温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

ワタシ的2019年の温泉5傑

2019年12月27日 | その他
金融機関などを除けば、多くの企業では今日で仕事納めかと思いますが、拙ブログも今日で本年の記事を締めくくり、新年に向けた準備に取り掛かります。

数年前から公私ともに生活環境が変わり、これまでのように自由に旅に出ることができなくなってしまいました。これに伴い拙ブログの更新頻度も落ち、ここ2年程は1週間に1回のペースとなっております。
2019年の私の入浴記録を振り返ると、再訪を含めれば80湯に留まってしまいました(ただし自宅近所の温泉スーパー銭湯は除く)。1年間で3桁に届かないようでは、もはやマニアと呼べないでしょう。完全に失速状態です。スタジオジブリ制作のアニメ映画「紅の豚」に「飛ばねぇ豚はただの豚だ」という有名なセリフが登場しますが、今の私は「温泉に入らねぇ温泉バカはただのバカ」と自嘲したくなるような情けない体たらくです。
でもそんな状況の中で出会えた温泉たちは、いずれも珠玉の湯ばかり。私の温泉巡りはこの歳に至ってようやく、数より質を重視する方向へ転換した、とも言えます。旅の中で巡り会えた素晴らしい温泉たちに対して、一方的且つ主観的に序列をつけるのは本意ではないのですが、おバカさんなりに敢えてその中からベスト5を選出してみました。
意図したわけではないのですが、5ヶ所中4ヶ所はまだブログに登場しておりません。幼い頃から食事で自分の好みのものを最後までとっておく癖がある私。最後に好物を食べようとして他人に横取りされてしまう苦い経験を何度も繰り返しているのに、その教訓を生かそうとせず、いまだに後へ後へと残す悪癖が直りません。新年こそはそんな習慣を断ち切り、なるべく鮮度の良い情報提供を心がけるべく、年が明けましたらこれらのベスト5達をメインに紹介してまいります。

なお今回取り上げる5湯は順不同です。

●台湾・春陽温泉 楽密谷
本年6月18日付の記事で紹介済。その時の記事はこちら


いつも台湾を旅行する時にお世話になる方から教えていただいた、知る人ぞ知る温泉施設です。台湾中部南投県の春陽温泉にあり、細い路地のどん詰まりに位置しています。春陽温泉で営業する施設の中で最も奥にあるため、教えてもらわなければ決して行くことが無かったかと思われます。


お湯は加水加温循環消毒の一切ない完全掛け流し。絶え間なく投入されるお湯は、湯船で41.5℃という素晴らしい湯加減。しかも大量の湯の花が舞っています。
渓流を眺めながら、小鳥のさえずりに癒されつつ、掛け流しの適温露天風呂に浸かる幸せ。桃源郷にいるかのような夢心地でした。


●韓国・東莱温泉 マンス湯
2020年に紹介する予定です。


釜山市の奥座敷であり長い歴史を有する韓国屈指の温泉地、東莱温泉(トンネオンチョン)。当地には「虚心庁」という巨大な温泉入浴施設をはじめ、複数の入浴施設が営業していますが、いずれも規模が比較的大きく、大浴場という名称がぴったりな施設ばかりです。そんな中、細い路地に面しているこの「マンス湯(만수탕)」は日本の鄙びた温泉共同浴場を彷彿とさせる渋い佇まいで、何とも言えない趣きに心をギュッと掴まれてしまいました。



浴室もこじんまりとしており、温泉の浴槽と小さな水風呂がひとつずつ、そして洗い場のみという至ってシンプルな構造。でもその浴槽には源泉から引かれた温泉が絶え間なく供給され、循環などの小細工が一切ない掛け流しの湯使いが実践されていました。
このお風呂を切り盛りするおばちゃんもまた実に愛想が良く、すっかり気に入ってしまいました。


●新潟県 称名滝の湯
2020年に紹介する予定です。


ここ数年ネットに上がってくる情報を見る限り、以前は常時お湯が張られていた通称「称名滝の湯」も、最近はお湯が抜かれることが多く、当地を訪れたモノ好きマニアたちは、わざわざ滝壺まで行って、ぬるい白濁湯にお尻を浸して悦に入っていたようです。
しかしながら、今年9月中旬に私が火打山と妙高山を縦走登山した際、妙高山頂から燕温泉方面へ向かって下山している途中にこちらへ立ち寄ったところ、その日は運よく浴槽にお湯が張られていましたので、ありがたく入浴させていただきました。コンクリ製の浴槽脇にある源泉からホースで直接お湯を注いでおり、青白く濁るお湯は42~3℃というちょうど良い湯加減でした。
この上なくワイルドで素晴らしいロケーションもさることながら、この時は妙高山の山頂から急で険しい登山道を一気に下り全身が疲れ切っていましたので、そんな体を優しく癒してくれる硫黄白濁湯の有難さが骨身に沁みたのでした。


●都幾川温泉「旅館とき川」
2020年に紹介する予定です。


経済的に余裕がある温泉ファンから熱い支持を受けている埼玉県ときがわ町の鉱泉宿。
宿といっても宿泊客は受け付けておらず、日に4組限定でお食事付の日帰り入浴のみを受け付けています。お財布の余裕は無いけど人一倍見栄っ張りな私は、予約が取れた夏の某日に訪れてみました。



都幾川温泉の最大の特徴は、日本で最もアルカリ性が強い鉱泉であるということ。pH値はなんと11.3です。湧出量は毎分2.4リットルと決して多くないのですが、そんな貴重な鉱泉を加温した上でかけ流しているんだから、贅沢この上ありません。
お風呂上がりに個室でいただくお料理も絶品。詳しくは後日改めて記事に致します。


●某所野湯
2020年に紹介・・・しようかな、どうしようかな。


とある山の中をウロウロ彷徨っている時、たまたま見つけた野湯です。でも秋に日本各地を襲った台風の影響で、濁流と共に流されちゃったかもしれません。
崖の上で自噴する白濁硫黄泉のお湯を、石や土嚢を積み上げた原始的な浴槽で受け止めており、お湯は白濁しているものの湧きたてなので透明度が比較的高く、しかも湯加減がこの上なく良好。時間を忘れていつまでも浸かっていたくなる、極上の野湯でした。
(これまた偶然にもこのお風呂を手作りした方とお会いしたのですが、その方から場所などについての情報を公にしないでほしいと念を押されておりますので、申し訳ございませんが、委細をお伝えすることは自粛させていただきます)。


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来年も入浴のペースは変わらず、50~100の間で落ち着くものと思われます。
引き続き量より質を目指し、記録よりも記憶に残る湯巡りを心掛けてまいります。
今年も大変お世話になりました。
皆様、よいお年をお迎えください。

K-I

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いこいの湯多摩境店に復活の動き

2019年12月24日 | 東京都・埼玉県・千葉県
昨年(2018年)9月に拙ブログで「Good bye forever! いこいの湯多摩境店」と題し、私の嘆きとともに東京都町田市の「いこいの湯多摩境店」が閉店してしまったことをお伝えしました。山奥の秘湯や海外の温泉など、普通の人はあまり行きそうにない温泉をメインに取り上げている拙ブログですが、こんな変わり者の私が好きで足繁く通っていた温泉は、東北の秘湯でも海外の名湯でもなく、東京郊外の住宅地にあるスーパー銭湯「いこいの湯多摩境店」だったのでした。「なんだ、ブログでは秘湯好きをアピールしておきながら、普段は都市部のスーパー銭湯に通っていただなんて、所詮は腰抜けじゃないか」と仰る方もいらっしゃるかもしれません。たしかに腰抜けどころか、腑抜けの大マヌケであることは平素より自認しておりますが、山奥だろうが都会だろうが、自分の好みのお湯が湧いていればそれで良いのであって、生まれてから今に至るまで東京を生活圏とする私にとって地方の温泉地に出かけることは、時間的・経済的負担を伴うため、そう簡単なことではありません。もちろん人里離れた秘湯も非常に魅力的であり、万難を排してでも行ってしまうほど蠱惑的でもあります。でも「遠くの親類より近くの他人」ではありませんが、私の日々の疲れを癒してくれるのは、遠方に名湯より近くのスパ銭の温泉だったのです。

↓「いこいの湯多摩境店」の位置


ではなぜ私が「いこいの湯多摩境店」をこよなく愛していたかと言えば、かつて私が住んでいた街から比較的近いところにあったこともさることながら、私が大好きなモール泉っぽい食塩泉の高温泉をかけ流しているという決定的な要因があります。たしかに店員が無愛想だったり、大学生の集団客がうるさかったりと、いくつかの難もありましたが、それらを補って余りあるほど私の体に合うお湯だったのです。

そんな大好きな温泉施設が2018年3月24日に閉鎖されてしまいました。どうやら建物自体に問題があったらしく、同年3月上旬から臨時休業となってから復旧することなく閉鎖されてしまったようです。慌てて店じまいしてしまったのですから、状況はよほど深刻だったのでしょう。

もうあのお湯には入れないのか・・・落胆していたところ、今年(2019年)の6月頃から現地で工事車両が出入りするようになったとの書き込み情報が拙ブログに寄せられました。その刹那は大いに喜びましたが、工事とはいえ必ずしも温泉施設として復活するとは限りません。もしかしたら解体して更地にしたり、あるいは全く別の商業施設に生まれかわってしまうかもしれない…。そんなことを予測しながら、自分の目で何としてでも現状を確かめたいと願っていたところ、先日(2019年12月下旬)たまたまこの方面へ出かける機会がありましたので、現場へ立ち寄ってみることにしました。

以下の画像は2019年12月下旬に撮影したものです。



現地の前に到着しました。この辺りはあいかわらずコストコの駐車場待ちによる渋滞がひどいですね。
さて、そんな通りに面して建つ大きな看板は以前のままですが、かつてたくさんの車が停まっていた駐車場はガランとしており、その駐車場に入るゲート部分には、当然ながらバリケードが設置され、中へ入れないようになっていました。



バリケードの脇には工事に関する各種の表示が掲示されていました。



大きく目立っているのは「町田小山温泉改修工事」と書かれた工事名。この名称により、旧いこいの湯は、温泉施設のまま改修されていることが確認できます。ロードサイド店舗やマンションにならなくて良かった…。

この土地は以前から京王電鉄が所有していたらしいのですが、目の前に高圧電線が架かっており、また真裏に火葬場(南多摩斎場)があるという敬遠されがちな土地であったためか、1991年に京王線の多摩境駅が開業してからもこのエリアだけは開発が遅れ、2004年にいこいの湯が開業してからも鬱蒼とした雑木林に覆われていました。むしろ、そんな場所だったからこそ大きな駐車場を擁する大型温泉施設を設けることができたのかもしれません。
私の記憶に間違いがなければ、この温泉は東電系の不動産子会社が運営を始めたのち、運営会社が何度か変わっていますが、そもそも土地の所有者が京王なので、今回の改修工事に当たってはその子会社である京王建設に任されることとなったのでしょう。



労災保険関係成立票には、その期限として令和2年5月31日までと記されていますが、5月31日が明けたら工事が終わって即座に開業という意味ではなく、単に工事開始日(令和元年6月1日)から1年間という意味に過ぎないかと思われます。従いまして、2020年6月に営業が再開されるとは限りません。むしろ工事が遅れる可能性もありますし、よしんば工事が早めに竣工したとしても、お役所仕事の典型である保健所の検査と許可という面倒なハードルがその先に立ちはだかっていますので、そう簡単には営業再開に漕ぎ着けられないでしょう。気長に待つほかありません。



駐車場の奥に並ぶ建物群をアップしてみましょう。
画像の左側に写る三角屋根の建物は、受付や食堂・休憩室等があった旨です。内装はわかりませんが、少なくとも外観は以前と大差無いようです。
一方、右側の建物はかつて男女別浴場があった棟で、改修後も浴場棟として使われるはずですが、全体を覆うように足場が組まれ、(この日の時点では)屋根を中心に工事が進められていました。噂によれば建物の耐震性に重大な懸念があって急な閉業に追い込まれたらしいのですが、その噂が本当ならば、常に湿気を受け続ける浴場棟の屋根に何らかの深刻な問題が認められ、その問題点を解決すべく、上画像のように屋根を大規模改修しているのかもしれません。


繰り返しますが、建物の改修が終わったからといって、すぐに営業を再開できるわけではありません。保健所の許可がいつ下りるか、スタッフは確保できるか、周辺の住民への説明等、いろんな問題をクリアしなくてはなりません。かといって、土地を所有している企業としても、いつまでも塩漬けにして無駄に固定資産税を払うわけにはいきませんから、当然ながら早期の営業再開に向け努力するはずです。
私個人の希望を申し上げれば、可能ならば2020年内に再開していただきたいものです。そして、以前と同様、掛け流しの湯使いを続けていただきたいと切に願っております。どの企業が運営してゆくのかわかりませんが(おそらく京王電鉄か)、せっかくの良質なお湯をダメにするような湯使いだけは勘弁してほしいものです。

景気の良いインバウンドの流れが嘘のように、ここ数年、日本全国では温泉施設の休廃業が相次いでおり、残念ながら温泉界は着実に先細りしていますが、今回、温泉界の数少ない明るい話題を提供することにより、温泉界に対する来年以降への期待を表明させていただきました。

さて、次回記事では今年入った温泉のベスト5をご紹介して、今年の記事を締めくくりたいと思っています。

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古川温泉 ルートイン古川駅前

2019年12月18日 | 宮城県
ビジネスホテルを選ぶ際に決め手となる要素は人それぞれ好みに依るかと思いますが、このブログをご覧になるような方でしたら「やっぱり温泉大浴場がないとね」と仰る方が多いのではないかと推察いたします。
温泉浴場を擁するチェーン系のホテルといえばドーミーインが有名ですね。私も全国各地でお世話になっており、チェーンならではの安定したサービスゆえに、どこを旅しても安心して利用できます。また徹底的なコストカットで廉価な料金を実現しているスーパーホテルも温泉浴場を付帯するところが多いかと思います。

全国展開しているビジネスホテルチェーンのひとつにルートインがありますね。ルートインといえば全国に300近いホテルを運営しており、その多くに大浴場が併設されていますが、ほとんどは人工温泉の大浴場であるため、残念ながら私のような天然温泉マニアは触手が伸びにくい・・・。でも300のうち25施設では天然温泉が引かれており、当ブログの記事にはしていないものの、私もいままで知床・帯広・諏訪・氷見などでルートインの温泉浴場を利用させていただいております。
さて今回はそんな温泉浴場を擁するルートインの中でも、掛け流しの温泉がある宮城県北部「ルートイン古川駅前」で宿泊することにしました。



みちのくの湯処として有名な鳴子温泉。その玄関口である東北新幹線古川駅前に立地するビジネスホテルです。外観はごく普通であり、全国各地にあるルートインと変わりありません。駐車場ではハイエースやバネット、ボンゴなどの商用車が目立ちます。



看板にも特に温泉を示すような文字はありません。
チェックインを済ませてお部屋へ。客室も至って普通で何の問題もなく、快適に過ごせます。
さて、部屋に備え付けてある浴衣に着替え、部屋のタオルを持って、フロントがある1階へ下ります。



フロントの横に構えているのが温泉大浴場の入口です。右が男で左が女。



いかにもビジネスホテルらしく、浴室入口の手前にはコインランドリーや自販機、アイスベンダー等が設置されていました。ドア横にある読み取り装置にルームキーを差し込むことにより、浴室のドアが開錠されます。
脱衣室もこれまたビジホらしく、至って実用本位な造りなのですが、さほど大きくない為、4人以上同時に利用すると窮屈かもしれません。室内には貴重品用(ルームキー用)ロッカーが用意されています。洗面台2つ、ドライヤーなども備え付けられています。



浴室も典型的なビジネスホテルのお風呂であり、温泉風情はあまり感じられず、旅や仕事で疲れた体の汗や垢を流すという、極めて実用的な目的のために造られたと言わんばかりの佇まいです。でもこのような雰囲気のお風呂を持つ温泉旅館も多いので、ルートインと言わずにこの浴室の画像を見れば、中小規模の温泉旅館と勘違いするかもしれませんね。
浴槽の上には大きな窓が設けられているのですが、目隠しの塀がすぐ目の前に立ちはだかっているため、景色を眺めることはできません(駅前の1階なので当たり前ですね)。窓の外に植えられた緑が、無機質な見た目にやさしいアクセントを加えています。

コンパクトな脱衣室から想像がつくように、お風呂自体もさほど大きくなくこぢんまりしています。尤も、こちらのお風呂は宿泊者以外利用しませんから、あまり大きさは必要ないのかもしれません。男湯浴室の洗い場にはシャワー付きカランが2+3=5基設置されているのですが、女湯は狭くて3基しかないらしく、男女で差をつけてしまうところは少々前時代的と言えるかもしれません(もっとも客層に即しているのでしょうけど)。



浴槽は小文字のbやqを手前に倒したような形状をしており、表面には石板やタイルが貼られていますが、温泉成分の付着により全体的に茶色っぽく染まっています。目測ですが容量はおおよそ6人といったところ。左奥の湯口からしっかりした量の源泉が吐出され、右側の溝へ全量オーバーフローしています。槽内吸引などは行われていません。



夜中に入った時、温度計は45℃を指していました。実際にはここまで高くなかったかと思いますが、それでも一般的なお風呂に比べれば熱い湯加減です。コスト重視のビジネスホテルがわざわざ燃料代を無駄にして湯加減を高温にするはずありませんから、これは高い温度で湧出した源泉のお湯をそのまま供給していると解釈すべきでしょう。
なお翌朝には湯船に水道のホースが突っ込まれ、適温に調整されていました。お客さんから「熱い!」と文句があったのかもしれませんね。



湯口からは絶え間なくお湯が注がれていました。浴槽の容量に対して投入量が多いので、お湯のコンディションは良好。それゆえ湯加減も熱かったのかもしれません。私が利用したのは夜中だったため良くわかりませんが、お湯ほぼ透明ながら若干琥珀色を帯びているように見えました。

湯口のお湯を口に含んでみますと、弱い塩味と金気味、そしてほのかな金気の匂いが感じられました。塩素消毒しているので若干のカルキ臭も確認できましたが、ビジネスホテルの客が相手なので消毒は致し方ないでしょうし、その臭いもさほど気になりません。また消毒以外の加温加水循環ろ過は行われていません。れっきとした放流式(いわゆる掛け流し)の湯使いです。湯中では食塩泉らしいツルスベの滑らかな浴感がちゃんと得られますし、溶存物質量が多い食塩泉なので、体の芯までしっかり温まります。
たまたまこちらへ訪問した時期の私は不眠気味だったのですが、こちらのお風呂に肩まで浸かり、よく温まってからベッドに入ったところ、翌朝までしっかり熟睡することができました。これこそ天然温泉パワーですね。

湯どころ鳴子の玄関口に相応しい良質な温泉を有する利用価値の高いホテルでした。


古川温泉旅人の湯
ナトリウム-塩化物温泉 46.2℃ pH7.8 溶存物質1943.4mg/kg 蒸発残留物1863mg/kg
Na;:646.3mg(93.11mval%), Ca++:28.6mg,
Cl-:912.5mg(85.69mval%), Br-:2.6mg, SO4--:71.3mg, HCO3-:167.0mg(9.12mval%),
H2SiO3:74.6mg, HBO2:17.8mg,
(平成30年4月11日)
加水・加温・循環なし
消毒あり(衛生管理のため塩素系薬剤使用)

宮城県大崎市古川駅前大通1-4-18
0229-22-0095
ホームページ

宿泊客のみ入浴可。夜は深夜2:00まで。朝は5:00から。

私の好み:★★+0.5
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野田花井温泉 のだ温泉ほのか

2019年12月11日 | 東京都・埼玉県・千葉県
前回記事の埼玉県春日部市から東武野田線に乗って千葉県北部の野田市へとやってまいりました。そう、東武野田線です。東武さんが懸命にイメージアップを図ろうとも、依怙地な私はアーバンパークラインだなんて頓珍漢なカタカナ名称で呼んであげません。野田線は野田線です。ま、そんな戯言はさておき、大宮から岩槻・春日部・野田・柏、そして船橋といった郊外都市を結ぶこの野田線沿線には、意外にも温泉を使用したスーパー銭湯が多いのです。それもそのはず、前回記事で述べたように、県こそ違えど沿線全域が古東京湾だったエリアに該当しますので、この沿線でボーリングをすれば。質の良し悪しはともかく高確率で化石海水型の温泉が湧き上がってくるのです。ということは、この路線にほぼ並行している国道16号沿道も温泉が多いエリアと言うことができ、16号線で考えれば沿道の多摩丘陵エリア(町田・相模原等)にも温泉のスーパー銭湯が点在していますから、東京の都心から半径30~40kmのエリアは知る人ぞ知る温泉郷と呼べるのかもしれません。


東武野田線の各駅停車に乗り、野田市の梅郷駅で下車しました。カタカナの路線愛称は好き嫌いが分かれるところかと思いますが、急行運転を開始したり複線化を進めたり新型車両を導入したりと、東武鉄道が近年野田線に対して実施している各種改善策には目を見張るものがあり、個人的見解としては大変立派だと感心しております。
2016年に運転を開始した野田線の急行はこの梅郷駅にも停車しますので、私はこの恩恵を受ける形で新型60000系の急行電車に乗り込み、梅郷駅で下車したのでした(と言っても春日部から梅郷まで急行も各駅に停まるのですが…)。

駅から目的地までは路線バスに乗り換えます。
駅の西口ロータリーに設けられたバス停の屋根には・・・



緑の莢に入った豆が載せられ、その莢には「まめバス」と書かれていました。
目的地までは野田市のコミュニティーバス「まめバス」に乗るのです。てっきり野田名産の醤油の原料に由来した名前なのかと思いきや、豆のような小型車体であることや市民のマメな利用を願っていること、そして枝豆の出荷量全国一であることが、その名称の由来なんだとか。



なるほど、本当に豆みたいな小さい車体なんですね。このかわいらしいバスに揺られること約6分。花井というバス停で下車しました。



バス停前の通りに面して大きな看板が立っていました。施設名称の下に「源泉かけ流し」の文字が躍っています。



バス停から1分も歩かないで、今回の目的地である「のだ温泉ほのか」の正面玄関に到着しました。

「ほのか」は札幌やその近郊を地盤とする北海道のスーパー銭湯チェーンですが、数年前に千葉県蘇我へ進出し、2016年12月にはこの野田で本州第2号店をオープンさせています。オープンと言っても新規開店ではなく、この施設はかつて東武系の「グランローザ潮の湯」という温浴施設でしたが、一旦閉館した後、「ほのか」の運営会社に経営権が移って、「のだ温泉ほのか」として2016年にリニューアルオープンしました。
東武はここでの温浴施設運営から手を引きましたが、同じ敷地内にあるビジネスホテルは引き続き東武の系列会社が運営しています。



玄関から中に入り、受付にて下足箱のキーを預け、それと引き換えに館内精算用チップ付きのロッカーキーを受け取ります。

館内の内装はバリ島のリゾートをイメージしているような感じです。館内図によれば、円筒形の建物の中央に岩盤浴ゾーンがあり、その2階にレストランが設けられています。そして円筒の外周部に温泉浴場が配置されています。

料金はお風呂の入浴料と岩盤浴の利用料(タオルと岩盤浴着付)がセットになっていますので、両方とも利用するとしまして、まずはお風呂から入ってみましょう(お風呂だけの料金設定ってあるのでしょうか?)。
なお、ここから先の画像はありません。公式ホームページの画像をお借りしようかとも考えたのですが、使いたい画像はどれも入浴中のモデルさんが写り込んでいるため、今回はお借りすることもせず、文章だけで説明してまいります。あしからずご了承ください。お風呂の様子をご覧になりたい場合は、お手数ですが公式ホームページをご覧ください。


脱衣室はとても広くて明るく、清潔感に満ち溢れています。広い空間を活かし、ロッカーもたくさん用意されており、週末でも混雑を感じさせません。また洗面台やパウダーゾーンにもゆとりがあるため、全体的にストレスフリーです。温泉入浴する場合は当然脱衣するわけですが、岩盤浴利用時もここで岩盤浴着に着替えます。

大きな円筒形をした建物の円周部に浴室が配置されているわけですから、その浴室は当然ながら扇形のような形状になっています。浴室に入ってすぐ目の前には掛け湯があり、一見するとお湯が濁っているようですが、これは槽の構造が原因であると思われ、実際にはごく普通の真湯です。
この掛け湯を過ぎた左手にはサウナ、右手にはあかすり室、そして正面には水風呂が設けられています。こちらの水風呂は大きくて深いため、複数人数がゆったり且つどっぷりとクールダウンできます。話が前後しますが、お風呂の後に利用した岩盤浴で体がかなり熱くなってしまった私は、お風呂に戻って水風呂でしっかり冷却し、全身を走る爽快感に思わず身震いしてしまいました。温浴において水風呂が果たす役割って、とっても重要ですね。

水風呂の裏手と言いますか、浴室の中央から左手奥にかけてには洗い場が配置されています。約20基ほどのシャワー付き混合水栓が取り付けられ、それぞれにボディーソープ・シャンプー・コンディショナーが備え付けられています。各カランの半数近くには袖板が付けられており、また一区画当たりの幅が広い為、隣のお客さんとの干渉を気にせずゆったり使えます。

内湯の浴槽は窓に沿って2種類据え付けられています。その2種類とは真湯の泡風呂と温泉循環ろ過槽。温泉槽はちょっと深めの造りで入り応えあり、私が訪問した真夏の某日、温泉槽の湯温が40℃というちょっとぬるめにセッティングされていました。後述しますがこちらの温泉は温まりがパワフルな「熱の湯」ですから、猛暑の日はお湯を冷ましているのかもしれませんね。なお内湯の壁面上部には、こちらの源泉は湧出時の温度(44.8℃)が千葉県1位、そして湧出量(毎分450L)は千葉県6位であることをデカデカと誇示していました。温度が県下トップで湧出量も県内屈指という優秀な源泉が、山岳地帯やその麓ではなく、真っ平らな江戸川(利根川流域)の氾濫原にあるというのが、温泉が多い他県では見られない千葉県らしい特徴ではないかと思います。

一方、露天は周囲を壁に囲まれていますが、広さは確保されているためまずまずの開放感が得られ、デッキチェアーも数台用意されているので、誰しも風を感じながら気持ち良く湯浴みが楽しめるでしょう。この露天ゾーンには源泉かけ流し岩風呂と真湯の浴槽があります。真湯といっても何らかの入浴剤かそれに準ずるものが日替わり(週替わり?)で溶かしてあるらしく、私が訪問した日は重曹でした。重曹は猛暑に相応しいさっぱりとする浴感をもたらす成分ですから、季節などによって趣向を凝らしているのでしょう。

源泉岩風呂は深さが浅めと一般的という2段階構造になっています。そこに張られたお湯はうっすらと飴色を帯び、かつ同色の細かな湯の華が無数に舞っているため、やや濁っているように見えます。浴槽縁に並べられた岩の表面は、温泉成分の付着により黒く変色しており、温泉成分の濃さがビジュアル的に伝わってきます。
湯船の浅いところに岩組みの湯口があり、体感で45℃近くはあると思しき結構熱いお湯が、やや絞り気味で投入されています。この絞り加減が絶妙なのか、湯船は40℃前後というぬるめの湯加減がキープされており、猛暑でも気持ち良く入浴することができました。真夏はこの程度に調整されているのでしょうし、厳冬期は絞ることなく熱いまま注がれているものと推測されます。そして岩の縁からは、投入量と同程度のお湯がオーバーフローしていました。この露天風呂に関しては一応放流式の湯使いですが、状況に応じて加温や加水が行われており、放流式と同時並行で循環消毒も実施されているようです。なお完全に循環されている内湯の温泉槽も当然しょっぱいのですが、味も色も薄く、湯の花も見られません。お湯のコンディションは露天風呂の方がはるかに良好です。

この施設の旧名称は「潮の湯」ですが、そのストレートなネーミングが言い表しているように、こちらのお湯は典型的な化石海水型の温泉です。露天岩風呂の湯口から出てくるお湯を手に掬って鼻に近づけてみますと、化石海水型の温泉にありがちな刺激臭がプンと鼻を突いてきます。分析表によれば臭素イオン47.5mg、ヨウ素イオン11.6mgと、この温泉は刺激臭を有するハロゲンを大変多く含んでいます。と同時に消毒臭も感じられましたが、これは致し方ないところ。ちょっと舐めてみますと非常に塩辛く、一緒に苦汁味も舌へ伝わってきました。溶存物質22.18g/kgというとんでもなく濃い食塩泉であり、湯中では滑らかなツルスベ浴感が得られ、温浴効果の高い泉質ですからぬるめでも非常に良く温まります。濃い食塩泉ですから冬は湯上がり後も長時間ポカポカが長続きしますが、夏は迂闊に長湯すると体力を奪われ疲れてしまいますから、長湯は避け、湯上がり時にも適宜真湯などで上がり湯を掛けた方が良いかと思います。



こちらは、館内に掲示されていた約20万年前の古東京湾の図。当地がかつては海底にあったことが一目瞭然ですね。20万年前の海水が悠久の年月を経て温められ、2019年のいま、自分の目の前で浴用として供じられているわけです。なんとロマンチックなことでしょう。でも、石油と同じ地下資源ですから、汲み出し続けているとやがて枯渇する運命でもあるわけです。一度きりで使い捨てる掛け流しという湯使いを持て囃す私のような考え方は、将来のリソースを食い荒らす極めて罪深い現世利益追求型ではないのか、と少々反省してしまいます。しょっぱいお湯に浸かりながら、自分の気持まで塩辛くなってしまいました。
そんな屁理屈はさておき、お湯自体はとても良く化石海水らしさを存分に味わえますので、お近くへお出かけの際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。本文では触れませんでしたが、いろんな小部屋がタイプ別に分かれている岩盤浴も面白かったですよ(岩盤浴についてのコメントが全く無くてごめんなさい)。


含よう素・ナトリウム-塩化物強温泉 44.8℃ 溶存物質22.18g/kg 成分総計22.20g/kg
Na+:7526mg(86.99mval%), NH4+:18.1mg, Mg++:207.3mg, Ca++:570.4mg(7.56mval%), Fe++:3.6mg,
Cl-:13320mg(98.69mval%), Br-:47.5mg, I-:11.6mg, HCO3-:248.3mg,
H2SiO3:54.4mg, HBO2:71.7mg, CO2:19.4mg,
(平成29年4月26日)
加水あり(源泉成分が強いため)
加温あり(温度を適温に保つため)
循環ろ過あり(源泉の有効利用のため、衛生管理のため)
消毒あり(衛生管理のため塩素系薬剤を使用)

東武野田線・梅郷駅から野田市「まめバス」に乗って6分で花井下車すぐ。
千葉県野田市花井1丁目1-2
04-7123-4126
ホームページ

9:00~25:00 年中無休
平日1220円、土休日1420円。大小タオル+岩盤浴着+岩盤浴バスタオル付き
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★
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春日部温泉 湯楽の里

2019年12月06日 | 東京都・埼玉県・千葉県
地球が今より暖かかった太古の昔、東京湾は現在よりもはるかに大きく、現在の栃木県付近まで海岸線が入り込んでいました。その後、海は徐々に現在の位置まで退いていきましたが、当時の海水は地中深くに染み込んで溜まり、じっくり温められ、化石海水型の温泉として現在まで関東平野の地中で存在し続けています。
埼玉県の平野部ではこの化石海水を各地で汲み上げて浴用に活用されており、温泉ファンも太鼓判を捺すような名湯も多いのですが、今回はそんな化石海水型温泉の典型例である「春日部温泉 湯楽の里」へ行ってまいりました。私個人としては3回目の訪問ですが、拙ブログでは初登場です。

「湯楽の里」は関東の温泉ファンなら誰しもが知っているであろう有名なスーパー銭湯チェーンであり、その半数で天然温泉に入ることができます。しかも、さらにその一部ではスーパー銭湯でありながら掛け流しの湯使いを実践しており、首都圏にいながら良質な温泉を楽しめちゃうのです。
今回私は電車とバスを乗り継いで現地へ向かうことにしました。



まずは東武線の春日部駅で下車。駅名標の上では、ご当地のヒーロー的存在である「クレヨンしんちゃん」がお出迎え。



東口のロータリーから平成エンタープライズという聞きなれない会社の路線バス「南桜井駅」行に乗車します。なお運賃の支払いに交通系ICカードは使えません。現金のみですから予め小銭の用意を。



駅から乗ることわずか数分、2つ目のバス停で下車します。浴場名がバス停の名前にもなっているんですね。わかりやすいですね。



こちらが「春日部温泉 湯楽の里」の正面ファサード。以前訪れた際は、車で直接駐車場に入ってしまったので、こうしてまじまじと正面の姿を見るのは、私にとっては初めてかもしれません。



玄関付近の植え込みの中には、源泉関係と思しき施設がありました。



下足場には100円リターン式のシューズロッカーがあり、この鍵を受付に差し出して館内精算用のリストバントと引き換えます。下足場には温泉井を掘削する際に使われたボーリングピットが展示されていました。地下深くから動力揚湯する必要がある首都圏近郊の温泉スーパー銭湯では、必ずと言って良いほどピットが飾られていますね。なおこちらでは1500メートル掘削したそうです。



受付がある1階には食堂やマッサージコーナー、ゲームコーナーなど、温泉の付帯設備が配置されています。肝心のお風呂は2階です。2階へ上がる階段には春日部の名物大凧の大凧がつりさげられていました。いや、実際には春日部と言うより、合併する前の旧庄和町の名物と言った方が正しいのかもしれません。

多くのお客さんが利用する都市部のスーパー銭湯にしては、脱衣室はやや狭いように感じられ、パウダーゾーンも同様に狭いのですが、衣類や荷物を収めるロッカーはコイン不要で使えますので、その点は便利と言えましょう。

内湯は奥行が長い造りで、縦長の長方形の中央に洗い場が配置され、その洗い場付近にかけ湯が2ヶ所(脱衣室出入口付近と水風呂横)、そして高温サウナや水風呂なども並んでいます。長方形の奥にはジェットバスの浴槽と炭酸風呂が隣り合っているのですが、いずれも真湯の沸かし湯であり、温泉ではないようです。

一方、露天風呂では温泉が多用されています。
以下、公式サイトの画像をお借りしています。



露天ゾーンはテラスの上に設えられたお庭のような造りになっており、寝ころび湯、源泉風呂、岩風呂、寝湯、壺湯(3つ)といった浴槽が設けられています。これらのうち、温泉が使われているのは源泉風呂・岩風呂・壺湯の3種類です。



露天の主浴槽とでも言うべき岩風呂。お湯に関する委細は後述しますが、黄土色に濃く濁る温泉が岩に囲まれた浴槽いっぱいに湛えられ、オーバーフローが流れる床は赤茶色や黒色に染まっています。この岩風呂は屋根が掛かっていますので、多少の雨なら凌げるでしょう。



岩風呂よりちょっと高い位置に設けられているのが源泉風呂。こちらには小さな滑滝みたいな湯口があり、源泉が注がれています。源泉風呂を満たしたお湯が上述の岩風呂へと流れ落ちてゆくので、この源泉風呂の方がお湯の鮮度感は良いかと思います。施設の説明によれば、この浴槽では暖かい時期に加温なしでお湯を供給しているとのことで、私の訪問時は初夏でしたから非加温状態だったかと思われますが、非加温(源泉湧出温度43℃)にしてはかなり熱く、長湯することができない程でした。



岩風呂や源泉風呂からちょっと離れたところで並んでいるのが3つの壺湯。こちらにも岩風呂や源泉風呂と同じ温泉が注がれているのですが、私の体感で申し上げると、3種類ある温泉仕様の浴槽の中でもこの壺湯が最も浴感が良く、お湯の個性がはっきり且つしっかりと全身に伝わってきました。人が入るたびにお湯がザバーッと溢れ出て、その都度供給され続けますから、お湯のコンディションが良かったのでしょう。

冒頭でも申し上げましたように、こちらの温泉は化石海水型の典型例。お湯は黄土色に濃く濁り、その透明度は30~40cmで、お湯が触れる浴槽の縁や床などは赤茶色に染まっています。強い鹹味とにがり味、そして少々の金気味が感じられ、メタンガスを思わせる鉱油的な匂いも嗅ぎ取れます。この匂いとともにお湯からはハロゲン系のツンとくる弱い刺激臭も確認できたのですが、こちらの匂いは源泉由来なのか消毒なのか不明。お湯に浸かるとツルスベの滑らかな浴感と引っかかる浴感が拮抗して肌に伝わってきます。
非常に濃い食塩泉ですから夏は強烈に火照り、決して長風呂ができません。私もある程度源泉のお風呂に浸かると、体力が奪われそうになるので、内湯へ戻って水風呂でクールダウンさせてもらいました。一方、寒い冬には体の芯から温まるばかりか温浴効果が長時間持続しますから、寒さ知らずの心強い味方になってくれるでしょう。

温泉を使用している露天ゾーンの3浴槽では放流式の湯使いを実施しているとのこと(季節により加温あり)。いずれの浴槽でもなかなかの投入量が保たれているのでお湯のコンディションが良く、なるほど掛け流しであるということを実感させてくれます。スーパー銭湯であることを忘れてしまうほど、非常に個性的なお湯を楽しむことができました。


ナトリウム-塩化物強塩温泉 43.0℃ pH7.27 320L/min(動力揚湯) 溶存物質17.250g/kg 成分総計17.279g/kg
Na+:5655mg(84.10mval%), NH4+:16.7mg, Mg++:209.2mg(5.88mval%), Ca++:207.7mg(8.66mval%), Fe+++:3.4mg,
Cl-:10340mg(98.61mval%), Br-:39.9mg, I-:12.5mg, S2O3--:0.1mg, HCO3-:211.7mg,
H2SiO3:47.7mg, HBO2:103.9mg, CO2:29.7mg,
(平成26年11月11日)
加水・循環なし
加温することあり(気温の低い時、熱交換により加温)
消毒あり(衛生管理のため通年二酸化塩素剤を適宜添加)

埼玉県春日部市小渕105-1
048-755-4126
ホームページ

9:00~25:00(受付終了24:30)
平日780円、土休及び特定日980円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5

コメント (2)
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