温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

新宿駅 小田急・京王から中央東口への通り抜けが廃止

2020年07月29日 | その他
久しぶりに鉄道ネタです。しかも思いっきり東京ローカルの話題です。興味のない方、ごめんなさい。
私は幼いころから長年にわたって小田急沿線で育ち、数年前から諸般の事情で京王沿線に移り住んでおります。こんな私にとって新宿はどんな街よりも馴染みがあるターミナルであり、物心ついた頃から今日に至るまで自分の目で新宿の変遷を見つめてまいりました。複雑に入り組んで分かりにく新宿駅構内に対して多くの方は「ダンジョン」や「迷宮」などと呼んでいるそうですが、通い慣れている私は迷ったことなど一度も無く、目を瞑っても構内の目的地まで歩いて行ける自信があります。そんな私にとっても大きな影響がある新宿駅の大変革が先日挙行されました。

●前置き
ニュースでも取り上げられていましたが、今年(2020年)7月19日に新宿駅構内を東西に貫く自由通路が開通しました。これまで新宿駅には東口~西口を自由に行き来できる通路が無かったため、南口の甲州街道を大きく迂回するか、丸ノ内線の駅構内地下通路を回るか、はたまた思い出横丁(いわゆるションベン横丁)の端から線路下を潜る狭くて薄暗いトンネル歩道を抜けるかのいずれかのルートで遠回りせざるを得ませんでした。いや、迂回しなくてもJRの入場券を購入して西口改札と東口改札を直線状に結ぶ構内通路を通過する、つまりお金を払うことで駅構内を通り抜けることもできたのですが、当然ながら入場券を買う必要があるため、わざわざそこまでする人は皆無に等しい状況でした。

長年にわたってこのような遠回りを強いられる構造でしたが、世界で最も利用者数の多い駅なのに、こんな不便な造りではみっともないということなのか、ようやく新宿区とJRは重い腰を上げ、難工事の末に東西自由通路が開通することになったわけです。といっても東西に新しく通路を開削したわけではなく、上述したJRの西口~東口を構内通路から改札を取っ払ってそこを自由通路とし、取っ払った代わりに新たな改札(西改札・東改札)と階段が作ったのでした。


上画像は、東西自由通路が開通する1~2日前に撮影したJR新宿駅西口および東口改札の様子。
それぞれ赤枠で囲んだ内側に写っている改札機が、7月18日の終電を以て撤去されました。


(JR東日本のプレスリリースより抜粋)
往来を阻む関所のような改札を撤去することによって、JRの西口と東口相互間が自由に行き来できるようになり、利便性が格段に向上しました。

以上のことは、いろんなメディアで既に報道されている通りですので、もうこれ以上詳しく述べる必要はないでしょう。



●本題 小田急・京王から中央東口への通り抜けが廃止
さて、ここからが本題。
今回の措置によって新宿駅を利用する多くの方の利便性や街全体の回遊性が向上されたのは間違いないのですが、「ちょっと待った、若干不便になるんじゃねぇの?」と声をかけたくなったのが、我々小田急・京王の両ユーザーなのです。
一般的に、鉄道会社の駅構内に入る際には、その会社の切符を所有していないといけませんね。でも7月18日まで、新宿駅では例外が認められてきました。もう一度、上のJR東日本のプレスリリースから抜粋した図をご覧ください。図の右側の上下(南北)に伸びている薄いブルーの通路が、今回開通した東西自由通路です。一方、左側にも上下(南北)に貫いている通路がありますね。こちらは中央通路と称し、JR構内の中央東口と中央西口を結んでいます。このうち、中央西口側(図の左上)には、小田急・京王からJRへ乗り換える連絡改札が接続しています(図にも「小田急・京王乗継口」と示されています)。連絡改札ですから、小田急・京王~JRの相互間で乗り換える乗客が通過するための改札ですが、この連絡改札では、小田急・京王それぞれの新宿までの乗車券を持っている旅客も、中央東口から出ることを条件に、通過を認められていたのです。
なぜか・・・。
それは小田急・京王ともに西口側に駅のコンコースがあり、東口側との行き来が極めて不便だったからにほかなりません。

この特例措置が、東西自由通路の開通とともに廃止されてしまいました。

話を自由通路開通前に戻らせます。7月19日にオープンした東西自由通路の供用前に、小田急・京王両線の新宿で下車する客が東口方面へ向かおうとすると、小田急も京王も西口側に駅がありますから、甲州街道か、丸ノ内線駅構内地下通路か、あるいはションベン横丁を迂回しなければなりません。これではあまりに不便すぎるということで、中央西口の連絡改札を通過した場合に限り、JR構内の中央通路を経由して、JR中央東口改札へ通り抜けることができたのです。


こちらは7月18日の京王線・中央西口連絡改札を撮ったもの。写真右手に写っているようなJRへの乗り換え専用改札機の他、JR中央東口へ通り抜ける旅客専用の改札機(黄色い自動改札機)が設置されていました。


同じ日の小田急線・中央西口連絡改札。こちらも同様に、JR乗り換え専用改札機の他、JR中央東口へ通り抜ける旅客専用の改札機(黄色い自動改札機)が設置されていました。


中央西口連絡改札を通り過ぎて中央通路を通り抜けてきた小田急・京王の旅客は、JR中央東口改札から出るのがお約束。上画像は7月17日に撮影した同改札です。画像中央に写る黄色い案内表示に「中央東口 小田急線・京王線からのお客様出口」と書かれているのがお分かりになりますでしょうか。当然JR構内では他の改札にも行けますが、新宿までの切符を持っている小田急・京王の旅客はJRの他の改札から出ることはできません。出場できるのは中央東口だけでした。ま、いまだから告白しちゃいますが、私はこの特例を使い、小田急の切符を持ちながら、JR構内の立ち食い蕎麦を食べたり、珍しい列車の入線を見学したりと、いろいろ活用させていただきました。


出場できるのならば、入場だってできました。東口側から小田急・京王の新宿駅を利用したい場合は、中央東口で各社の切符を購入し、中央東口改札を通過して、中央通路を通り、小田急・京王それぞれの中央西口連絡改札を通過して各線の乗り場へ向かうことができました。
上画像は中央東口改札のラッチ外に掲出されていた案内表示(7月17日撮影)。下の方に小さく「小田急線・京王線へのお客様入口」と書かれています。


構内へ入場するためには切符が必要。というわけで、本来JR構内である中央東口改札横には、小田急と京王の券売機も用意されていました。青い券売機が小田急専用、ピンク色の券売機が京王専用です。代々木上原など途中駅から乗客が増える小田急に対し、京王は始発の新宿からいきなり乗客が多いためか、券売機の台数も京王の方が1台多かったようです。とはいえ、中央東口は両社にとって裏口のような存在ですし、そもそも近年はSuica・PASMO利用者が圧倒的ですから、この券売機自体、使用頻度は激減していたものと思われます。


かく言う私も東京圏で切符を買う機会は久しくなかったのですが、たまには切符を手にしてみたくなったので、両社の券売機で購入してみました。ここで切符を買うのは、おそらく20年ぶりかしら・・・。
上画像は中央東口の券売機で買った切符。左側は京王、右側は小田急です。京王の券面は民鉄標準の地紋に京王標準の表記で印字されているごくごく普通の切符なのですが、小田急の方はいろんな面でイレギュラー。まず地紋がJR東日本のものであり、かつ左上に□囲みに東の字が印字されています。フォントも各語句の配置もJR仕様そのもの。つまり、中央東口で販売される小田急の切符は、JRの用紙にJRの機械でJRの仕様に従い発券されるのです。京王についてはよく覚えていませんが、小田急については私が小学生の頃(昭和)から既にこのスタイルでしたから、長年にわたってイレギュラーな切符が発券されつづけてきたのですね。


このように、新宿東口方面に用事がある小田急・京王ユーザーにとって優しい特例措置だった中央東口の通り抜けでしたが、東西自由通路の開通にともない「小田急・京王それぞれの西口改札(メインの改札)を出て、東西自由通路を利用すれば、JR構内を通り抜ける特例措置を廃止しても東口方面へ楽に行けるよね」ということで、7月18日を以てこの特例措置が廃止されてしまいました。


上の図は小田急のプレスリリースを抜粋したものです。図で左側に示されている赤い上下の矢印が、中央東口への通り抜けの動線です。廃止されたことを意味するバッテンがつけられていますね。通り抜けが廃止されるけれども、自由通路が開通するからそちらを通ってね、ということを示しているのが黄色い矢印。今後はこの黄色い矢印の動線に従って行き来することになります。なおこの図は小田急のものですが、京王も同様です。これにより、中央東口はJR専用になり、上述で紹介した案内表示の数々や券売機も使用中止・廃止されてしまいました。

新宿で東口方面に用事がある方は、旧東口から近い伊勢丹方面か歌舞伎町方面が多いので、小田急・京王ユーザーの多くも東西自由通路の開通により利便性が高まったのみならず、特例の廃止により各社の改札業務から「通り抜け」に伴う煩雑さも解消されたわけです。つまり多くの方にとっては歓迎すべき改善策なのですが、しかしながら、中央東口を利用した方が便利な場所も少なからずあるわけで、例えばルミネエストや武蔵野館などは中央東口の方がはるかに便利です。このほかビックロや丸井など、普通は東口から向かうような施設も、実は中央東口から向かった方が若干短い距離で到達できちゃいます。とはいえ、伊勢丹方面や歌舞伎町方面に比べてこれらに向かう人数は圧倒的に少ないでしょうし、そもそも小田急ユーザーならば南口から回っちゃえば良いので、大騒ぎするほどの影響はないのかもしれません。いや、西口の端っこの不便な場所に位置していて小田急やJRのコンコースに行手を遮られている京王線新宿駅ユーザーの中には、今回の特例廃止によって余計に不便になってしまう方もいらっしゃるでしょう。

でも諦めて嘆くのはまだ早い。新宿駅の改良は今回の東西自由通路の開通にとどまらないようです。現在のルミネエスト(東口側)と小田急百貨店(西口側)に高さ260mのツインタワーが建設され、JR駅構内の上を跨ぐ東西通路も設けられる計画もあるようですから、中央東口の通り抜け廃止によって不便になった方も、しばらく我慢すれば事態が好転するかもしれません。首を長くして待ちましょう。でも首を長くしすぎてろくろ首になり、「恨めしやぁ」なんて化けて出ちゃうかも・・・。



●小田急の中央地下連絡窓口(中央西口の出札窓口)も廃止に


さて今回廃止されたのは中央東口への通り抜けだけではありません。小田急中央西口地下連絡改札で続けられてきた精算や連絡切符の販売も廃止されてしまいました。
新宿に限らず、日本全国のJR(古くは国鉄)と民鉄各社の間に設けられた連絡改札では、乗り換え客のために出札窓口で切符が販売されてきました。自動券売機が主流になってからも、精算の必要性があったため、長らく出札窓口で駅員による対面発券が行われてきましたが、IC乗車券の普及により切符の必要性が激減したため、全国的に連絡改札を残しつつ出札窓口を廃止する傾向が強まっています。この新宿中央西口に関しても、京王は既に連絡切符用の出札窓口を廃止しているため、乗り換え先の会社の切符を所有していない場合は、一旦改札を出て、その会社の切符を購入することになります。もっとも先述のようにいまはIC乗車券の利用がほとんどですので、わざわざ切符を買い直す乗客は極めて少数派です(回数券利用者など)。
一方小田急は一見さんの観光客利用が多い路線であるためか、いままで出札窓口を残してきましたが、外国人旅行者ですらICを利用する時代になってきたため、中央東口の通り抜け廃止のタイミングに合わせて出札窓口も廃止することにしたようです。


廃止されてしまうということは、もう二度とここで切符が買えなくなるわけです。そこで窓口が廃止される当日に惜別購入させていただきました。
2つ並んでいるきっぷのうち、右はJRから小田急へ乗り換える手前の出札窓口で購入した、新宿から新百合ヶ丘までの乗車券です。私が子供の頃は5つほどの窓口が開いており、それぞれに長蛇の列ができていました。列に並んで自分の番がくると、出札窓口の駅員さんに新宿までの切符を差し出し、乗り継いで行きたい目的地の駅名を告げると、窓口の職員は秒速で精算金額を計算して切符を発券し、縦に積んである硬貨を指先でトントンと落として、真ん中がちょっと凹んでいる大理石の受け皿の上に、切符とお釣りを一緒にを差し出してくれました。窓口が廃止される当日は窓口が1つしか空いていなかったのですが、それでも利用する客は非常に少なく、全く待つことなく購入することができました。こんなに少なけりゃ廃止したってほとんど影響ないよね・・・。そう思わざるを得ませんでした。

一方、左の切符は小田急構内の窓口で購入した、新宿からJR経由西武新宿線新井薬師前までの切符です。この切符はちょっと変わり種。一般的にここで買える連絡切符はJRだけなのですが、例外的に初乗り区間の乗り継ぎ割引を実施している高田馬場接続西武新宿線の初乗り運賃区間までは、小田急の出札窓口で購入できたのでした。小田急の窓口で発券しているのに、小田急の駅はちっとも通らず、JRどころか西武線の駅に向けているのですから、実に不思議な券です。おそらく小田急で西武線の乗車券を発券しているのはこの窓口だけだったかと思います(定期券や企画券などは除く)。
といっても、実際に私が窓口で「西武線の新井薬師前まで」と告げたところ、窓口の職員さんはちょっと間を置いて「そういえばそんな駅も発券できたっけな」という感じでしたので、ここで西武線の乗車券を購入する客はほとんどいなかったかと思われます。このような変わり種の切符も7月18日を以て過去帳入りしてしまいました。


今回廃止された小田急の出札窓口ではこのようなメッセージが希望者に向けて配布されていました。
私もIC乗車券が普及するまではこの出札窓口に数えきれないほどお世話になりましたので、私からもお礼を申し上げたいと思います。


新宿駅のヘビーユーザーである私にとってはこの一連の措置は歴史的な出来事だったため、非温泉ネタですが記事にさせていただきました。
次回記事から温泉ネタに戻ります。
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那須野ヶ原温泉 ホテルアオキ

2020年07月23日 | 栃木県

栃木県は、山間部のみならず県内のいろんなところで温泉が湧いており、特に県北の那須野が原と呼ばれる扇状地には無名ながらも良質な温泉が点在しています。今回訪ねる「那須野ヶ原温泉 ホテルアオキ」のもそんな温泉のひとつ。
県北を代表する大田原市の郊外に位置しており、周辺には特に有名な観光地や企業・工場があるわけでもないのですが、それでも長年にわたって営業しつづけている地元資本のビジネスホテルです。このホテルには温泉の大浴場があり、外来入浴も積極的に受け入れていますので、訪ねてみることにしました。
上画像に写っている、昭和の香りがプンプン漂う丸いアーチ状の正面玄関はホテルの宿泊客専用のようで・・・


日帰り入浴客はその右脇の通路を入っていきます。


バックヤード然とした通路を進んだ先にある、昭和50年代の保健所みたいな佇まいの入浴利用客専用玄関から館内へお邪魔します。玄関入って右側にあるカウンターにはスタッフが常駐しており、カウンター前に設置された券売機で料金を支払い、カウンターのスタッフさんに手渡します。
その受付から数段ステップを上がった右手に男女それぞれのお風呂入口が並んでおり、さらに奥には休憩用のお座敷が用意されています。暖簾をくぐった先の脱衣室も少々年季が入っており、訪問時はなぜか薄暗かったのですが、空間自体はそこそこ広いので、さほどストレスなく利用できるのではないでしょうか。なお室内にはエアコンが設置されていたものの、訪問時には運転されておらず、そのかわりに扇風機が回っていました。


訪問時には他のお客様がいらっしゃったので、画像は記録しておりません。その代わりに今回記事では公式サイトの画像をお借りしています。なお上画像は公式サイトで紹介されている女湯の内風呂であり、男湯はこれと異なったレイアウトですので、あらかじめご承知おきください。

内風呂はかなり広く、大きな窓があって天井も高いのですが、経年によるものなのか、はたまた当初からのデザインなのか、全体的にくすんだ色合いが採用されているため、広い空間のわりには薄暗い感じが否めません。男湯の場合は、脱衣室から入って左側に洗い場が配置されており、シャワー付きカランが計10個一列にズラっと並んでいます。また出入口付近には水風呂やサウナもあります。

一方、右側には半円形の大きな主浴槽が据えられており、その直径は5~6メートル近くあったはず。この浴槽に対し、湯口からふんだんに温泉が注がれており、縁から惜しげもなくオーバーフローしていました。館内説明によれば源泉の湧出温度は52℃であり、そのお湯を加温加水循環消毒の無い完全かけ流しで各浴槽へ供給しているそうです。ちょっとしたプールを思わせる大きな浴槽において、そこに張られたお湯は冷めることなく、むしろ一般的な湯船よりも若干熱めの43℃前後が維持されていましたから、投入量がいかほど豊富であるか、温泉に詳しい方ならご想像いただけるかと思います。なお、主浴槽のほか、窓際には4~5人サイズの泡風呂もあり、こちらにも温泉がかけ流されていました。


男湯の場合は、主浴槽と泡風呂の間にある専用出入口から屋外に出て、半円形を描く女湯のガラスブロック外壁のまわりをぐるっと回ると、露天風呂にたどり着けます。実際には大した距離ではないのでしょうけど、初めて利用すると思いのほか長い距離を歩かされているような気分になり、しかも全裸ですから「この先本当に露天風呂があるのか」とちょっと不安になっちゃいました。

こちらの露天風呂は日本庭園風の設えで、浴槽の周りに男性的な岩を配置し、庭木を整えています。訪問時は灌木がしっかり刈り込まれていて綺麗でした。岩風呂の上には大きな屋根が掛けられているので、多少の雨なら凌げるでしょう。この露天岩風呂は庭園の池を思わせる造りで結構大きく、10人は余裕で入れそうなサイズ。この湯船に浸かったら、庭の池で泳ぐ錦鯉の気持ちが幾許かは理解できるかもしれませんね。
お湯は積み上げられた岩の上から落とされています。内湯同様に露天もかけ流しですが、張り紙によれば夏は熱く冬はぬるくなってしまうため内湯を使ってほしいとのことでした。つまり温度調節しないで温泉を投入しているわけであり、下手な小細工をしていないという点ではむしろ歓迎したいところです。

さてお湯に関するインプレッションですが、見た目は無色透明であり、且つ泉質名がアルカリ性単純泉なので、それだけ捉えるとつまらなそうなお湯に思えますが、ところがどっこい、実に個性的なお湯なのです。この施設ではどうやら保健所から飲泉の許可を得ているらしく、露天風呂には紙コップが用意されていますので、実際に湯口からお湯を汲み取って飲泉してみますと、硫酸塩泉っぽい複雑な風味が口に広がるほか、微かに塩味やゴムのような風味がするようなしないような・・・。そして香ばしい味がするようなしないような・・・。とにかく、そんじょそこらのアルカリ性単純泉とは違い、食塩泉と硫酸塩泉を掛け合わせたような独特な風味が感じられたのです。
匂いに関しては、露天風呂の湯口では焦げたような匂いが淡く感じられた一方で、内湯では卵黄っぽい風味が鼻孔に伝わってきたのも不思議。分析表によれば硫化水素イオンがちょっぴり含まれているので、これが硫黄的な風味をもたらしているのでしょうけど、内湯と露天で現れ方に違いがみられる理由はよくわかりません。
味や匂いはアルカリ性単純泉らしくないユニークな個性が確認できますが、浴感についてはアルカリ性単純泉の王道と称すべきツルツルスベスベの滑らかな感触が全身に伝わり、とりわけ炭酸イオンが比較的多く含まれているため、その滑らかな感触がはっきりと感じられます。

栃木県のメジャーな観光エリアからは多少離れますが、ふんだんな湯量を活かして全浴槽かけ流しの湯使いを実践しているばかりでなく、そのお湯自体が実に個性的で良質であるという、温泉ファンにはたまらない施設です。宿泊はもちろん、お近くへお出かけの際はひとっ風呂浴びに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


アルカリ性単純温泉 52.7℃ pH9.3 溶存物質821mg/kg 成分総計822mg/kg
Na+:271.3mg,
Cl-:339.7mg, HS-:0.2mg, SO4--:62.4mg, HCO3-:66.4mg, CO3--:14.3mg,
H2SiO3:49.4mg,
(平成22年2月23日)

栃木県大田原市中田原1625-1
0287-23-8100
ホームページ

9:00~21:30(最終受付21:00) 第3木曜定休
700円(おもて那須手形利用可能)。
ロッカー(100円リターン式)・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
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高原火山水街道 自噴 松ヶ峰温泉

2020年07月17日 | 栃木県

前回記事に引き続き、栃木県で新たに開業した温泉施設を取り上げます。妙に仰々しい名前の温泉施設が、2019年12月に開業しました。その名も「高原火山水街道 自噴 松ヶ峰温泉」。
矢板市や塩谷町などでは、ご当地が誇る高原山の麓で湧出する名水「尚仁沢湧水」にあやかって「たかはら山麓水街道」と称した観光キャンペーンを行っていますので、おそらくこれに因んでネーミングされたものと思われますが、とはいえちょっと長い名前なので、施設の方には申し訳ないのですが、拙ブログでは以下「松ヶ峰温泉」で統一させていただきます。


初めて行く場合には説明が難しい場所なのですが、矢板市街から国道461号線を西へとにかく進んでいけば、やがて上画像のように幟がたくさん並んでいる箇所に行き着きますので、この幟を目標に車を進めると良いでしょう。
ところでこちらの場所、実は矢板市と塩谷町の境界上にあるんです。地理院地図で確認しますと、敷地のほとんどは塩谷町に属するようですが、アプローチの一部は矢板市に含まれていますので、こちらの温泉を利用する際には、市町の境界を行き来することになるんですね。世間に一定数存在する境界マニアにも喜んでもらえそうな、なかなか面白い温泉です。


さて国道からアプローチを進んで、敷地の中へ入ってみますと、どちらかと言えば温泉施設より工事現場の詰所と表現した方がしっくりくる雰囲気。「ここで大丈夫なのかしら」と不安を抱きつつ、このプレハブの詰所っぽい平屋の前に車を止めて右手にまわりますと出入口があり、引き戸を開けるとすぐ先の受付におじさんがいらっしゃって、カウンターには温泉の案内資料が平積みされていたので、ここに至って温泉施設であることに間違いないことを確信し、おじさんに湯銭500円を支払いました。支払いの際、おじさんにどこから来たのかと聞かれたので、てっきりコロナ感染者が増えている東京者の入場を断られるのかと勘違いしたのですが、どうやら地元の方は300円になるため、その点を確認したかったようです。


ニューカマーの施設なはずなのに、全体的にどことなく使い込まれた感じがする館内。脱衣室も浴室も、既に10年以上前から営業しているような貫禄というか草臥れ方をしています。


室内の片隅へ追いやられるように配置された洗い場にはシャワー付きカランが2つ設けられているのですが、このカランも相当使い込まれた感があり、本当に新しい施設なのかしら、と疑問を抱かざるを得ません。なおカランから出てくるお湯は温泉です。


洗い場の反対側にある内湯の浴槽は(目測で)3.5m×2.5mの四角形。
湯口からやや熱めのお湯が注がれており、しっかりかけ流されています。


立派な露天風呂もあるんですね。とはいえ駐車場からすぐ見えちゃいそうな場所にあり、且つ目の前には民家があるため、しっかりと目隠しが立っていました。そもそも眺望が期待できる立地ではないので、いわゆる露天風呂というよりも、外の風を感じながら入浴できる設備といった程度の認識が良いかもしれません。


露天風呂を逆側から(浴室を向いて)見たところ。梁のH鋼が剥き出しなので、やっぱり工事現場に見えてしまいますが、れっきとした温泉浴場なのです。なお露天の浴槽が2.5m四方の8人サイズ。内湯より若干ぬるいような気もしますが、適温で心地よく入浴できます。こちらもしっかりかけ流されていました。


露天から外を眺めますと、すぐ目の前には、波板にペンキで描いた風景画が立てられていました。上述したように塩谷エリアでは名水「尚仁沢湧水」に因んだ「たかはら山麓水街道」と称する観光キャンペーンを打ち出していますので、この絵は「尚仁沢湧水」を描いたものなのかもしれません(あくまで私の勝手な推測です)。


お湯は無色透明で、口に含むと薄い塩味と少々の芒硝風味が感じられます。また弱い鉱物油臭も嗅ぎ取れます。泉質名はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉なので、まさにその名前が示す通りの特徴が表れているのですが、分析表を見て驚いたのが総硫黄の数値。硫化水素イオン0.8mg、チオ硫酸イオン1.0mg, そして遊離硫化水素が0.1mgと表記されており、合計した数値(総硫黄)は1.9mgになるのです。日本の温泉法では総硫黄2.0mg以上で硫黄泉を名乗れますから、こちらの温泉はわずか0.1mg足らないために硫黄泉が名乗れない状態なのです。でも、実際に湯船に浸かったり、あるいは湯口のお湯を口に含んでみても、それほどの硫黄感は感じられず、せいぜい鉱物油感が少々あった程度でした。硫黄に関する数値と体感の差はどのように説明したらよいのでしょうか・・・。ま、そんな屁理屈はさておき、湯船に浸かると食塩泉らしいスベスベ感と硫酸塩泉らしいキシキシ感が拮抗しながら肌に伝わり、体の芯まで力強く温まります。しかも源泉かけ流しという立派な湯使いですから、お湯は常に新鮮です。


さて、退館時に受付のおじさんと簡単にお話しさせていただきました。曰く、源泉は25年前からあったらしいのですが、いろいろな事情があってお客さんに提供することができず、長い間工事関係者向けに使われていたようです。そして公衆浴場として営業する準備がようやく整った昨年(2019年)12月にようやくオープンしたんだそうです。なるほど、脱衣室には令和元年(2019年)11月付の栃木県温泉浴用許可済証が貼られていますので、施設は多少使い込まれていても、一般向けの営業施設としては新規開業に間違いありません。なお長い施設名には「自噴」の二文字が含まれており、受付のおじさんも源泉から自噴することを誇らしげに語っていらっしゃいましたが、分析表によれば動力揚湯となっており、どちらが正しいのかよくわかりません。ま、ここは余計な詮索をせず、黙ってお湯を楽しんだ方が良いでしょう。この一帯の温泉施設は循環利用の施設が比較的多いので、しっかりかけ流してくれる温泉浴場がオープンしたことはとても喜ばしいですね。また近くに来た時には立ち寄りたい一湯となりました。


ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉 59.1℃ pH7.8 40.9L/min(動力揚湯) 溶存物質2.3501g/kg 成分総計2.3590g/kg
Na+:489.0mg(21.27mval%), Ca++:257.8mg(12.86mval%),
Cl-:420.9mg(34.84mval%), Br-:1.7mg, I-:0.8mg, HS-:0.8mg, S2O3--:1.0mg, SO4--:1030mg(62.94mval%), HCO3-:28.1mg,
H2SiO3:78.8mg, HBO2:21.5mg, CO2:8.8mg, H2S:0.1mg,
(平成31年4月22日)

栃木県塩谷郡塩谷町大字熊の木字カラフ1422番地
0287-45-2568
ホームページ

10:00-20:00(最終受付18:30) 年中無休(臨時休館あり)
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
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那須町伊王野地区 東山道那須温泉

2020年07月11日 | 栃木県

今年(2020年)2月に開業したばかりの新しい温泉施設へ行ってみました。その場所は栃木県北部の那須町。那須といっても那須連峰の麓に広がる那須高原エリアではなく、東北道や新幹線を挟んだ逆サイドに位置する、あまり観光客には馴染みがない国道294号線沿道です。
国道294号線を北上し、伊王野地区手前の弁慶下駄掛石がある十字路で右折。農道「りんどうライン」に入って400メートルほど坂道を上がったところに、上画像の看板が立っています(画像は上記説明とは逆向きより撮っています)。


入口を入ると細いアプローチが伸びています。左手には巨大なソーラー発電パネルが設置されていますので、それを見ながら坂道をグングンあがってゆくと・・・


坂を登り切ったところに駐車場と平屋の建物があります。駐車場からの見晴らしが非常に良く、つい立ち止まって眺めたくなりますが、同じ景色は露天風呂からも十分楽しめますので、まずは中に入りましょう。ちなみに施設の隣にはビニルハウスが数棟並んでならんでいますが、こちらの温泉施設が今年にオープンして浴用提供される前は、それらのビニルハウスで温泉が使われていたようです。


玄関から中に入って、小さな券売機で湯銭の500円を支払い、受付の方に手渡します。なお、受付がある広間はちょっとした休憩所を兼ねており、座布団やマッサージチェアなどが並べられているほか、窓際のテーブルにはキョエちゃんのぬいぐるみとともにお水のサービスも用意されていました。
ところで、私が訪ねたのは今年(2020年)の梅雨の只中。当然ながらCOVID-19の感染予防対策にはどの施設も神経をとがらせており、こちらでも玄関前にはアルコール消毒が用意され、また受付ではビニル袋を渡され、着替えや荷物はそれに入れてからロッカーへ納めるように、と指導がありました。


脱衣室にはエアコンが設置されているので季節を問わず快適に利用できるかと思います。備え付けのロッカーは鍵付きなので安心。洗面台とドライヤーはそれぞれ2台ずつ。脱衣室内のトイレはウォシュレット付きです。
浴室はシンプルな構造ながら、大きな窓のおかげで明るいため、気持ちよく入浴を楽しめます。男湯の場合、右手に浴槽、左手に洗い場が配置されており、シャワー付き混合水栓が4つ(うち1つは立って使うシャワー)は取り付けられています。なおシャワーから出てくるお湯は温泉です。


内湯の浴槽はおおよそ3m×2mの四角形でタイル張り。湯口からしっかりとした量の温泉が投入されており、縁の切り掛けからちゃんと溢れ出ていました。館内表示によれば、源泉温度が41.5℃なので多少加温しているものの、加水循環などは無い放流式の湯使いとのこと。適切な加温により湯船では適温の湯加減が維持され、ツルツルスベスベのなめらかな浴感と相まって、実に気持ち良く湯あみできました。既にこの時点でこちらの温泉にウットリしちゃったのですが、満足するのはまだ早いのです・・・。


こちらの温泉施設の最大の魅力は、なんといっても露天風呂からの素晴らしい眺望です。


日頃の行いが悪いからか、私が訪問した日は朝から雨が降っており、鉛色の雲が低く垂れこめていたのですが、それでも那須野が原一帯はもちろん、福島県白河方面をも一望することができました。晴れていたら那須連山もくっきりと見えることでしょう。この眺めは、那須エリアの露天風呂では随一ではないでしょうか。殊に、いわゆる那須観光の中心を為す那須高原エリアとは反対側なので、那須連山を客観的位置で眺望できるのも良い点だと思います。


露天のお風呂は四角形の石風呂で広々しており、(寸法は失念しちゃいましたが)10人は同時に入れそうな容量があります。湯船の真ん中には海面下の岩礁みたいな岩が鎮座しており、そこに寄りかかると良い塩梅(姿勢)で湯あみできます。
内湯同様に露天風呂も湯口から吐出されるお湯は加温されていますが、浴槽の表面積が広いため熱が奪われてしまい、湯船では40℃以下のぬるいお湯になってしまいます(露天がぬるいことは入口にも掲示案内されています)。でもこのぬるめのお湯が実に気持ち良いのです。不感温度帯ほどぬるくはないのですが、それでも一般的な湯加減より体への負担が少ないので、じっくりのんびりお湯に浸かっていられます。露天の湯使いも内湯同様に加温ありの放流式。内湯側の湯口から注がれたお湯は、眺めが良い方へ向かってオーバーフローしています。このオーバーフロー面が広いので溢れ出る量は少なく見えるが、おそらく投入量に見合っているかと思います。


お湯は無色透明のアルカリ性単純泉ですが、さほど大きくアルカリに傾いているわけでもないのに、重曹が比較的多く且つ炭酸イオンも30mg以上含まれているため、ヌルヌル感を伴うツルスベの滑らかな浴感がしっかりと全身に伝わってきます。それでいてぬるめのお湯なのですから、長湯が好きな方には堪らないでしょう。
お湯良し、眺め良しという実に素晴らしい温泉施設が開業したことに心から歓迎すると同時に、ぜひとも皆様にも足を運んでこの素晴らしいパノラマを楽しんでいただきたいと願っております。早くこの社会からコロナ禍が消えますように!


東山道伊王野温泉
アルカリ性単純温泉 41.5℃ pH8.62 600L/min(動力揚湯) 溶存物質0.714g/kg 成分総計0.716g/kg
Na+:200.0mg(97.64mval%),
F-:20.0mg(11.45mval%), HCO3-:433.8mg(77.54mval%), CO3--:30.2mg(11.01mval%),
H2SiO3:25.4mg,
(平成23年9月7日)
加温あり(湯温調整のため)
加水・循環・消毒なし

栃木県那須郡那須町大字梁瀬440-9

11:00~19:00(受付終了18:30) 火曜定休
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
コメント (8)
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四重渓温泉 四重渓温泉浴室

2020年07月07日 | 台湾

温泉好きな日本人旅行者が訪ねる四重渓温泉の有名ポイントといえば、 戦前に高松宮様がハネムーンで訪れたお風呂を擁する「清泉日式温泉館(清泉温泉ホテル)」か、あるいは地域のための無料公衆浴場である「四重渓温泉浴室」のいずれかではないかと思います。私はいままで四重渓温泉へ何回か足を運んでおり、前者には宿泊したことがあるのですが、なぜか後者はこれまで利用する機会に恵まれませんでした。ある時は工事中、ある時は清掃中といった感じで、ご縁が無かったのです。しかしながら、2020年2月に当地を訪ねた際、ようやくここで入浴することができたので、簡単にレポートさせていただきます。


台湾の地元民向け公衆浴場は多くが無料で利用でき、もちろんこの四重渓温泉浴室も無料です。それゆえ、地元の方に敬意を払い、マナーを守って利用したいものです。上画像は出入口に掲出された開業時間や注意点など。朝5時から夜11時まで利用可能ですが、平日午前8時から10時は清掃時間となるため利用できません。

正面向かって左が女湯で右が男湯。入口から入ってトイレの前を通過し、スイング扉を開けた奥に浴場が広がっています。
私の訪問時、浴場内は地元のおじいさんたちで混雑していたため、撮影はしていません。今回記事は文章のみで説明いたしますので、もし浴場内の様子をご覧になりたい方は、ネットで検索してみてください。

場内は台湾公衆浴場の標準的な造りと申しましょうか、土足ゾーンと入浴ゾーンの区別がなく、また着替えゾーンと入浴ゾーンとの区別もなく、入口から洗い場までひたすらフラットな造りになっているため、特に着替える場所など床が濡れやすいところでどうしても足元が汚れてしまいます。あらかじめ足を拭く雑巾を用意しておくか、サンダルなどで訪れるなど、事前にそれなりの対策が必要かと思います。
浴室奥には洗い場があり、水栓が4つ設置されているのですが、4つともお湯のカランであり、開けると直に触れないほど熱い温泉のお湯が吐出されます。洗い場の奥には汲み湯用のお湯と水道水の槽がありますので、まず備え付けのバケツを手にし、手桶(洗剤の容器の上を切ったもの)でお湯と水を合わせて汲んでちょうど良い湯加減のお湯をつくり、それを使って掛け湯したり体を洗ってください。

浴場の壁には富士山のような山、そして山の両側に桜の花が咲いている様子を描いたタイル絵が施されています。そして、その真下に設けられている浴槽は押しつぶした半円のような形状をしていて、とても大きく、中央の湯口から熱いお湯がドバドバと注がれ、巨大な浴槽に四重渓を湛えていました。多少加水されているものの、ほぼかけ流しの湯使いとみて間違いありません。でも夕方に訪問したときにはお湯が汚れて若干白濁しており、翌朝は透明ながら湯嵩が低くて寝そべらないと肩まで浸かることができませんでした。つくづく私はこのお風呂と相性が宜しくないようです。日頃の行いが悪いのかしら…。
とはいえ、地元の方と触れ合うことができる貴重な施設であることには違いありませんから、日頃善行を重ねている皆様ならば、きっと満足のゆく湯あみが楽しることでしょう。

碳酸氫鹽泉(炭酸水素塩温泉) 53.2℃ 溶存物質1130~1240mg/kg

通年オープン 5:00~23:00(月曜~金曜の8:00~10:00は清掃時間)
屏東県車城郷温泉村文化路3-6

本文が短いので、四重渓温泉公園について簡単に触れておきましょう。


公衆浴場の裏手の山には、近年整備された温泉公園が広がっています。


よく整備された園内には足湯が設けられ、この日も数名の方が足をお湯に浸していました。


足湯の先には石灯篭らしきオブジェが設えられた参道らしき歩道が伸びており・・・


神社浴仏と書かれた説明プレートが設置され・・・


お社のような屋根の下に仏さまが鎮座していました。どうやら薬師様を神社スタイルで拝みましょう、という日台折衷の不思議なコンセプトのようです。あまりこの手のものに突っ込むのは却って無粋な気がしますので、ここは敢えて温かい目で見守りたいと思います。

さて、台湾シリーズはひとまずこれにてオシマイ。
次回からは日本の温泉に戻ります。
あぁ、早く台湾へ旅行したいなぁ。
いつになったら元のように自由に海外旅行ができるようになるのでしょうか。

コメント (4)
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