温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

草津温泉 山本館(日帰り入浴)

2022年04月23日 | 群馬県

(2021年7月訪問)
前回に引き続き草津温泉の老舗旅館を巡り、日帰り入浴を楽しみます。今回訪ねるのは、湯畑の目の前に建つ老舗旅館「山本館」です。こちらのお宿も草津温泉「和風村」の「湯めぐり手形」をつかって日帰り入浴することができます。


玄関は西の河原通りに面しているので、そちらへ廻って玄関を入り、手形を呈示しながら入浴をお願いしますと、快く受け入れてくださいました。こちらのお宿は建物が重文指定を受けており、重厚感のある外観もさることながら、中へ上がってから伝わってくる館内の雰囲気が素晴らしいのです。


さて、帳場で料金を支払った後は、帳場の前に伸びる廊下を歩き、暖簾のところで階段を下ります。


すると、岩室のような半地下の入浴ゾーンへとたどり着きます。こちらのお風呂は「若の湯」と称しているんですね。岩で囲まれた薄暗い空間には外から光が差し込み、また小さな祠も祀られていて、得も言われぬ神々しさがあります。


祠で手を合わせてから男湯へ。


総木造の更衣室は浴室とガラス窓で隔てられており、お風呂の様子がよくわかる構造です。このガラス窓のお蔭で実際の床面積以上に広く感じられるだけでなく、両室の明るさも確保でき、更には入浴中も更衣室の動きが目視できますから、いろんな意味で安心して利用できるかと思います。


浴室も総木造なのですが、和風な外観や廊下とはやや意趣が異なり、洋館を思わせる形状の窓が並んでいるのです。和洋折衷と言うべきなのか、いまいち自信ないのですが、風格を保ちつつも趣向を凝らした造りにうっとりします。また天井がそこそこ高く、明るさも確保されており、木のぬくもりもたっぷり伝わって、実にブリリアントな入浴空間です。
しかも目の前が湯畑という立地でありながら、不思議にも静かな環境が保たれており、落ち着いてゆっくり湯浴みできるのです。入室した瞬間、私は感激のあまり思わず「こりゃいい」と声に出してしまいました。他にお客様がいらっしゃらなくて良かった・・・。


湯船もステップ以外は総木造。
湯船に腰を沈めてもたれかかると、木ならではの柔らかな感覚が伝わってきます。


湯畑至近という立地ながら、こちらのお風呂では白旗源泉を引いています。その証と言うべきか、湯畑源泉や万代鉱源泉のように透明ではなく、湯船のお湯は弱い緑色を呈しつつも白濁しています(底が見える程度の濁りです)。湯面からはツンと鼻孔を刺激する硫黄臭がはっきりと感じられ、また口に含んだ時の酸味は勿論、えぐみも強く、白旗源泉らしい個性がはっきりと現れています。源泉から来るお湯をそのまま供給しているためか、私が入浴した時の湯加減はやや熱かったのですが、むしろその熱さが気持ちよく、お湯がしっとりと体に馴染み、極上の湯あみを楽しむことができました。


白旗源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)
50.8℃ pH2.1 湧出量測定せず 溶存物質1.66g/kg 成分総計1.76g/kg
H+:8.91mg(36.30mval%), Na+:54.4mg, Mg++:37.4mg(12.63mval%), Ca++:76.5mg(15.67nval%), Al+++:43.9mg(20.24mval%),
F-:9.5mg, Cl-]310mg(35.19mval%), SO4--:651mg(54.61mval%), HSO4-:195mg(8.11mval&), Br-:1.5mg,
H2SiO3:216mg, H2SO4:4.4mg, CO2:88.0mg, H2S:7.7mg,
(平成25年5月15日)
加水加温循環消毒なし

群馬県吾妻郡草津町草津404
0279-88-3244
ホームページ

日帰り入浴11:30~15:00
1000円(和風村「湯めぐり手形」使用時は700円)

私の好み:★★★

コメント (2)
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草津温泉 大阪屋

2022年04月16日 | 群馬県

(2021年7月訪問)
前回記事に引き続き、上州・草津温泉「和風村」の「湯めぐり手形」をつかって、加盟旅館のお風呂を巡ります。今回訪ねるのは、湯畑から大滝の湯へ向かう通り沿いに建つ「大阪屋」です。通りに面した横に長い立派な建物で、フロントも非常に大きく、普段から中小規模の宿を愛好する私は、その規模に圧倒されてしまいました。
帳場にて湯めぐり手形を提示して日帰り入浴をお願いしますと、仲居さんが私をお風呂まで案内してくださいました。


導かれるまま1階の奥へ進んでゆくと、廊下の先に男女別の大浴場があり、廊下のどん詰まりに男湯の暖簾がかかっていました。


建物自体が大きかったので想像に難くなかったのですが、案の定更衣室も広く、エアコンも効いていて快適です。
なお旅館のお風呂にはよくある話ですが、更衣室内にロッカーはありませんので、貴重品類は事前に帳場へ預けましょう。


手入れが行き届いた綺麗で広い浴室内には、草津の湯の香が漂っています。大きなお風呂は非日常の雰囲気を堪能するのに最適ですね。入室した瞬間、仕事の憂さが雲散霧消するかのような気分になれました。
中央には浴槽が据えられ、その左右に洗い場が配置されています。


切り出した御影石を組んで作られた浴槽はやや浅めの設計で、湯口から滔々と湯畑源泉が注がれています。入りやすい41℃くらいの湯加減が維持されており、非常に心地よく、広さから来る寛ぎ感も相俟って、ついうっかりウトウトと寝そうになってしまいました。


露天風呂はちょうど急な法面の直下にあり、建物と法面の間に挟まれているため、正直なところあまり開放感は無く、また場所柄薄暗さも否めないのですが、そよ風が入り込んできますので、火照った体を優しくクールダウンするには良いでしょう。
こちらには長方形の浴槽が据えられていますが、内湯に反し、こちらの湯加減は43〜44℃というやや熱めの湯加減でした。
ぬる湯好きな方は内湯、熱いお湯でシャキッとしたい方は露天、というように使い分けるのも良いでしょうね。


内湯・露天とも、湯口から注がれるお湯は草津ではおなじみの湯畑源泉のお湯。湯中では強酸性泉らしいヌメリを伴うツルスベ浴感がしっかりと肌に伝わり、口に含むと草津らしいストレートな酸っぱさと明礬味が感じられ、その酸味により口腔内がきゅっと収斂します。このキュっとする感覚こそ草津らしいところですよね。


お風呂上がりにはサービスの冷水で喉を潤しました。入浴の際の水分補給は大切です。
お宿のお風呂にはこうした心配りがあるので有難いですね。

湯畑源泉のお湯は温泉地内のいくつかの共同浴場でも入れますが、地元民向け共同浴場の湯船は得てして熱くて入るのに躊躇われる場合もあるため、外来のお客さんに合わせて湯加減を入りやすくしている旅館のお風呂は安心して入浴できます。
親戚やご友人などには中小規模より大きな旅館を好む方が一定割合いらっしゃるかと思いますが、そんな規模重視の方にはもってこいなお宿かもしれません。いや、規模のみならず日帰り入浴では決してわからない魅力がたくさんあるはず。今回利用した大浴場のほかに貸切風呂もあるので、私も機会があれば宿泊利用してみたいと思っています。


湯畑源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉 51.3℃ pH2.1 自然湧出 溶存物質1.65g/kg 成分総計1.69g/kg
H+:8.91mg(36.54mval%), Na+:56.0mg(10.06mval%), Mg++:36.3mg(12.33mval%), Ca++:73.5mg(15.16mval%), Al+++:43.8mg(20.14mval%), Fe++:17.5mg,
F-:9.9mg, Cl-:311mg(35.63mval%), Br-:1.3mg, SO4--:640mg(54.16mval%), HSO4-:192mg(8.04mval%),
H2SiO3:216mg, H2SO4:4.3mg, CO2:36.7mg, H2S:7.1mg,
(平成25年5月15日)
(館内には平成15年の分析表が掲示されていましたが、私の手元にはそれより新しいデータがありましたので、この記事では新しいデータを掲載いたします)
加水あり(温度を下げる時のみ)
加温循環消毒なし

群馬県吾妻郡草津町356
Tel:0279-88-2411
ホームページ

日帰り入浴13:00~15:00(和風村「湯めぐり手形」利用時は12:00~16:00)
1000円(和風村「湯めぐり手形」利用時は700円)

私の好み:★★+0.5
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草津温泉 旅館たむら

2022年04月11日 | 群馬県

(2021年7月訪問)
今回記事から連続して上州の名湯である草津温泉を取り上げます。
まずは地蔵の湯に隣接している「旅館たむら」から。
以前、何も知らない丸腰の状態で日帰り入浴をお願いしたところ断られてしまったのですが・・・


草津温泉の一部旅館で構成されている「和風村」協賛宿に宿泊すると購入できる和風村の「湯めぐり手形」を使えば、こちらの宿でも日帰り入浴することができますので(別途要入浴料金)、その手形を入手してから改めて訪ねることにしたのでした。なお、どの宿に泊まったのかについては、また後日記事に致します。
帳場で手形を提示し、入浴のみの利用をお願いしますと、丁寧に快く受け入れてくださいました。


お宿には露天風呂もあるそうですが、手形利用の日帰り入浴ですと入浴可能なのは内湯のみです。
帳場の斜め前にお風呂があり、男女別のほか、貸切風呂が2つ並んでおり、計4つのお風呂の入り口が等しく並んでいるように見えます。


脱衣室は小さいながらとても綺麗で気持ち良く使えます。なお扇風機はありますが、ドライヤーは見当たりませんでした。草津という場所柄、ドライヤーなど電化製品は温泉の傍に置いておくと劣化が激しいので、敢えて脱衣室には備え付けないのかもしれません。


お風呂もコンパクトながらモダン和風といった素敵な雰囲気で、ドアを開けた瞬間に思わず「おぉ、良いじゃん」と口から言葉が出てしまいました。全体的に御影石が多用されており、窓の外には岩を配した坪庭が設えられています。


浴槽の手前左右に、シャワー付き混合水栓がひとつずつ設置されています。


浴槽が3人サイズでしょうか。
湯口から注がれるのは、草津温泉で湧出する数ある源泉の中でも誉れが高い「地蔵の湯」源泉。お宿に隣接している「地蔵の湯」共同浴場でこの源泉に入れるのは皆さまご存知の通りですが、この源泉を引くお宿は少ないので、大変貴重なお風呂と言えるでしょう。アツアツの「地蔵の湯」を手を加えず浴槽へ落としているので、湯船の湯加減はちょっと熱いのですが、身も心もキュッと引き締まり、それでいて全身を駆け抜ける爽快感もあり、若干遅れて肩のあたりを優しく撫でてくれるような安らぎが湯中の体を包んでくれます。酸性泉ならではのぬるつるすべ。グレープフルーツのようなフルーティな酸味と明礬味。素晴らしいお湯です。


私の入浴時、湯船の底には粉状の湯の花がたくさん沈殿していました。他にお客さんがいらっしゃらないのをいいことに、沈んでいる湯の花を手で掻きまぜ湯船のお湯を湯の華だらけにして、全身湯の華まみれにして地蔵の湯を楽しみました。
最高です。

コンパクトながらも品の良さが伝わってくる素敵なお風呂で、極上な「地蔵の湯」を味わえる、実にブリリアントなひと時でした。次回訪問の際には是非宿泊し、貸切風呂も利用しながらゆっくり過ごしたいものです。


地蔵の湯源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉
48.4℃ pH2.1 蒸発残留物1.45g/kg 成分総計1.67g/kg
Na+:52.9mg, Mg++:36.4mg, Ca++:70.5mg, Fe++:18.5mg, Al+++:44.8mg, H+:8.91mg,
F-:9.2mg, Cl-:292mg, SO4--:647mg, HSO4-:194mg,
H2SiO3:214mg, H2SO4:4.4mg, CO2:36.6mg, H2S:6.9mg,
(平成25年4月24日)
加水加温循環消毒なし

群馬県吾妻郡草津町草津305
0279-88-2045
ホームページ

日帰り入浴不可(ただし和風村「湯めぐり手形」を使えば可能。700円)

私の好み:★★★
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都留市 より道の湯

2022年04月04日 | 山梨県

山梨県は知る人ぞ知る温泉の宝庫であり、拙ブログでも甲州地方の温泉は数多く取り上げておりますが、東京から近い富士急沿線や富士五湖エリアといった所謂「郡内地方」は温泉資源に恵まれておらず、あっても冷鉱泉であるため、なかなか拙ブログに登場する機会がありません、昔から「富士が見えるところに温泉は湧かない」という表現があるようですが、郡内地方はまさにその典型と言えるでしょう。しかしながら、近年の温泉掘削技術向上が旧来を思い込みを打ち破っています。今回取り上げる都留市の「よち道の湯」もそんな新しい温泉のひとつ。
富士急行線の都留市駅から歩いてすぐの好立地にあり、広い駐車場も完備しているため、比較的新しい施設にもかかわらず人気を博しています。。


建物の壁面に絵かがれた大きな温泉マークが印象的ですね。富士五湖エリアから東京へ戻る観光客の通り道にもかかわらず、このあたりには温泉施設が少ないため、帰りにひとっ風呂浴びたいお客さんがネット検索を元に集まってくるようです。またここでは宿泊もできるため、温泉に入りながらゆっくり行動したい方の需要もしっかり取り込んでいるようです。


出入口の真っ白な自動ドアは、温泉施設というよりも科学館や博物館を連想させます。
入口を入って右手にある下足箱に靴を預け、その鍵は退館時まで自分で保管します。そして、その先にある受付では利用したいプラン(例えば「入浴のみ」や「入浴と岩盤浴を合わせて」など)を告げ、ロッカーキーを受けとります。支払いは退館時に入浴料金や館内各種サービス利用料などをまとめて精算します。なお温泉niftyなどにクーポンがありますから、もしこちらを利用する際には、うまく活用してはいかがでしょうか。


1階はレストランや休憩ゾーンが配置されています。レストランは広いので、多くのお客さんを収容できるでしょう。実際に私もお風呂あがりにご飯を美味しくいただきました。レストランの奥にある休憩ゾーンには、大きなビーズクッションやハンモック、そして書籍など、今時の温泉施設らしい備品が揃っています。親子連れも多く見られ、大人のみならず子供も楽しめるでしょう。


お風呂は2階ですので、階段かエレベーターを利用します。私は当初お風呂の場所がわからず、しかもお風呂は1階にあるものだと思い込んでいたので、1階をウロウロ徘徊して迷子になり、軽く泣きそうになってしまいました。なお3階には有料に岩盤浴があります。

白色基調の更衣室はで明るく綺麗で快適。室内のロッカーキーはICチップによるタッチセンサー式なので、鍵を鍵穴に刺してガチャガチャと回すといった動作は不要です。ロッカーの中にはハンガーも用意されています。更衣室の奥の方にはパウダーゾーンや洗面台が配置され、使い勝手も良好です。


ここから先の自前画像はありません。文章による説明のみになりますが、多少なりとも分かりやすくするため、更衣室に掲示されていた配置図を掲載致します。
こちらの入浴設備は内湯と露天に分かれ、それぞれに複数の浴槽が設けられています。


まず内湯に入りますと、(男湯の場合は)左手に洗い場が配置されており、シャワー付き混合水栓23基が、一つ一つ袖板で仕切られています。仕切り板があると隣のお客さんと干渉しないので、安心して使えて良いですね。
この洗い場側にはサウナがあり、老いも若きも全身を赤くしながら玉のような汗をかいていらっしゃいました。サウナは地方を問わず、どこでも人気の設備ですね。

一方、出入口の右側に4つの浴槽が据え付けられています。いずれも白木の木目調タイルが採用されており、窓からの採光も相まって明るい入浴環境が保たれています。4つのうち温浴槽は3つで、いずれも10人サイズでしょうか。窓に面した浴槽には循環の温泉が張られており、その隣は炭酸風呂。壁側の浴槽は温泉のジェットバスです。この中でもぬる湯にじっくり浸かれる炭酸風呂は人気を集めていました。


温泉ジェットバスの隣にある水風呂はただの水風呂じゃありません。非加温で循環や消毒もされていない源泉が井水とミックスされているのです。30度以上ある源泉が含まれているのですから、一般的な水風呂よりはぬるくなっているのかと思いきや、実際に入ってみますと、温泉らしい温かさは微塵も感じられない、ごくごく普通の冷たい水風呂でした。とはいえ、この施設で手付かずの源泉に入りたければ、この水風呂以外にありませんから、温泉マニアの好事家でしたら、入ってみる価値あるでしょう。


屋根上テラスのような空間に設けられた露天風呂ゾーンもなかなか広く、ベンチやデッキチェアーなどクールダウン対策も取られています。
露天ゾーンで特筆すべきは主浴槽の岩風呂でしょう。上画像で写っているようになかなか大きなもので、一部に屋根が掛かっており、また部分的に富士山の溶岩を思わせるようなゴツゴツとした玄武岩が設えられています。周囲には高い建物が無いため、露天に入って上を仰ぐと空が広く感じられ、また空気も良いために気持ち良いのですが、この岩風呂では加温された温泉がかけ流されているので、入浴環境のみならずお湯自体も良質なのです。私の訪問時は加温も程々に抑えられていたため、短時間で火照るようなこともなく、じっくり長湯を楽しめました。
なおかけ流し浴槽の隣には屋根が無い循環浴槽もあり、かけ流し槽から流れてくるお湯を受けつつ、槽内でもお湯を循環しています。これは東京近郊の温泉スーパー銭湯でよくある造りですね。
この他、露天ゾーンには壺湯が3つ、そして奥に寝転び湯と「より道の窯」と称する窯風呂が設けられています。「より道の窯」は男湯のみで、女湯ですと「より道の蒸気浴」というミストサウナになるようです。

さて最後にお湯に関するインプレッションを。
かけ流し槽のお湯は無色透明で、かなり薄い塩味と芒硝味が感じられ、湯口からは何と言うべきか表現に悩む香ばしい匂いが漂ってきます。湯中では硫酸塩泉らしい引っ掛かる浴感が得られ、お湯の鮮度感もまずまずなので、本格的な温泉入浴を堪能できました。なお炭酸イオンが15.3mgも含まれていますが、実際にはその数値が示すようなツルスベ感は得られず、どちらかと言えば硫酸塩泉的な引っ掛かり浴感の方が勝っていたような気がします。

上述したように甲州の郡内地方はこれまで温泉不毛地帯であり、かけ流しの温泉とは縁遠かったのですが、このような施設が生まれ、しかも綺麗で使い勝手が良いとなれば、人気を集めるのは当然と言えますね。私も今後しばしばお世話になるかと思います。


よりみちの湯
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉 32.9℃ pH9.4 176L/min(動力揚湯) 溶存物質1.433g/kg 成分総計1.433g/kg
Na+:264.1mg(57.31mval%), Ca++:169.1mg(42.09mval%),
Cl-:99.4mg(13.40mval%), SO4--:838.3mg(83.49mval%), CO3--:15.3mg,
H2SiO3:37.2mg,
(平成28年9月30日)
源泉かけ流し槽(「より道の湯」):加温あり、加水循環消毒なし
他の温泉槽:加水無し、加温循環消毒あり
水風呂(「より道の冷水」):源泉+井水。源泉は加水加温循環消毒なし

山梨県都留市つる1-13-31
0554-56-8600
ホームページ

10:00〜23:00(最終受付22:00)
1300円(館内着・タオル付き)、1000円(館内着・タオル無し)、岩盤浴550円

私の好み:★★+0.5
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