724.2mg(94.05mval%),
Cl-:999.6mg(83.72mval%),
H2SiO3:191.3mg,

北海道白老郡白老町竹浦144-66  地図
0144-87-2877

6:00~19:30(受付19:00まで)
250円
備品類なし

私の好み:★★★
コメント (2)
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久留米市北野町 天然温泉慧華乃湯

2012年03月29日 | 福岡県
 
西鉄甘木線の古賀茶屋駅から徒歩圏に良質な温泉施設があると知り、某日実際に行ってみることにしました。甘木と久留米や大牟田を結ぶ2両編成のワンマン電車が、筑後川流域の長閑な田園地帯を走ります。1面1線の古賀茶屋駅は、典型的なローカル駅でありながら駅員さんが配置されており、私が訪問した時にはおばちゃん係員が笑顔で短距離切符を窓口発券してくれました。



駅から県道81号線を東に向かって歩くこと約10分で、今回の目的地「慧華乃湯」に到着です。施設は県道から一本奥に入った路地に面していますが、駐車場の上に立つ大きな看板がよく目立っており、県道と路地の間は空き地が広がるのみなので、迷うことことなく辿りつけました。一見すると宗教施設のような外観にちょっとたじろぎましたが、温泉マークがでっかく掲げられていますから、ここで入浴できることは間違いないはず。


 
駐車場の一番奥が入口。その近くには手水場のような設備があり、飲泉が可能。



こちらはお湯汲み場で、5Lまでは無料利用できると表示されていましたが、訪問時はゲートが閉められており、立ち入れない状態でした。



外壁に貼られている温泉のデータ。



建物は全体的にかなりこじんまりとしています。玄関入ってすぐに番台があり、下足場右手の券売機で料金を支払い、すぐ目の前の番台に座る係員に券を手渡します。番台の両側に男女浴室の入口が分かれており、男湯は右側でした。さらに右側には↑画像のような休憩スペースが設けられています。小洒落た民家にお邪魔したような雰囲気ですね。木の机の上に活けてあるお花が綺麗でした。



脱衣所もコンパクトな造り。私が訪問した夕方にはかなり混雑時して、身を縮めながら着替えるはめになりましたが、そのピーク時さえ避ければそれほど窮屈さを感じることもなく、無料のロッカーは使えるしドライヤーも用意されているので、使い勝手には問題ないでしょう。



脱衣所からまず通過するのがこの洗い場。中央には利用者がお風呂道具を置く台が設けられており、それを挟むように左右の壁に3つずつ計6基のシャワー付き混合栓が設けられています。シャワーから出るお湯は源泉です。こちらの施設には内湯が無く、ここを通らないと露天の湯舟には行けないのですが、こうした構造によって、脱衣後に掛け湯をせず湯船へ直行するような不埒な輩の発生を防止できるのではないかと思われます。なおボディーソープなどの備付は無いので、利用時は自分で持参しましょう。



上述のように入浴槽は露天のみ。頭上に屋根が架かっているので、悪天候時でも問題なし。湯船の周りには石灯籠などが置かれており、和風の庭園のような造りです。湯船は7~8人サイズ。一部にはジェットバスが設けられていました。


 
思わず目を見張ってしまったのがこの湯口。岩組みの湯口からはお湯がドバドバ大量に注がれています。そして・・・



浴槽へ入るステップ横の切り欠けから↑画像のように大量のお湯が捨てられてゆくのです。この天晴れな湯使いには思わず感激。立派な放流式なんですね。お湯は無色透明、弱タマゴ味に土気と甘味の味を帯び、タマゴと土気の匂いが感じられ、ツルツルスベスベのとっても気持ち良い浴感でした。
田園風景の中にポツンと佇むこんな温泉ですら良質のお湯が大量に掛け流されているのですから、九州という土地は本当に素敵です。私が訪問した平日の夕方、先客が3~4人で後客も3~4人と、絶えずひっきりなしに常連さんが出入りしていました。人気を集めるのも至極当然の良質なお湯だと実感いたしました。


アルカリ性単純温泉 51.8℃ pH不明 200L/min(自噴) 溶存物質0.952g/kg 成分総計0.952g/kg
Na+:290.3mg,
Cl-:425.5mg,

西鉄甘木線・古賀茶屋駅より徒歩10分
福岡県久留米市北野町十郎丸  地図
0942-78-6991

10:00~22:00
300円
ロッカー・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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吉井温泉 ふだん着の温泉 鶴は千年

2012年03月28日 | 福岡県
 
筑後川を挟んで原鶴温泉の対岸(川の左岸)に位置する吉井温泉は、原鶴と違って明確な温泉街は形成しておらず、田園風景の中に温泉旅館数軒がポツンポツンと点在しているばかりの静かな場所。ここに2010年11月オープンした日帰り温泉入浴施設が「ふだん着の温泉 鶴は千年」でして、もともと旅館だったものを改造したと思われる建物は原鶴大橋からもばっちり見られます。館内には食事処やcafeが併設されており、和風テイストの綺麗な館内は、中年女性が食いつきそうな雰囲気です。



玄関入って右がcafeで左が浴室。フロントで料金を支払うと、病院の検査着のようなものを渡され、それを着て館内を移動してください、とのこと。どういうことかしら?


 
フローリングの廊下を進んで浴室の入口へ。お風呂は内湯と露天の両方を利用できるのですが、男女入れ替え制になっているのか、この日男湯は内湯と露天が別々になっており、双方の間を移動するには一旦廊下へ出ないといけない造りになっていました。受付で渡された館内着はこのためのものだったんですね。
なお浴室入口の前には休憩スペースが設けられていました。


 
まずは内湯へ。脱衣所は明るく広々としており清潔感が漲っています。またロッカーのサイズは一般的なものより大きめで、別途貴重品用もあり、洗面台やドライヤーも複数台用意されていて、使い勝手も良好。
誰かと初めて会うときには第一印象が今後のお付き合いを大きく左右しますが、入浴施設の場合は脱衣所がその施設に対する印象に多大な影響を及ぼす場合が多く、こちらのように綺麗で使い勝手も良ければ、全体的な印象も自ずと上向きます。



内湯も広々で天井も高く、室内空間ながら閉塞感はありません。しかしながら、玄関から脱衣所までは新しい雰囲気が漲っていましたが、内湯に限っては旧施設時代の設備を多く流用しているようで、全体的に使い込まれた感が否めません。入った途端に「あれれ、ここって新しい施設なんだっけ」と時空間軸が狂ったかのような錯覚に陥ってしまいました。



洗い場にはカランシャワー付き混合栓が6基。


 
そのうち、奥の2つのカランからは源泉が出てきます。


 
タイル貼りの浴槽は大小の二つに分かれています。大きな方は子どもだったらつい泳ぎたくなるような広さですが、一方小浴槽はなぜ存在するのかわからないほど、大浴槽に比べてはるかに狭いものでした。

源泉は薄らと白い温泉成分が付着している木組みの湯口から、小さな樋を経てまず大きな浴槽へと注がれ、そして小さな槽へと流れてから排湯されていきます。浴槽の縁は高くなっているので、お湯が洗い場サイドへオーバーフローすることはありません。このため、大きな槽では丁度良い湯加減である一方、小さな槽はかなりぬるめでした。施設側の説明によれば源泉掛け流しの湯使いとのことですが、その説明に偽りは無さそうです。
無色澄明で一見すると没個性のように思われるこのお湯は強いタマゴ味と匂いを有しており、更には微かに塩味も感じられ、見た目とは裏腹な強い主張にまずビックリです。そしてヌルヌルに近いツルスベ浴感の他、お湯の中では気泡の付着が見られ、とても肌触りの良い浴感にも感動しました。原鶴とは川の対岸で至近距離にありながら、似て非なる個性的でなかなか良質のお湯です。


 
次に露天へ、一旦館内着をまとって内湯から移動します。脱衣所は狭く、棚がちょこっとあるだけなので、内湯で着替えて館内着を着る方が便利。おそらくこの露天は内湯の補助的設備として位置づけられているのでしょう。


 
和風庭園のようなレイアウトの露天風呂。いわゆる岩風呂ってやつですね。浴槽上には屋根がかかっていました。その浴槽の形はいびつな小判型とでもいいましょうか。新しいだけあって気持ち良い雰囲気、お風呂自体も広いのでとっても寛げます。なお上述のようにあくまで補助的設備だからか、露天の方には洗い場はありません。



岩風呂の縁の一部分にモルタルが載せられており、そこには2010..9.30という日付が刻まれていました。露天風呂竣工の日でしょうか。


 
内湯同様こちらも掛け流しの湯使い。木組みに囲まれた塩ビの湯口から源泉が注がれ、その反対側から排湯されていました。
内湯と同じ源泉を用いていると思われ、匂いや味など主な特徴な内湯と同様ですが、気泡の付着は若干弱く、その代りに目立ったのが真っ黒な小さい浮遊物です。これがなかなか面白いヤツでして、単なる浮遊物ではなく、当然ながら浴槽内にもこびりついており、これに触れるとその部分の肌がまるで炭に触ったかのように黒く着色してしまい、石鹸で強くゴシゴシ洗わないと落ちないほどでした。同じような現象は、たとえば信州の七味温泉「渓山亭 恵の湯」でも見られ、おそらく硫化鉄の仕業かと思われますが、まさか吉井温泉のような無色透明で癖の無さそうなお湯からそんな現象がみられるとは思ってもみませんでした。もっとも、私のようにお湯の変わった特徴を面白がるような人間でしたら、こんな現象ですら積極的に捉えられますが、一般の方ですと「せっかく風呂に入ったのに、全身あちこちに黒いスジが付いちゃって、しかもなかなか落ちねぇじゃねぇか」と厄介に思われるか思いますので、この点はこのお湯ならではの自然現象であるとあらかじめ認識しておいた方がよさそうです。



千寿の湯
アルカリ性単純温泉 51.4℃ pH8.5 240L/min(動力揚湯) 溶存物質0.85g/kg 成分総計0.85g/kg
Na+:270mg(98.24mval%),
Cl-:170mg(42.14mval%), HCO3-:310mg(44.60mval%), 

福岡県うきは市吉井町千年2-1  地図
0943-76-2639
ホームページ

10:00~22:00 水曜定休
700円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★

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原鶴温泉 延命館

2012年03月25日 | 福岡県
 
ヨモギ色の外壁が印象的な原鶴温泉の旅館。この温泉地では規模が大きな部類に含まれ、目の前には観光案内所もあり、大橋の袂でもあるというなかなかの好立地です。駐車場のエントランスには温泉のお湯が流れる3体のお地蔵さんが行きかう人を見守っていました。道路に沿って「立ち寄り入浴 源泉掛け流し」の幟が何本もはためいており、立ち寄り入浴を積極的に受け入れていることがわかります。私もその幟につられて玄関へと導かれていきました。



フロントで入浴を乞うと「どうぞどうぞ」と快く対応しれくれました。和風旅館ですし、フロントの手前と奥でステップが色分けされているため、てっきり土足厳禁かと思いきや、靴を履いたままで入って良いとのこと。



館内表示に従って建物の奥へと進みます。窓の外にはプールと思しき施設がありました。冬なので閉鎖中だなのでしょうが夏は使えるのかしら?



浴室入り口。館内はとても綺麗で整然としていますが、個人的な感想として、内装からは90年代によくみられた公営のホールや体育館のような印象を受けてしまいました。


 
三角のミラーやチャコールグレーの内装など、脱衣室もやっぱりバブル期後半かそれ以降のビジネスホテル風なデザイン。でも非常に綺麗で清潔で、使い勝手は良好です。


 
お風呂は内湯と露天の両方が楽しめます。まずは内湯の主浴槽から。
大きなガラス窓に面した室内は明るくて開放的。浴槽も広々としており、10人同時利用は余裕なサイズ。こちらの温泉の特性のため、中段のステップがやや滑りやすいのでちょっと注意を要します。


 
湯口から加温加水は一切ない源泉がドバドバと惜しげもなく投入され、浴槽縁の切り欠けからたっぷりと排湯されています。大量排湯の他、人が湯船に入るとザバーっと勢いよく溢れ出すので、とっても豪快です。
無色澄明、タマゴ的な味と匂いがほんのり感じられ、微かに金気も帯びているようでした。浴槽やオーバーフロー流路は少々赤く染まっていましたが、これはその金気に由来しているのでしょうか。
感動的だったのは夥しい気泡の付着。湯船に体を沈めると、全身が忽ちビッシリと気泡だらけになるのです。お湯の中も泡だらけ。この気泡のおかげでツルツルスベスベ感が強く、入浴中は何度も肌をさすってしまいました。



洗い場にはシャワー付き混合栓が6基。


 
露天風呂は川に面しており、ちょうど湯船の真上辺りまで屋根が伸びている構造。



湯船に浸かると低いながらも塀が視線の邪魔をしてしまいますが、立てば筑後川を一望できます。川面を福風が湯船まで届き、なかなか心地よい環境。しかも上述のような心地よい浴感である上、露天は外気に冷やされるためか若干ぬるい湯加減となっており、長湯に適した温度のためにいつまでも長湯したくなります。本当に夢心地でした。


 
湯口の上にはお地蔵さんが立ち、入浴客を見守っていました。内湯同様こちらも完全掛け流しで切り欠けからしっかり排湯されています。お風呂の使い勝手は良いしお湯も良質。温泉ファンでも満足できる一湯だと思います。


延命の湯
単純温泉 45.6℃ pH8.0 220L/min(動力揚湯) 溶存物質0.59g/kg 成分総計0.59g/kg
Na+:160mg(94.18mval%),
HCO3-:300mg(75.81mval%),
H2SiO3:63mg,

西鉄朝倉街道駅より西鉄バス「杷木」行(41番)か日田バス「日田」「高塚」行で原鶴温泉バス停下車、徒歩4~5分(約300m)
福岡県朝倉市杷木志波15-2  
0946-62-1133
ホームページ

立ち寄り入浴時間8:30~20:30
500円
ロッカー(有料100円)・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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原鶴温泉 光泉

2012年03月23日 | 福岡県

原鶴温泉では前回取り上げた「愛泉一」と並んでお湯の良さに定評のある「光泉」へ、立ち寄り入浴してきました。こちらは日帰り入浴施設なんだそうですが、玄関には「光泉の湯」と染め抜かれた暖簾が掛かっていますが、その「湯」という字が無ければお風呂というよりお蕎麦や和食を出す料理屋ではないかと思ってしまう外観。



甘味処なのかしらと勘違いしてしまうそうな和風の小洒落た館内。玄関を上がるとご主人と思しきおじさんが現れたので、500円を直接払って入浴をお願いしました。玄関入って左手が浴室です。



お風呂は男女別の内湯が一室ずつ。脱衣室は木材の多用とベージュの壁紙により、室内からはぬくもりが伝わってきます。よくお手入れされており清潔で気持ち良く使えました。



明るく清潔感漲る浴室。床から腰部1.5mまではチャコールグレーの御影石のような石板貼りで、そこから上は木材が使われています。また浴槽の縁は黒御影石のような素材がゆるいS字を描いている一方、浴槽内部は白いタイルが貼られているため、白黒のコントラストが明瞭です。木のぬくもりを活かしつつ、黒色系の石才を多用することにより、シックで落ち着いた大人の雰囲気が醸し出されていました。
浴槽は湯口側(右側)の約1/3が浅くなっていますが、そこを除くと4~5人サイズといったところ。湯口とは反対側の浴槽縁に排水口があり、お湯はそこから排出されていますが、人が湯船に浸かればしっかりオーバーフローしていきます。



浴槽の隅っこに設けられた湯口から源泉が投入されていますが、その隣にがウサギのお人形さんが置かれた小さな湯口も併設されており、その様はウサギがオシッコしているように見えなくもありませんでした。なお、湯使いは完全掛け流し。

お湯は無色澄明無味無臭ですが、口に含むとアルカリ泉によく見られる弱い収斂が感じられました。また、ネット上でみられた情報の通り、ヌルヌルに近いツルツルスベスベ感がとっても強く、あまりに気持ち良いため、入浴中は何度も自分の肌をさすってしまいました。癖の無い優しいお湯です。湯加減は42~3℃あたりでしょうか。ぬる湯が多い原鶴の中では比較的熱い方ではないかと思います。



洗い場にはシャワー付き混合栓が3基。カランから出てくるお湯にはヌルヌル感があるので、間違いなく源泉使用でしょう。

館内は落ち着いた雰囲気でまとめられており、綺麗で使い勝手も良好。そしてお湯の質も素晴らしい。お湯の質を楽しみたい方にはとっても向いている施設だと思います。


源泉名:光泉
アルカリ性単純温泉 49.5℃ pH8.8 50L/min(動力揚湯) 溶存物質684.4mg, 成分総計684.4mg,  
Na+:182.3mg(99.53mval%),
Cl-:95.5mg(29.25mval%), HCO3-:317.2mg(56.39mval%),
H2SiO3:39.4mg,

西鉄朝倉街道駅より西鉄バス「杷木」行(41番)か日田バス「日田」「高塚」行で原鶴温泉バス停下車、徒歩6分(約360m)
福岡県朝倉市杷木久喜宮1870-3  地図
0946-62-0715

9:00~19:00 水曜定休
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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