温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

小松市 今江温泉元湯

2014年08月31日 | 石川県・福井県
 
石川県小松市周辺には温泉浴場がいくつか点在していますが、今回はそれらの中でも年季の入った渋い佇まいが温泉ファンの心を惹きつけて止まない温泉銭湯「今江温泉元湯」へ行ってまいりました。木場潟の水が日本海へと注ぐ前川の畔に位置しており、入口は多くの車が往来する県道11号線に面しています。前川はかつて水運が盛んで頻繁に舟が行き来していたそうですから、今江温泉は過去と現在の主要交通がクロスする場所に立地しているんですね。
なおこの浴場の目の前には「今江」バス停が立っていますので、時間さえ合えば小松駅(あるいは粟津駅)から路線バスを使ったアクセスも容易なのですが、今回私はレンタサイクル(※)を利用して、界隈の街並みを眺めながら現地へと向かいました。なお駅前から「今江温泉元湯」まで、寄り道せずに走ったところ約10分で辿りつけました。
(※)小松市のレンタサイクルについては「カブッキータウンこまつ」内の専用ページをご参照ください。小松駅前の「こまつ芸術劇場うらら」が貸出・返却場所です。なお利用の際には申請書に必要事項を記入の上、身分証明書の提示が求められます。



 

北陸本線開通後は水運が廃れてしまったものの、昭和30年頃までは農家が舟で川を行き来していたらしく、近年では水郷の風致を活かすべく、和船の体験乗船などの活動も行われているんだそうです。浴場の前にはとても古い石垣護岸と船着場が残されているのですが、ここには藩政期に「前川船番所」が設けられ、領内侵入や逃亡、そして武器や食糧の流出を厳しく取り締まっていたんだそうです。



浴場入口の右側並びには休憩所の入口が別箇に設けられていました。銭湯入口と同じような造りで、両方共ノッペラボウで地味ですから、注意しないと間違ってしまいそうです。なお室内にはカラオケも用意されているんだとか。宴会等で使われるのかな?


 
休憩所棟の更に右手には駐車場があるのですが、その一角には水色の大きなポリ盥が据えられており、その傍に佇む観音様の下から温泉が注がれていました。ポリ盥の周りには腰掛けが置かれていますので、簡易的な足湯として設けられたのでしょうね。



月並みな表現で恥ずかしいのですが、使い古された表現を使えば、数十年来、時計の針が止まっているかのような館内はまさに昭和の銭湯であり、最新鋭の映画CGでも決して再現できないこの渋い風情には非常にシビれます。年号が平成に変わって26年も経った今日まで、よくぞこの姿を保ち続けながら現役でいてくれました。


 
このような回転式の傘立ては、かつて私も子供の頃に目にしましたが、今では殆ど目にすることがなく、下足場に置かれていたこれを見て、懐かしさのあまり、つい写真を撮ってしまいました。また番台近くの壁には、表面に錆が浮いている石鹸の自動販売機と思しき金属製の小さな箱がくくりつけられていました。おそらく所定の硬貨を投入すると、ピタゴラスイッチ的な動作によって石鹸が取出口へポトリと落ちる極めてアナログな装置だったのでしょう。さすがに今では使えないようでして、単なるタオル置きに成り下がっていました。


 
昔懐かしい木板扉のロッカーにはひとつひとつに番号がふられており、その上下には常連さんの風呂道具がズラリと並んでいて、モノトーンな棚をカラフルに彩っていました。多くの常連さんによってこの銭湯は支えられているんですね。
ロッカーの左隣には、これまた懐かしい子供向けメダルゲームが2台並んでいるではありませんか。2台うちスロットマシーンの料金は100円ですが、「スペースライナー」と称する右側の古い機械は何と10円! 今でも動くのかわかりませんが、確かに私が子供の頃は、この手のものは大抵10円で楽しめました。幼き頃に商店街で母に10円をねだった記憶が蘇ります。


 
天井に吊り下げられている「不老長寿湯」の扁額。
脱衣棚の上には年月を経て茶色く変色した「ききめ」が掲示されています。


 
浴室も昭和の銭湯らしい佇まいであり、番台や脱衣場で抱くレトロな期待を裏切りません。経年劣化によってタイルの至るところに補修された跡があり、色や模様がバラバラだったりデコボコになっていたりするのですが、天井や壁上部に塗られたコバルトブルーの塗装が目に鮮やかな室内は、天井に突き出た湯気抜きが明かり取りを兼ねているためとても明るく、男女両浴室の仕切りには部分的にガラスブロックが用いられているので、塀が立ちはだかることによって生まれがちな閉塞感も軽減されていました。


 
浴室に入ってすぐ右側にはサウナがあり、左側にはステンレス製浴槽の水風呂が据え付けられているのですが、サウナは午後1時から使用可能となるらしく、私が訪問したお昼前には利用できませんでした。水風呂と並んで浴室左側には洗い場のカラン8基が一列に並んでおり、そこに貼り付けられた横長の鏡には、地元商店の広告が入っていました。なお水栓から吐出されるお湯には源泉が引かれているようです。
そして浴室の一番奥には、ポトスの蔓が這っている岩の飾りや石灯籠と並んで、2人サイズの電気風呂が据えられています。この部分だけサンルーフになっており、岩や石灯籠で飾られているということは、もしかしたら露天風呂的な空間をイメージしているのかもしれませんね。


 
浴室中央の主浴槽は二等分されており、それぞれ4人サイズで、脱衣室側(上画像の右側)では泡風呂装置が騒々しく稼働しており、その勢いによって浴槽縁よりサウナの方へ向かってお湯が少しずつ溢れ出ていました。一方、奥側(上画像の左側)は純粋な温泉のみの浴槽であり、泡風呂より若干深い造りになっていて、男女仕切りの下の部分は反対側(即ち女湯)と一体になっていました。


 
床の一部には、浴槽に向かって泳ぐ2匹の鯉が埋め込まれていました。昔の職人さんのさり気ない遊び心なんでしょうね。風流です。


 

ちょっと深めの奥側浴槽には「源泉」と記された湯口が突き出ており、そこからお湯がドボドボと絶え間なく落とされていました。湯口の上に掲示されている説明によれば、観音様の恵みによって与えられたこの温泉は、地下630メートルより50℃のお湯が毎分400リットル噴出しており、ゆっくり入浴すれば万病に効き、慢性の胃腸病や便秘には飲泉が良い、とのことです。胃腸が虚弱な私としては是非観音様のお恵みにあやかりたく、備え付けのコップで口にしてみますと、甘塩味と弱ニガリ味、そして弱芒硝味が感じられ、匂いに関してはほぼ無臭でした。お湯の色合いは無色透明であり、湯中では食塩泉的なツルスベ浴感が得られましたが、それと同時に弱いながらキシキシ浴感も存在しており、両者せめぎ合いつつもツルスベの方が遥かに優勢でした。

源泉の湯口から奥側浴槽へ落とされたお湯は、2つの浴槽を隔てる仕切りにあけられた穴を通って泡風呂浴槽へと向かい、その縁からオーバーフローしているのですが、湯使いに関しては純然たる掛け流しなのか、はたまた循環装置が使用されているのか、そのあたりの状況ははっきりと把握できませんでした。ただ源泉100%のお湯が直接投入されていることに間違いありません。湯上がり後は汗がなかなか引かず、少々のベタつきもありましたが、とてもよく温まり、いつまでもその温浴効果が持続しました。寒さの厳しい北陸の冬の心強い味方です。

この時はなかなか汗が止まらなかったのですが、せっかくレンタサイクルを利用しているのだから、風光明媚なところでクールダウンしようと考え、お風呂から出た後に木場潟へ向かい(所要約10分)、静かな湖水越しに白山連峰を眺めながら、湖畔のベンチでゆっくり体の火照りをとりました。自転車はこのようにフレキシブルな行動ができるので良いですね。


今江温泉1号源泉
ナトリウム-塩化物温泉 44.5℃ pH7.7 392L/min(動力揚湯) 溶存物質4.950g/kg 成分総計5.005g/kg
Na+:1517mg(81.58mval%), Ca++:257.4mg(15.87mval%),
Cl-:2464mg(87.00mval%), Br-:9.4mg, SO4--:443.2mg(11.55mval%), HCO3-:59.2mg(1.21mval%),
H2SiO3:68.8mg, HBO2:89.5mg, CO2:55.2mg,

JR北陸本線・小松駅から小松バスの粟津A線・佐美線・矢田線で「今江」バス停下車すぐ
石川県小松市今江町7丁目205  地図
0761-21-4126

6:00~22:00 毎月16日定休(日曜の場合は翌日)
420円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸やタオルなど販売あり

私の好み:★★
コメント (2)
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芦原温泉 芦泉荘

2014年08月30日 | 石川県・福井県
 
芦原温泉での宿泊は、某大手予約サイトでリーズナブルな料金を提示していた「芦泉荘」でお世話になることにしました。こちらの正式名称は「公立学校共済組合芦原保養所」と言うんだそうでして、その名の通り公立学校に勤める先生のための保養施設なのですが、学生時代に先生方から白眼視されていた私のようなチャランポランな外来者の利用も積極的に受け入れており、日帰り入浴も可能です。あわら湯のまち駅から線路沿いに4分ほど歩いて踏切を渡ったすぐのところに立地しており、駅のホームからも建物が見えますので、方向音痴な方でも問題なくたどり着けるかと思います。また広い駐車場も完備されていますので、車でのアクセスも便利です。


 
今回案内されたお部屋はツインの洋室で、一昔前のごく一般的なビジネスホテルといった感じですが、清掃は行き届いていますし、ひと通りの備品の他、ユニットバスも設置されていますので、快適に一晩を過ごすことが出来ました。



お宿は線路に面しており、私が泊まった部屋のすぐ下では、えちぜん鉄道の電車が時刻表通りに右へ左へと走行していました。線路ばかりか踏切も目の前にあるため、それらの音が気になる方もいらっしゃるかと思いますが、鉄ちゃんにとっては寧ろ電車のジョイント音がやすらぎの眠りに導く子守唄となるでしょう。画像に写っているのは、元々JR飯田線で走っていた119系を改造したMC7000形ですね。


 
電車云々はともかく、1階フロント前から伸びる通路を進んで浴室へ参りましょう。浴室は施設名の2文字をとって、それぞれ「芦の湯」「泉の湯」と名付けられており、男湯は「芦の湯」となっていました。札には「源泉掛け流し温泉」と記されていますが、実際にはどんなお湯なんでしょうか。


 
脱衣室はとても広々としており、天井が高くて明るく、綺麗に維持されていますので、とても清々しく使えました。室内には貴重品ロッカーやドライヤーなど標準的な備品類の他、床置型エアコンや扇風機も設けられており、お風呂で火照った体を快適に涼めることもできます。脱衣室はお風呂への導入部であるとともに、入浴を締めくくってトリを飾る空間でもありますから、室内の快適性や利便性は、そのお風呂の印象を大きく左右するものですね。


 
お風呂は内湯のみで露天風呂はありません。床面積が広いだけでなく天井も高いためにかなり開放的であり、湯気の篭りもなくて快適なのですが、タイル張りに長方形の大きな浴槽という無機的かつ実用的な造りゆえ、温泉というより室内プールのような雰囲気もそこはかとなく感じられます。もしこの浴槽縁に競泳用水着姿の人を立たせて写真を撮り、その画像を誰かに見せて「ここはプールですよ」と嘘をついても、何人かはその偽説明を信じてしまいそうな気がします。
なお室内の壁に沿ってシャワー付き混合水栓が13基並んでいます。また浴槽の他にサウナや水風呂も設けられているのですが、私の訪問時は節電を理由にサウナは使用が停止されており、これに伴って水風呂も空っぽでした。


 
浴槽はとても大きく、20~30人は優に同時入浴できそうな容量を擁しています。槽内は淡い水色系のタイル張りで、縁には赤御影石が用いられており、その浴槽縁からは静々とお湯が溢れ出ていました。ということは、通路の札に書かれていた「掛け流し」の文言に偽りはなさそうですが、ところがどっこい、槽内ではしっかりお湯が吸い込まれており、底面の穴からは加温されたお湯が供給されていました。こちらで使われているお湯の源泉温度は40℃未満なので加温は仕方ないのですが、館内表示によれば加温のみならず循環濾過消毒も実施されているんだそうです。


 
では「掛け流し」という表記は何を意味しているのかと言えば、この湯口から出てくるお湯を指しているのだろうと思われます。大きな浴槽の隅っこに取り付けられたこの半円形の受け皿のような湯口からは、30℃後半のぬるいお湯がチョロチョロと注がれており、お皿から溢れたお湯は浴槽へと落とされています。つまり循環しながら、このように新鮮な源泉も並行して投入していますよ、ということなのでしょう。「掛け流し」という言葉の定義は曖昧であり、表現に対する法的な規制も緩いため、温泉を提供する側の胸先三寸でその意味合いがかなり変わってきますが、こちらのお宿や前回取り上げた「芦原荘」など、当地ではその適用範囲が相当曖昧なようです。

そんな言葉の問題はさておき、この新鮮源泉がなかなかの良泉でして、見た目は無色透明ですが、口にすると甘塩味と弱ニガリ味の他、タマゴ味とタマゴ臭が感じられ、お皿の内部やボルト周りなどではイオウ由来と思しき細かく白い湯の花がユラユラと揺れていました。特にボルトではそのユラユラがはっきりと目視できました。本音を申し上げれば、このぬるい源泉だけの放流式浴槽を、たとえ一人用の小さなものでも良いから設けていただきたいものですが、湯量などいろんな事情があって、浴用ではお湯を循環しながら大切に使わざるを得ないのかもしれません。この湯口で得られたイオウ感は、湯船では完全に消えていますが、甘塩味やニガリ味は残っており、消毒臭もあまり気にならず、湯中で肌を擦ると、食塩泉らしいツルスベ感と塩化土類泉らしい引っ掛かりがお湯の中で拮抗していました。また湯上がり後は強く火照り、食塩泉らしいパワーを実感することができました。
湯使いには残念な点があるものの、湯口の新鮮源泉から感じるイオウ感を楽しみながら、大きな浴槽で思いっきり四肢を伸ばして、存分に寛がせていただきました。


第74号
ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉 37.3℃ pH7.7 40L/min(動力揚湯) 溶存物質3.147g/kg 成分総計3.149g/kg
Na+:858.0mg(72.03mval%), Ca++:272.0mg(26.19mval%),
Cl-:1602mg(87.83mval%), SO4--:228.0mg(9.23mval%), HCO3-:73.7mg(2.35mval%), Br-:4.9mg, I-:0.3mg, HS-:0.5mg,
H2SiO3:53.6mg, HBO2:17.3mg, H2S:0.1mg,
(平成17年6月21日)
加水あり(浴槽清掃後、お湯を張り込むとき、いち早くお風呂のサービスを提供するため)
加温あり(入浴に適した温度に保つため)
循環濾過あり(温泉資源の保護と衛生管理のため)
消毒あり(衛生管理のため塩素系薬剤を使用)
並行して新鮮源泉の投入もあり

えちぜん鉄道三国芦原線・あわら湯のまち駅より徒歩4分(350m)
福井県あわら市堀江十楽1-10  地図
0776-77-3200
ホームページ

日帰り入浴可能(時間・料金等は直接お問い合わせください)
(湯めぐり手形使用不可)
貴重品ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★+0.5
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芦原温泉 芦原荘

2014年08月29日 | 石川県・福井県
拙ブログでは初登場の福井県。
福井県の温泉といえば北陸屈指の知名度を誇る芦原温泉を挙げないわけにはいきませんが、名だたる温泉ファンのブログを拝見しても、残念ながら芦原をはじめとした福井県の温泉が登場する機会は少ないようでして、紹介されていたとしてもその評価は決して芳しいものではありません。芦原温泉に限ってみれば、純然たる掛け流しの湯使いで温泉ファンからの支持を集めていた某旅館が数年前に閉館して以来、ますますファンから敬遠されております。早い話が、たとえ源泉における質は良くても、あるいはラグジュアリー感が溢れる館内で豪華な料理に舌鼓を打てるお宿であっても、温泉ファンを満足させる湯使いを実践している施設が少なく、よしんば素晴らしいお湯に入れるお宿であっても料金や時間など利用面でハードルが高いため、廉価で良質な他県の温泉に入り慣れている多くの温泉ファンにとっては、どうしても関心外に置かれてしまうのかもしれません。関西の奥座敷という位置づけのために、関西的な温泉観、すなわち温泉は非日常的なハレの場である認識が浸透しているのかもしれません。また、温泉資源が限られているにもかかわらず、数多くの旅館が「ハレの場」としてゴージャスさを売りにするために浴場を大規模化してしまったため、源泉を共同管理した上でしっかり循環利用しないと、旅館として成り立っていかない実情もあるのでしょう。これは当地のみならず、お隣石川県の加賀温泉郷など北陸の歓楽的温泉地でも同様の傾向が見られます。


 
前置きが長くなりましたが、上述のような状況にある芦原温泉において、放流式のお湯を手頃な料金で利用することは相当困難であることが予想されます。こうした温泉地では循環式のお風呂であっても、チョロチョロ程度でも生源泉を投入していたら「掛け流し」と銘打ってしまう施設が散見されますが、この場合は「むしろ微量でもお風呂で生源泉に触れることができたらラッキーだ」と発想を転換して、訪問前にあわら市観光協会の旅館紹介ページや各旅館のホームページを調べていたら、「源泉百パーセントかけ流し」と紹介されているお宿を発見したので、どんなお湯か自分で確かめるべく、そのお宿「芦原荘」へ赴いて日帰り入浴利用で立ち寄ってみました(※)。えちぜん鉄道のあわら湯のまち駅から徒歩2分程度の位置にあり、鉄道で旅行する者にとっては大変便利な立地です。
(※)お宿のホームページは2014年8月現在、閲覧できないようです)。


 
エントランスには日帰り入浴に関する案内が掲示されている他、フロント前には専用の券売機も設置されており、宿泊だけでなく入浴のみの利用も積極的に受け入れていることがわかります。なお芦原温泉の「湯めぐり手形」は利用不可のようですので予めご注意を。建物の外観こそ地味ですが、いくつものソファーが並べられたロビーは、結婚式場のホワイエのような大人っぽい寛ぎの空間が広がっていました。


 
浴室は1階と2階に分かれており、私が訪れた時には2階浴室が男湯に設定されていました。男女の札が簡単に取り外れるようになっているところから察するに、男女入れ替え制なのかもしれませんね。


 
さすが旅館だけあって脱衣室は管理がよく行き届いており、とても綺麗で衛生的です。室内ではエアコンで空調されている他、扇風機も置かれていますので、湯上がり後のクールダウン対策もバッチリです。


 
石板貼りの浴室は入口を挟んで左右に分かれており、脱衣室側から見て左側が広く、主浴槽の他にシャワーが10基、壁に沿ってコの字形に配置されています。



浴室入口そばにある「掛け湯」は、赤御影石の四角い槽が二重になっており、内側槽の底からぬるいお湯が上がって槽内を満たし、そこから溢れたお湯は外側槽に落ちて、更に床の下を潜って主浴槽へと流下しているようです(「掛け湯」近くの主浴槽側面には、それらしき穴がありました)。このお湯はおそらく源泉を使っているものと思われます。


 
赤御影石の縁取りが目に鮮やかな主浴槽は、14~15人同時に入れそうな容量で、壁に貼ってある小さなプレートが示すように40℃程の湯加減がキープされていました。壁側から2本のジェットバスがゴーゴーと音を立てながら噴射しており、その右側にある湯口から若干ぬるめのお湯が注がれていました。お湯の供給はこの湯口だけでなく、上述のように「掛け湯」からの流入や、底面での吐出も見られます。なお浴槽中央では湯面を盛り上げるほど勢い良くお湯が噴き上げられているのですが、これは明らかに循環湯でしょう。槽内ではお湯がしっかり吸引されており、湯船に人が入った時以外にオーバーフローはほとんど見られませんでした。


 
この主浴槽には小さな湯口もあって「湯元 源泉 ご自由にお飲みください」と記されています。チョロチョロと滴るお湯は直に触れるのが躊躇われるほど熱く(50℃以上はあるはず)、樋状の吐出口下部には白い析出が付着していました。備え付けのお玉にお湯を注ぎ、フーフーと息を吹きかけてよく冷ましてから飲泉してみますと、塩味とニガリ味が感じられ、湯気とともにふんわりと磯の香りが漂ってきました。飲泉できるのですから正真正銘源泉100%のお湯ですね。このお湯が完全掛け流しで張られている湯船があれば最高なんだけどなぁ…。


 
入口右側にもサブ的な浴室があり、こちらには8~9人サイズの副浴槽と、4基のシャワーが配置されていました。主浴槽は40℃程の入りやすい湯加減でしたが、この副浴槽は43~4℃という熱めの設定となっており、主浴槽と同様に中央から勢い良くお湯が噴き上げられているとともに、底面の穴からもお湯が供給されていました。でも、湯面を盛り上げるほどお湯が噴き上がっているにもかかわらず、人が入った瞬間以外にオーバーフローはほとんど見られませんでしたし、湯船のお湯も飲泉所の源泉よりはるかに個性が弱まっていましたので、こちらもお湯を循環させているのでしょう。


 
主副の2浴槽の他、一応露天風呂もあり、日本庭園風に装飾された空間いっぱいに四角い浴槽が据えられています。露天といっても壁・サンルーフ・ガラス窓などによって四方も頭上もガッチリ囲まれており、窓を開けることによって外気がそよぐ程度で、半露天というか露天風内湯と称したくなるような代物です。尤も当地は冬季になると厳しい吹雪が吹き付けますから、そうした気候条件を考慮した構造なのかもしれません。お風呂としては副浴槽とほぼ同様の大きさおよび湯加減となっており、湯使いもほど同様かと思われます。

各浴槽においてお湯は僅かに白っぽく微濁しており、ほんのり塩味が感じられるのですが、飲泉所のアツアツなお湯に比べるとどの浴槽でもパワーダウンが否めず、「源泉百パーセントかけ流し」という文言には首を傾げざるを得ませんでした。館内に湯使いに関する表示が掲示されていなかったので明言を避けますが、こちらの場合の掛け流しとは飲泉所に限定した表現なのかもしれません(もし事実誤認でしたら大変申し訳ございません)。とはいえ、入浴中は湯船から消毒臭は感じられず、食塩泉のツルスベ浴感と塩化土類泉らしいギシギシ&ベタつきがしっかり拮抗しており、お湯に浸かっていると短時間で心臓が激しく拍動して逆上せてしまい、湯上がり後にはなかなか汗が引きませんでしたから、含塩化土類食塩泉としてのパワーを発揮するれっきとした温泉であることには違いありません。


●湯のまち広場
 
あわら湯のまち駅と「芦原荘」の間には「湯のまち広場」という公園的なスペースが広がっており、芝生広場を中心として足湯や「藤野厳九郎記念館(情報コーナー)」、伝統芸能が演じられる舞台など、観光拠点としての施設が設けられています。


 
身も蓋も無いことを申し上げれば、この手の広場は観光地によくあるものですが、この中で私が白眉を感じたのが、「伝統芸能館」の前に設置されている、源泉が流されているこのオブジェです。一見すると手湯のようにも見えますが、ここから吐出されるお湯は火傷しそうなほど熱いため、とてもじゃありませんが手湯なんて楽しめません。おそらく温泉を見て楽しむためのものかと推測されるのですが、このお湯が実に素晴らしく、源泉100%と思しきこのお湯からは塩味やニガリ味の他、明瞭な硫黄感が伝わってくるのです。芦原温泉には源泉が約50箇所もあるそうですから、それぞれ個性が異なり、「芦原荘」とこのオブジェのお湯は別箇の源泉かと思われますが、アツアツの源泉が使われること無くただただ流されて排水されている様を眺めながら、このお湯だけが掛け流されている浴槽に浸かってみたいと強く願ってしまいました。あぁ勿体無い…。


温泉分析表見当たらず(おそらくナトリウム・カルシウム-塩化物温泉)

えちぜん鉄道・あわら湯のまち駅より徒歩2分
福井県あわら市温泉1丁目309  地図
0776-77-2110
(2014年8月現在ホームページは閲覧できませんが、営業していることは確認しています)

日帰り入浴11:00~22:00(受付は21:00頃まで)
500円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★+0.5
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有馬温泉 ミント・リゾートイン・アリマ

2014年08月27日 | 兵庫県
 
あくまで個人的な見解ですが、温泉と庶民生活との距離が短い九州や、農閑期の湯治文化がある東北などと異なり、温泉宿泊をハレの時間を捉える傾向にある関西エリアでは、手頃な料金で泊まれる温泉旅館が少なく、一人客を受け入れてくれる施設となるとかなり限られてしまいます。関西屈指の温泉地である有馬温泉はその典型例であり、一人客OKな宿でも当たり前のように1泊で5桁に達してしまいますから、それなら神鉄で神戸市街に戻ってビジネスホテルに泊まった方が安上がりだな、と吝嗇家な私としては考えてしまうのですが、そんな有馬にあって温泉街からちょっと離れたところにある「ミント・リゾートイン・アリマ」は、リゾートと銘打っているものの、ビジネスホテルのように気軽でリーズナブルに宿泊できる一人旅の強い味方ですので、今回有馬へ立ち寄ったついでに一泊利用してみることにしました。
ホテルは隣接する病院が経営しているらしく、その病院の敷地内にあり、カタカナの名前から抱くイメージとは裏腹に、企業の保養所のような地味な建物です。三角形のアーチを潜って玄関へと向かいます(ハレーションが入り込んだ見難い画像で申し訳ございません)。


 
こちらのホテルは神鉄・有馬温泉駅から川沿いに約700メートル下ったところにあり、親柱にレトロ調な外灯が立てられてる乙倉橋を渡った先に病院とホテルが建ち並んでいるのですが、ここにはかつて国鉄有馬線の終点である有馬駅があったんだそうです。つまり乙倉橋は駅正面への架け橋を担っていたのであり、駅の跡地に病院とホテルが建てられているわけですね。
この有馬線は昭和18年に不要不急路線として休止されて以来、復活せずに現在に至っているのですが、橋の上から川の上流を向かって撮った上画像の左側に写っている空き地は、いまでもJR西日本が管理しているだとか。



今回予約した客室はツインの洋室で、ひと通りの備品は揃っており、トイレ付きユニットバスも設けられていますが、冷蔵庫の備え付けは無く、廊下に置かれている共用のものを使うことになります。


 
浴室は1階フロントのすぐ左側です(男湯の場合)。宿泊客の入浴可能時間は15:00~23:00、6:30~8:45です。源泉を加温した上で浴槽へ供給している都合上、真夜中の利用はできないのでしょう。脱衣室はこぢんまりしているものの、清掃はよく行き届いており、ハンガー付きロッカーの他にカゴの備え付けもあったり、無料で使えるドライヤーが用意されていたりと、使い勝手はまずまずです。


 
室内には温泉の配管内に付着したスケールが展示されていました。説明文によると、有馬でも珍しい自家源泉であり、裏山にある源泉(地下800メートル)から湧出している金泉である、とのこと。


 
お風呂は男女別の内湯のみで、壁に飾り付けられているステンドグラスが印象的な浴室には、後述する金泉浴槽の他、キャパ2~3人のポリバス真湯槽が1つ、そしてシャワー付き混合水栓が4基設けられています。


 
金泉浴槽は元々白いタイル貼りだったと推測されるのですが、濃厚なお湯の成分付着によってすっかりオレンジ色に覆われており、浴槽のお湯も味噌汁を連想させるような色に強く濁っていました。容量としては4~5人サイズといったところ。濁りが強くて槽内の様子がまったく見えませんから、入浴の際は手すりに掴まって慎重に足を入れましょう。なお、窓下の浴槽縁には丸太が枕のような感じでセッティングされているのですが、位置が高くて頭を上手く載せることができませんでした。


 
槽内ではジャグジーが作動しており、この手の物が苦手な私としてはちょっと騒々しく感じられるのですが、こんな濃くてスケールが忽ちこびりついてしまうようなお湯でジャグジーのような装置を運転させて、果たして故障が頻発しないのでしょうか。浴槽縁には石灰質が分厚く層をなしてこびりついており、とりわけこのジャグジー周りでは浴槽の容量を明らかに狭めるほど、コンモリ盛り上がっていました。そしてその表面には千枚田のような鱗状の模様が形成されていました。


 
浴槽の中程に円筒形の湯口が立ち上がっており、漬物石のような重い蓋が載せられていて、蓋の隙間からぬるいお湯が、チョロチョロと円筒の外側を伝って浴槽へと注がれていました。この蓋を開けてみますと、まるでセサミストリートのキャラクターみたいな、パックリ口を開けたモンスターのような格好になってしまったのですが、この内部からは槽内の濁り方とは異なる、白っぽく微濁した鉱泉が底の方から上がっていました。またこのモンスター円筒とは別に、窓下から槽内へ塩ビ管が伸びており、その先からは加温されたお湯が吐出されていました。館内表示によれば入浴に適した温度にするため熱交換で加温し、循環を行いつつ源泉投入も行う放流一部循環式の湯使いを採用しているそうですから、状況から想像するに、モンスター円筒から上がってくる鉱泉は生源泉なのでしょうね(でも分析表記載の湧出温度より遥かに高い40℃弱はあったので、断言はできません)。なお排湯に関してはよくわかりません。

浴槽のお湯は明るいオレンジ色に強く濁り、透明度は殆どありません。いかにも有馬の金泉らしく、鉄錆味や苦味の他に強い塩辛さを有しているのですが、前々回や前回記事で取り上げた温泉街に湧く高温の天神(「上大坊」)や愛宕山泉源(「かんぽの宿」)と比べて塩っぱさは幾分マイルドであり、強烈な塩分による口腔粘膜への刺激はあまり感じられませんでした。その一方で、ホテル名と関係しているかわかりませんが、ミント(ハッカ)のようなスーッとする清涼感がわずかながら伝わってきました。湯中では食塩泉らしいツルスベと、カルシウムや金気の多い温泉らしいギシギシ浴感が混在しています。湧出温度が25℃未満ですから浴用に際しては加温されていますが、とても濃い金泉ですから体がお湯に負けてしまって長湯ができず、優しい真湯の存在がとてもありがたく思えます。また湯上がりには肌にベタつきや引っ掛かりが残りますが、それほど嫌味な感じはせず、温浴効果は抜群で、いつまでも汗が引かずに体の芯からよく温まります。
手軽な料金で自家源泉の金泉に入ることができる、旅人の味方というべきホテルでした。


乙倉谷源泉
ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉 23.3℃ pH6.5 100L/min(動力揚湯)
加温あり(入浴に適した温度にするため熱交換で加温)
循環あり(濾過はしていない)
加水・消毒なし

神戸電鉄・有馬温泉駅より徒歩7分(700m)
兵庫県神戸市北区有馬町188-23  地図
078-903-0023
ホームページ

日帰り入浴13:00~17:00
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5

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有馬温泉 かんぽの宿 有馬

2014年08月26日 | 兵庫県

ホテルや旅館の規模と温泉の湯使いの良さは、往々にして反比例する関係にあり、同じく規模と日帰り入浴の歓迎度も反比例する傾向があります。特に有馬温泉は限られた温泉資源を多くの施設で分けあっているため、貴重なお湯を大切に使うべく、多くのお宿で循環などが行われており、しかも日帰り入浴のハードル(時間や料金面)が高く設定されています。そんな環境にありながら、当地の「かんぽの宿」はこの常識に反して自家源泉を加水した上での掛け流しを実践しており、しかも日帰り入浴ウェルカムですので、私のように温泉をハシゴする人間にとっては非常に有り難い存在です。
坂道が続く温泉街のメインストリートをどんどん登って奥へ進み、炭酸泉源公園から更に急坂を登って六甲山の登山口へ向かってゆくと、その手前右側に大きな建物が目に入ってきます。


 
エントランスを入って広々としたロビーからフロントへ向かおうとすると、その手前に券売機が立っていました。日帰り入浴を積極的に受け入れていることが窺えます。日帰り入浴客はこれで料金を支払い、フロントを経由することなく、入浴券を手にしたまま浴場のある4階へエレベーターで直接上がります。



4階でエレベータを降り、右折して通路を進むと浴室入口の前にカウンターがあるので、そこにいるスタッフに券を手渡します。


 
この通路には有馬温泉に関する説明プレートの他、「かんぽの宿」で使っている自家源泉の写真が展示されていました。公共色の強い施設でありながら、自家源泉を有しているとは意外です。



源泉にはちゃんと湯守りの方がいらっしゃり、こまめに管理なさっているそうです。通路に置かれたショーケースには引湯に用いる配管が並べられており、まっさらな使用前からわずか7日で配管内にスケールが付着して目詰り状態になってしまう様子が、ひと目でわかるように展示されていました。何週間や何ヶ月といったスパンではなく、わずか数日で配管を交換しなくてはいけないのですから、関係者の方々のご苦労たるや相当のものかとお察しします。にもかかわらず日帰り入浴が平日700円(週末1000円)で利用できるのですから、本当に有り難いものです。


 
中央にベビーベッドが据えられた脱衣室は、オレンジ色のロッカー扉や木目の壁など暖色系でまとめられており、手入れも行き届いていて明るく綺麗です。3台並ぶ洗面台には2台のドライヤーが備え付けられており、強い出力のおかげでスピーディーに髪を乾かせました。また室内に設置された扇風機2台と床置型のエアコンによって強力なクールダウン体勢がとられており、有馬の濃厚なお湯によって火照ってフラフラになっても、素早く体を冷却することができました。


 
お風呂は内湯のみで、窓に面して真湯浴槽と源泉浴槽がひとつずつ設けられており、床には柔道場や剣道場で用いられるような化繊畳が敷き詰められていました。その広さは目算で27畳前後です。真湯浴槽からはプールの如き強烈な塩素臭が放たれており、槽内で稼動しているジャグジーによる振動が、塩素臭の拡散を余計に助長しているようでした。



洗い場にはシャワー付き混合水栓が12基、コの字形に並んでいます。


 

源泉浴槽は結構広く、きちんと数えてはいませんが、軽く15人は入れちゃいそうなキャパがあります。お湯の濁りが強く、槽内のステップが見えませんから、湯船に入る際には壁に掲示されている注意書きを参考に、手すりに掴まりながら慎重に足を運びましょう。
この湯船のお湯を桶に汲んでみると、濁りの濃さがよくわかります。ご覧の通り有馬温泉の金泉なのですが、同じ有馬温泉でも、取り上げた「上大坊」の天神泉源は茶色が濃いブラウン系で、カレーで例えるならビーフカレーのような色合いでしたが、こちらのお湯は明るいオレンジ系で、チキンカレーを連想させてくれます。


 
湯口からは直に触るのが躊躇われるほど熱いお湯が落とされており、窓下の切欠より排水されています。加水されているものの放流式の湯使いとなっています。有馬の金泉らしく、赤錆臭を放つお湯は非常にしょっぱく、鉄味・苦味なども含まれているのですが、あまりに塩辛いために他の味が摑めなくなってしまうほどで、正直なところ味覚的な分析に自信はありません。加水を必要最小限に抑えるためか、投入される源泉の量が絞られており、その甲斐あってどなたでも入れる湯加減となっていたのですが、浴槽の大きさに対して如何せん投入量が少なく、私の訪問時には幾分お湯が鈍っているように感じられました。源泉が非常に高温ですので、入浴に適した温度に下げるため何らかの措置をとらねばならないわけですが、有馬のお湯は酸化しやすいため、貯湯すると質の劣化が著しく、かといって安易に加水すると折角の濃厚さが味わえませんから、従って投入量を絞る他に術はないのでしょう。実に難しいところです。
そんな状況でも横綱級のパワーを持つ有馬の金泉であることに変わりなく、適温であるにもかかわらず2~3分も続けて湯船に入っていられず、すぐに真湯や水のシャワーを求めたくなってしまいました。私以外の他のお客さんも、皆さん長湯できず早々に湯船から上がって、縁に座ってぐったりしたり、あるいは脱衣室へエスケープして扇風機に当たるなど、凶暴なお湯の洗礼を受けていました。湯船が熱かろうが適温だろうが、金泉から受ける身体的衝撃に大差は無さそうですから、濃厚なお湯に慣れていない方は、こちらのお風呂のように適温の湯船に入った方が、難なくお湯のパワーを実感できるかもしれません。
有馬にしては手頃な料金で日帰り入浴ができ、しかも実にパワフルな本物の温泉を掛け流しで楽しめるという、湯巡りする上で実に貴重な施設でした。


愛宕山泉源
含鉄-ナトリウム-塩化物強塩泉 98.5℃ pH6.45 50L/min(掘削自噴) 溶存物質49.55g/kg 成分総計49.58g/kg
Na+:13500mg(72.2mval%), Mg++:27.0mg, Ca++:2760mg(16.9mval%), Sr++:56.9mg, Ba++:42.7mg, Mn++:40.7mg, Fe++:63.9mg,
Cl-:29400mg(99.8mval%), Br-:53.1mg, HCO3-:60.8mg,
H2SiO3:273mg, HBO2:406mg, CO2:36.2mg, H2S:0.32mg,
加水あり(源泉が高温・高濃度のため)

神戸電鉄・有馬温泉駅より徒歩15分(1.1km)
兵庫県神戸市北区有馬町1617-1
078-904-0951
ホームページ

日帰り入浴10:30~20:30(受付20:00まで)
平日700円、土日祝(および年末年始・GW・お盆期間)1000円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
コメント
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