温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

七味温泉 紅葉館

2018年08月17日 | 長野県
 
前回記事に続いて信州・高山村の温泉を巡ります。
高山村には多くの魅力的な温泉が集まっていますが、中でも秘湯の雰囲気が強い温泉といえば七味温泉が挙げられるでしょう。拙ブログでも既にこの温泉地を紹介していますが、まだ取り上げていない施設がありますので、今回はその中でも私が未訪だった「紅葉館」を日帰り入浴で訪ねることにしました。川を渡ってすぐ右側に宿の建物があり、宿泊客はその近くの駐車場を利用できますが、私のような日帰り入浴客は、そこからちょっと離れた専用の駐車場に車をとめることになります。


 
駐車場の近くに設けられた生簀と思しき小さなコンクリ枡には、イワナが数匹泳いでいました。お宿のお食事に提供されるのでしょうか。


 
お宿の建物は最近建て替えられたのか綺麗です。宿泊はもちろん、日帰り利用の人気も高いようで、玄関には日帰り入浴の案内がしっかり掲出されていました。また玄関のドアには、タヌキが入るので閉めてほしい、という旨の注意書き掲示されていました。動物たちも温泉に入りたくなるのでしょうか。長閑な雰囲気に頬を緩ませつつ、タヌキに化かされないよう気を付けながら中へお邪魔します。


 
館内はモダン和風で民芸調。女性受けしそうな内装です。明るい人柄が伝わってくる女将さんに湯銭を支払い、奥へと進みます。



廊下の奥の突き当たりがお風呂です。突き当たりの左右に浴室があり、私が訪れた時間帯には右側の浴室に紺の暖簾がさがっていましたが、夜8時頃に男女の暖簾を入れ替えるらしいので、宿泊すれば両方に入ることができますね。

こぢんまりとした脱衣室に備え付けられている洗面台やドライヤーは、それぞれ2台ずつ。ロッカーは浴室の入口手前に設置されています。室内の洗面台の水栓は硫化して黒く変色していました。硫黄の濃さが良くわかります。
ちなみに、脱衣室と浴室とを行き来するドアはなぜか二つ設けられていました。狭隘な室内から浴室へストレスなく行き来するための配慮なのか、あるいは、元々何かしらの理由で2つのドアが必要な事情でもあったのか、そのあたりはよくわかりません。


 
浴室内には主浴槽が一つ、そして右側にシャワー付き混合栓が3つ設けられています。室内には鼻孔をツンと刺激する硫黄の湯の香で満たされていました。この匂いだけでもワクワクしてしまいます。


 
浴槽は4人サイズ。窓に面しており、窓から差し込む陽光を受けて綺麗なエメラルドグリーンを呈していました。窓下の浴槽付近には通気口(ルーバー)が取り付けられていますが、これは言わずも名が硫化水素対策ですね。目立ちにくいのですが、湯口は壁側の真ん中ほどにあり、チョロチョロとお湯を浴槽へ注いでいました。供給量はあまり多くないのですが、湯量を絞ることによって湯加減を調整しているのでしょう。


 
露天には2つの浴槽があるのですが、まずは手前側の「炭色の湯」から見ていきましょう。一人サイズの木の浴槽には、その名の通りに薄墨色のグレーを帯びたお湯が張られています。70℃の源泉と30℃の源泉を混ぜているんだそうです(それぞれ別のパイプから供給されています)。お湯はほろ苦く、お湯自体は透明なのですが、浴槽内には白と黒の湯の花が大量沈殿しており、私が湯舟に入るとそれが一気に舞い上がって、体中が湯の花まみれになってしまいました。


 
特に黒の湯の花が多く、湯船から上がると私の鼠径部には湯の花がこびりつき、また皮膚も一部黒くなったようでした(気のせいかも)。なお、この2つの源泉については分析書が見当たりませんでした。熱い方の源泉は内湯などでも用いられているエメラルドグリーンのお湯と同じでしょうか?



もう一つの露天は主浴槽。渓流を見下ろす高台の開放的なロケーションに、10人以上入れそうな広い岩風呂が設けられており、渓流や周囲の山々の景色を眺望しながら湯浴みを楽しむことができます。私が利用した日も多くのお客さんが、川の方を向きながら湯船に浸かり、硫黄のお湯と素晴らしい景色を満喫なさっていました。
この湯船の真ん中ほどに塩ビのパイプを組みこんでいる木箱の湯口があり、そこからお湯が注がれていました。おそらく内湯と同じ源泉かと思われますが、こちらの方が明るい環境であるため、エメラルドグリーンと乳白色を足して2で割ったような明るい色を呈し、且つはっきりと濁っていました。ツンとくる刺激臭とホロ苦みやイオウ味もしっかりと感じられました。なお、この露天を含め、各浴槽とも全量かけながしです。

美しい硫黄の濁り湯、そして開放的な展望を一度に楽しめ、更には湯の花まみれになれちゃう面白いお湯まで体験できる、七味温泉らしい素敵なお風呂でした。次回訪問時には宿泊してみたいものです。


新七味温泉(新七味温泉組合所有)
含硫黄-カルシウム-硫酸塩温泉(硫化水素型) 65.4℃ pH6.6 湧出量記載なし(自然湧出) 溶存物質1.472g/kg 成分総計1.617g/kg
Na+:87.8mg(19.31mval%), Mg++:16.7mg, Ca++:281.1mg(70.93mval%), Mn++:1.6mg,
Cl-:83.4mg(11.98mval%), HS-:17.1mg, SO4--:656.4mg(69.67mval%), HCO3-:186.1mg(15.55mval%),
H2SiO3:71.6mg, HBO2:49.9mg,CO2:91.7mg, H2S:52.3mg,
(平成29年8月8日)

長野県上高井郡高山村大字牧2974-45
026-242-2710
ホームページ

日帰り入浴10:00~16:00退館(繁忙期は15時退館)
500円
ロッカー・ドライヤー・シャンプー類あり

私の好み:★★+0.5
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奥山田温泉 レッドウッドイン

2018年08月12日 | 長野県
 
長野県高山村の山田牧場は、笠岳の山麓に広がる標高約1500mの大変爽やかな高原であり、明治時代から続く牧場として有名であるのみならず、夏は避暑地、冬はウインタースポーツというように、レジャーの場としても名が知られています。しかもこの地には温泉も引かれており、奥山田温泉という温泉地名を名乗っていることは、温泉が大好きな皆さまにとっては既にご案内の通りです。中でも「満山荘」という旅館は大変な評判で、温泉ファンの間でも有名でした(惜しいことに2016年閉館しましたが、現在は「伊奈里館」として生まれ変わっています)。



さて私は日帰り入浴を楽しむべくこの地を訪れたのですが、今回訪ねたのは「レッドウッドイン」というロッジです。山小屋のような温もりある外観が周囲の環境とよく馴染んでいます。お宿の名前の由来は後ほどご紹介します。
こちらではランチの時間帯にはお食事を摂ることができ、またほぼ同じ時間帯には温泉入浴のみの利用も可能です。私が訪れた時も食堂には多くのお客さんがいらっしゃいました。食事中のお客さんの中を通りながら、店の奥にあるカウンターまで入り、そこでスタッフの方に入浴したい旨を申し出ますと、快く受け入れてくださいました。


 
食堂奥にある下足場から階段を上がり、プレートに従って更に上へと進んでいきます。



登り勾配の廊下を進んでいった突き当たりに暖簾が下がっていました。男女別の更衣室は必要最小限の設備に抑えたコンパクトな造りです。なおドライヤーは2階にあるんだとか。


 
まずは内湯からお邪魔しましょう。更衣室のコンパクト感に対応するかのような可愛らしい造りの内湯は、汗と垢を流して体を温めるという実用的な機能に目的を絞って作られた感があります。浴槽は2~3人サイズ。洗い場に設けられたシャワー付き混合水栓3つだけで、カランから出てくるお湯は沸かし湯です。
しかしドアを開けたとき視界に飛び込んでくる湯舟の微白濁と、プンと鼻をつく硫黄の香りは、紛うことなき山の温泉そのもの。温泉好きなら誰しもが喜ぶに違いありません。


 
白濁する硫黄のお湯は、その時々のコンディションによって、見せる姿が変わるのが一般的。こちらのお湯も同様らしく、日によっては強く白濁するのでしょうけど、私が訪れた時には薄くぼんやりと白く霞みがかっている程度でした。でも湯の香はしっかり漂っていましたよ。


 
内湯のドアを開けてスリッパに履き替えて露天風呂へ。巨木をくり抜いて作った湯船は3〜4サイズなのですが、幹のあまりの大きさにビックリしちゃいました。館内の説明によれば、先代のオーナーが樹齢1650年の樹木を海外から運んで、このような湯船に作り上げたんだそうです。あまりの大きさに、本物の木の幹なのか疑いたくなるほどですが、この木こそ宿の名前になってるレッドウッドなんだそうです。

こちらの露天風呂で感動するのはそれだけじゃない。この露天風呂は眺望が素晴らしいんです。右(下)画像は、湯船に浸かった状態での視界なのですが、設置位置がちょっと高くなっているため、スキー場のゲレンデとなる山田牧場全体を眺めることができるわけです。とても清々しく開放的です。ネット上で見られる評価が高いのも納得しました。私が訪れたのは2018年春の某日。里では桜が見頃を迎えていましたが、山の上にはまだたくさんの雪が残っており、ゲレンデのみならず露天風呂のまわりにも雪がまだ残っていました。この場所に花の季節が到来するのはまだもう少し先のようでした。


 
塩ビの湯口から熱々のお湯が供給されていました。奥山田温泉のお湯はいわゆる蒸気造成泉です。五色温泉付近に源泉あり、蒸気泉と表流水を混合させています。少々酸っぱく、消しゴムのような硫黄感(特に匂い)がします。典型的な蒸気造成泉です。湯加減は適温。贅沢な掛け流しとまではいきませんが、れっきとした放流式の湯使いです。露天のお湯は外気によって冷却されるためか、白濁の程度は内湯よりも強かったのですが、かといってイオウ感はさほど強くはないように思われました。
いずれにせよ、このような開放的かつ爽快なロケーションのもとで入る温泉の露天風呂は最高です。


奥山田温泉五色上(蒸気泉と表流水の混合泉)
単純硫黄温泉 72.9℃ pH6.8 湧出量記載なし(掘削による自噴を水に溶解) 溶存物質747.8mg/kg 成分総計795.7mg/kg
Na+:107.8mg(62.87mval%), Ca++:38.9mg(26.01mval%), 
Cl-:133.4mg(51.37mval%), HS-:13.1mg, SO4--:104.3mg(29.64mval%), HCO3-:58.0mg,
H2SiO3:161.2mg, HBO2:109.1mg, H2S:23.5mg,
(平成17年6月18日)
加水加温循環消毒なし

長野県上高井郡高山村山田牧場3681-347
026-242-2418
ホームページ

日帰り入浴10:00〜13:00
500円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
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大船渡温泉 後編(浴場)

2018年08月08日 | 岩手県
前回記事の続編です。
魅力たっぷりのお部屋とお食事に満足した後は、お風呂へとまいりましょう。


お宿ご自慢の大浴場は、1階の展望ホールの左右に配置されており、海に向かって左に男湯、右に女湯の暖簾がさがっていました。両浴場とも夜通し利用できますので、誰もいない真夜中にのんびり入るのも良いでしょう。


 
綺麗で明るい脱衣室を抜け、大きくて開放的な浴室へ。画像は深夜に撮ったため暗いのですが、大きな窓からは海を望めますし、日中は窓から陽光と海のきらめきがたっぷり降り込んでくるおかげで大変明るく、伸び伸びした環境で湯浴みが楽しめます。



日帰り入浴を積極的に受け入れているためか、洗い場が広く確保されており、私が数えたところ計20基のシャワー付きカランが設けられていました。公衆浴場並みの数ですね。日帰り入浴ですと430円で利用できるお風呂なのに、アメニティ類が用意されている点は実にありがたいです。


 

海に面した窓の下に設けられた主浴槽は(目測で)6m×3.5mという大きなもの。源泉温度が19℃しかないため、湯口より注がれているお湯は熱めに加温されていますが、その熱源に化石燃料ではなく木材ペレットを用いているんだそうです。環境配慮型の施設で湯浴みすると、体のみならず心もホッとできますね。なお湯使いは加水なし且つ加温循環消毒ありです。


 

室内には上画像のような小浴槽もありました。傍には「水風呂」と書かれていましたが、実際には主浴槽のお湯より数かに黄色くてぬるいお湯が張られていました。しかも薬というより、いかにも鉱泉っぽい知覚的特徴が得られました。何かの薬草か入浴剤でも溶かしていたのかしら。


 

海を臨む高台に設けられた露天風呂。5~6人サイズの岩風呂です。三陸らしい入り組んだ海岸線や湾を一望できる素晴らしいロケーションに、思わず感嘆の声が漏れてしまいました。目の前の海原と比べてこの浴槽はいかんせん小さいのですが、加温せざるを得ないお湯ですから、加熱設備の関係上、5~6人というキャパシティは致し方ないところなのでしょう。小さな浴槽ほどではありませんが、ここのお湯も僅かに黄色く、微かに濁っているように見えました。なお(画像にはありませんが)前回記事で取り上げたように、この建物は東に向かっていますから、この露天風呂でも入浴しながら日の出を拝むことができますよ。

さて肝心のお湯についてですが、先述のように19℃の鉱泉を木材ペレットで加温して供給しています。このため循環や消毒はやむを得ません(お湯からはカルキ臭がしっかり放たれています)。お湯はしょっぱく、やや苦味もあり、湯船の中ではツルスベとギシギシが混在する、いかにもナトリウム・カルシウム-塩化物泉らしい浴感が得られました。

三陸は高温泉と御縁のない地域ですから、お湯の質にこだわるマニアの方には関心が及びにくいかもしれませんが、地域の観光や出張などでは実に有用でコストパフォーマンスの高い宿ではないかと思います。今回の旅行で同行した親類たちも異口同音に満足したと申しておりました。おすすめです。


ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 19.1℃ pH8.8 49.1L/min(動力揚湯) 溶存物質2258.9mg/kg 成分総計2258mg/kg
Na+:492.3mg(55.76mval%), Ca++:329.4mg(42.83mval%),
Cl-:1310mg(95.23mval%), SO4--:40.3mg, HCO3-:40.9mg, CO3--:9.9mg,
H2SiO3:20.3mg,
(平成21年3月16日)
加水なし、
加温あり(源泉が低温のため)、循環あり(衛生管理のため、かけ流しと循環ろ過装置を併用)、消毒あり(衛生管理のため)

岩手県大船渡市大船渡町字丸森29番1
0192-26-1717
ホームページ

日帰り入浴11:00~18:00
430円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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大船渡温泉 前編(客室・食事)

2018年08月04日 | 岩手県

前回記事に引き続き、私が親類と東北旅行をした際に宿泊したお宿をご紹介します。
前回記事で取り上げた中山平温泉を出発した我々は、一族のルーツを辿って宮城県栗駒の地を訪問。ご先祖様のお墓で香華を手向けた後、中尊寺などを観光し、それから一気に岩手県の内陸部を突き抜けて三陸海岸の大船渡温泉へ宿泊しました。
大船渡温泉は震災後にオープンした復興のシンボル的な存在であり、海岸の見晴らしが良い場所に大きく立派な建物がデンと屹立しています。このお宿は別の場所で民宿を開業していたオーナーさんが一念発起して建てたもの。立地の良さ、新しくて綺麗な点、眺望の良さ、食事の良さ、大きなお風呂、そしてリーズナブルな料金など、様々な点で評価が高い人気のお宿です。


 
海に向かって大変見通しが良く、広々として開放的なロビー。非日常的な空間に心が躍ります。


 
ロビーの展望からの眺めはお宿のご自慢。陽光を受けながら、爽快な空と海を一望できます。



ラグジュアリ感を醸し出しつつ、庶民的な設備をちゃんと用意しているのがありがたいところ。ロビーの横には大量のドラム式コインランドリーが用意されていました。復興などに携わっている工事関係者の利用を見込んでいるのでしょう。



こちらは客室。オーシャンビューの客室の他、リーズナブルな山側のお部屋があるのですが、今回は長めの良い海側のお部屋を予約しました。綺麗で且つ余計な設備を省いた、合理的で使いやすいお部屋です。なお布団はセルフで敷きます。


 
オーシャンビューの客室からは、ご覧のような展望が楽しめます。三陸らしい複雑に入り組んだ海岸線が大きく切れ込むように大船渡の街に向かって入り込んでいるのですが、その湾の入り口を臨む高台にお宿が立地しています。客室からは湾の様子のみならず、湾口の彼方に広がる外洋まで眺望でき、私は実際に洋上を行き来する大型船舶を何艘も見ました。時間を忘れていつまでも眺めていられる素敵な景色です。


 
三陸海岸に位置していますから、オーシャンビューの客室は全て東に向かっています。つまり朝になればご来光が拝めるわけですね。
フロントには日の出の時間が掲示されていますので、前夜にそれをチェックし、或る者は翌朝頑張って起床し眠い目を擦りながら窓の前に直立。或る者は布団に寝そべりながら、そして或る者は意気揚々と早起きして次回記事で取り上げる露天風呂に向かい、それぞれが海に向かって日の出を待ちます。
そして・・・いざ日の出の時間。日頃の行いが良かったのか、雲一つない快晴。日の出時間の前から既に明るく、すぐにでも太陽が上がってきそうな雰囲気です。上述のように客室からは湾口が望めるため、我々はてっきり湾口から上がってくるものだとばかり信じ込んでいたのですが、空が朱色に染まり始めたのは豈に図らんや左側の半島の稜線上。湾口に向けてカメラを構えていた親類は慌ててセッティングし直し、辛うじて太陽が姿を見せた瞬間をとらえることができました。
部屋から洋上にあがる日の出が拝めるだなんて、本当に素晴らしいですね。


 
三陸の海の幸に恵まれた大船渡ですから、お食事は魚介のお祭り状態。
夕食・朝食ともに1階のバンケットルームでいただくのですが、どのテーブルからも食事が給仕されると同時にお客さんの歓声があがっていました。それもそのはず、ご覧のように夕食のテーブル上には溢れんばかりの料理が並べられるのですが・・・


 
驚くべきはこの巨大な鮪のカマ。歓声の理由はこれだったのでした。夕食付で宿泊すると、料理のプランを問わず必ずこのカマが提供されます。スタッフの方が取り分けてくれるのですが、画像に写っているスタッフの方との比較でもおわかりのように、あまりの大迫力に圧倒されてしまいます。しかもただデカイだけじゃない。めちゃくちゃ美味い! ご飯が進む! 大きすぎて完食できないのが残念ですが(持ち帰りや翌朝へ持ち越すことも不可)、ビジュアル的にも味覚としても圧巻のこのカマと対峙するだけでも満足。自慢話やお土産話にもなりますね。


 
一方、こちらは朝食。バッフェスタイルですが、やはり魚介を中心に地場の食材なども多く、品数が多くて迷ってしまいます。「元をとってやろう」なんて吝嗇な性格をむき出しにしてしまう私は、食べ過ぎてお腹が張り裂けんばかりになり、苦しくてしばらく動けなくなってしまいました(笑)。


さて次回記事ではお風呂に関して取り上げます。

次回に続く
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中山平温泉 琢秀 2018年春再訪、そして宿泊 その3(露天風呂)

2018年07月29日 | 宮城県
前回記事では時間によって男女を入れ替える内湯の「石橋の湯」と「芍薬の湯」を取り上げましたが、今回記事では露天風呂にスポットライトを当てます。

●長生の湯

こちらのお宿には、前回記事で取り上げた「芍薬の湯」の1人用樽風呂を除けば、2つの露天風呂が設けられています。まずは以前にも利用したことがある混浴露天風呂「長生の湯」へ。


 
以前訪問してから1年半しか経っていないのですが、その間に「長生の湯」は写真がNGになったようですので、本記事ではまだそのレギュレーションが無かった当時の画像を掲載させていただきます。
玄関から近い位置にある「長生の湯」は、男女別の小さな内湯と混浴の大きな露天風呂によって構成されています。上画像は紅葉の季節のものですが、今回は桜が咲く前の時季でしたから、まだ中山平には雪が残っており、雪見風呂を楽しむことができました。
混浴の露天風呂はまるで日本庭園の池のように広くて大きく、非常に開放的です。そんな露天にホースから熱々の温泉が注がれているのですが、シーズンによって冷め方が異なるのか、適温だった前回と異なり今回はややぬるく、しかも浅めの造りだったので、いまいち入り応えに乏しいお湯という印象が残ってしまいました。湯加減の調整はとても難しく、また露天で適温にするとゆっくり長湯できないのでせっかくの眺めを愉しめないという弊害もありますから、少々ぬるい温度はむしろ露天にとって適温と言えるのかもしれません。そのあたりの繊細な感覚がわからない私は鈍感なのかも・・・。とはいえ、気持ち良く清々しいお風呂であることには違いありません。今回も開放的な湯あみを楽しませていただきました。


●鶴亀の湯

お宿のもう一つの露天風呂である「鶴亀の湯」は、前回訪問時に利用できなかったので、私にとっては初めての入浴です。どんなお風呂に出会えるのか、期待に胸を膨らませつつ白い暖簾を潜り、外履きに履き替えて屋外の通路を進みます。


 
地熱資源の豊富な中山平らしく、温泉櫓から湯気がシューシューあがる光景を見ながら、通路に従い階段を下りていきます。



階段を下りきった先で浴舎がお出迎え。「鶴亀の湯」という縁起の良い名前は、「鶴の湯」と「亀の湯」という2つのお風呂を合わせた総合名称であり、この浴舎の先で鶴と亀に分かれています。前回記事の「石橋の湯」及び「芍薬の湯」と同じく、こちらも真夜中の0時に男女が入れ替えます。


 
チェックインした日は亀の方に紺の暖簾が下げられていたので、ツヤツヤ光る金精様の亀を拝みながらお風呂へとお邪魔しました。2つ並ぶ入口のうち、右側が「亀の湯」です。


 
後述する鶴も同様ですが、こちらには内湯が無く、露天風呂のみです。脱衣室を抜けた先には浴場名の通りに、亀甲のような形状をした変則的な六角形の露天風呂がお湯を湛えていました。浴槽の内部は石材ですが、縁には木材が採用され、見た目に優しい印象を与えてくれます。お風呂からは周囲の景色が眺められ、あちこちで真っ白い湯煙がたなびいていました。ちなみに画像の手前に写っている白いものは残雪です。



露天しかないとはいえ、小さいながらもちゃんと洗い場が用意されていますから、ここで汗をしっかり流すことができますね。


 
細い樋の中に塩ビのパイプが仕込まれ、そこからアツアツのお湯が注がれていました。投入量はチョロチョロ程度なのですが、お湯の量を絞ることによって加水することなくちょうど良い湯加減へと調整されていました。決して大きなお風呂ではありませんが、まずまずの開放感と適温のお湯のおかげで、実に気持ちの良い湯浴みを堪能することができました。



上述のように夜中0時に暖簾替えですから、翌朝は「鶴の湯」に紺の暖簾が掛かっていました。


 
屋根のない開放的な「亀の湯」とは対照的に、こちらは奥に屋根がついており、しかも四方を塀で囲われているため、露天風呂でありながらあまり開放感はいまいち。外部からの視線をシャットアウトできるという点では、女湯向きのお風呂かもしれませんね。開放感に乏しい代わりなのかもしれませんが、お風呂の大きさは「亀の湯」より大きく、いわゆる岩風呂の浴槽は複数人数が同時に入っても十分足が伸ばせます。
こちらのお風呂では筧の湯口から温泉が注がれており、隣と同じく熱いお湯をチョロチョロ落とすことによる自然冷却で湯加減を調整していました。おかげでベストなお湯に浸かることができました。

さて、この鶴と亀という縁起の良い露天風呂に限っては、館内の他のお風呂に引かれている「新1号源泉・新2号源泉混合」ではなく「白須5号」という別の源泉が引かれています。無色透明のウナギ湯であることには違いありませんし、両方とも「含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉」という泉質名は共通していますが、こちらの方が若干肌への当たりが優しく、ヌルヌル感も幾分おとなしいように感じられました。かといってお湯の質が劣るわけではなく、ウナギ湯らしいツル&ヌルの独特な質感はしっかり得られますし、湯上り後のさっぱり感としっとり感の共存も楽しめます。鳴子エリアのお宿はこちらのように源泉を複数所有しているお宿が多いので、泊まりながら温泉巡りができてしまうという、実にお得なエリアでもありますね。

美味しい食事に舌鼓を打ち、バラエティに富んだお風呂でウナギ湯を堪能、そして綺麗で広いお部屋で大の字になってぐっすり熟睡。人間の本能的欲求を満たしつつゆったり寛げ、今回の旅で同行した親類たちも異口同音に満足の意を表していました。


(鶴亀の湯)
白須5号
含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉 100℃ pH9.2 溶存物質1291.0mg/kg 蒸発残留物1087mg/kg
Na+:296.7mg(94.22mval%),
Cl-:78.6mg(15.09mval%), HS-:4.0mg, S2O3--:1.0mg, SO4-:172.6mg(24.41mval%), HCO3-:287.0mg(31.95mval%), CO3--:99.1mg(22.43mval%),
H2SiO3:302.8mg,
(平成8年6月13日)
加水加温循環消毒なし

(「鶴亀の湯」以外の各浴室)
新1号源泉・新2号源泉混合泉
含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉 67.9℃ pH9.3 蒸気泉(掘削自噴) 溶存物質1107.9mg/kg 成分総計1108.5mg/kg
Na+:256.9mg(95.31mval%),
Cl-:63.8mg(14.01mval%), HS-:15.7mg, S2O3--:4.4mg, SO4--:147.8mg(23.97mval%), HCO3-:198.8mg(25.37mval%), CO3--:106.8mg(27.70mval%),
H2SiO3:273.4mg, H2S-:0.6mg,
(平成20年10月10日)
加水加温循環消毒なし

JR陸羽東線・中山平温泉駅より徒歩20分弱(約1.5km)
宮城県大崎市鳴子温泉星沼20-9  地図
0229-87-2216 
ホームページ

日帰り入浴10:30~20:00(14:00~15:00は清掃のため休み。また土日祝は15時以降を休む場合あり)
800円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★

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