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屈斜路湖畔の森の中に佇む一軒宿の温泉「三香温泉」で5年ぶりに立ち寄り入浴してきました。数年前には休業の話もありましたが、その後なんとか今日まで営業が続けられているようで、明かりが灯っている玄関を目にした時にはホッと安心しました。玄関の前では可愛らしいワンちゃんがお出迎えです。
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ちなみにこちらは5年前(2007年)の冬に訪れた時の様子です。玄関の扁額が現在とは異なる渋いスタイルですね。
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玄関の中に入ってご主人に直接料金を支払い、帳場とラウンジをつなぐ細長い通路を突っ切って裏庭へと出、露天風呂の看板が指し示す方へと向かいます。画像左(上)は先日(2012年9月下旬)、画像右(下)は2007年冬の様子です。
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離れになっている脱衣小屋。手前が男、奥が女です。
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真ん中に薪ストーブは据えられている脱衣室。室内の備品は棚とカゴなど必要最低限のものしかありませんが、存在感を放つこの武骨なストーブのおかげで、簡素な造りながらも頼もしさが感じられます。なお下足場付近にコインロッカーが備え付けられていますので、旅行の途中に立ち寄っても安心です。
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立ち寄り客が利用できるお風呂はこの露天風呂のみで、内湯は宿泊者専用なんだそうです。ここでも今年秋の画像と2007年冬の画像を並べて紹介させていただきます。
針葉樹の木立が奥に広がるとっても静かで清々しい環境に、大きな四角形の露天風呂が設けられております。今回は清掃直後に利用したためか、浴槽の周りには桶や腰掛けが整然と並べられていました。浴槽・床ともに打ちっぱなしのコンクリで、浴槽はL字型の仕切りによって大小に二分されており、奥の方の小さな浴槽はぬるめの湯加減になっていました。
ちなみに2007年冬の画像をよく見てみますと、今年はL字型に仕切られている浴槽が、2007年では更に板で田の字のような感じに仕切られていることに気づきます。4分割することによって細かい温度調整を行なっていたんですね。
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上の画像とは反対側から小屋の方を捉えてみました。小屋といい周囲の森といい、なんとも言えない良い雰囲気ですね。
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浴場内には特にカランのようなものはないのですが、男女仕切りの塀の下にはこのような小さな枡があり、その上に掲示されている札には消えかかった文字で「冷ました源泉・・・(以下判読不可)」と書かれています。カランが無い代わりにこの枡に貯められているお湯で掛け湯や上がり湯をするのでしょう。ちなみに私は湯船から桶で直接お湯を汲んで掛け湯しました。
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男女を仕切る塀の支柱の根本みたなところから、源泉がドバドバと音を轟かせながら男女のお風呂の双方へ向けて吐き出されていました。お湯は薄いコーヒーのような琥珀色の透明で、付近の和琴露天風呂やコタン共同浴場で漂っているようなアブラ臭にモール臭を混ぜたような匂いを嗅ぎ取ることができ、また結構はっきりとした苦味とモール泉的な風味、そしてタマゴ感に似て非なる独特の味が感じられました。重曹泉型の単純泉なのである程度のツルスベ感を想像していましたが、想定していたツルスベ感の他に意外にも弱く引っかかる浴感も混在しており、温泉の質感というものは数字を見ただけでは簡単にわからないことを実感させられました。湯口でのお湯はやや熱めですが、湯船では絶妙な湯加減が保たれており、当温泉のアブラ臭をクンクン嗅ぎながら、最高の湯加減のお湯に浸かって、じっくりと屈斜路湖畔の清らかな自然に包まれることができました。
ファンの多いこの三香温泉。いつまでも旅人が良質のお湯を楽しめるよう、末永く暖簾を守っていただきたく願っております。
三香1号井
単純温泉 48.0℃ pH7.6 160L/min(動力揚湯) 溶存物質0.621g/kg 成分総計0.630g/kg
Na+:118.7mg(81.52mval%), Ca++:16.9mg(13.37mval%),
Cl-:81.2mg(37.54mval%), HCO3-:207.2mg(55.74mval%),
H2SiO3:165.2mg,
北海道川上郡弟子屈町屈斜路391-15 地図
015-484-2140
ホームページ
立ち寄り入浴10:00~20:00(火曜・金曜は清掃のため16時頃まで休業)
400円
コインロッカーあり、他備品類なし
私の好み:★★★