Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

旧乃木邸と「東洋陶磁の美」@サントリー美術館

2012-02-22 20:06:39 | 映画・美術展
ようやくチューブやらなんやらがすべてはずれ、点滴も終了したものの、食事制限があるのでまだ開放してもらえない。
いい加減体もなまって来たので外出許可をもらってお散歩。

病院を出てはじめはおっかなびっくり歩いていくと旧乃木邸に出くわした。
 
ご存知乃木大将のお住まいで、奥さんとともに明治天皇に殉死したのもここ。
まっ四角で飾り気のない建物はフランス軍の兵舎を模したものというのがいかにも謹厳実直な乃木大将らしい(ってあまりよく知らないけど)。

 貧しい少年を励ます、これが乃木さん。
この敷地の奥には乃木神社があって、この辺りの地名が乃木坂なのもこの家と神社があるため。

さらに歩いてミッドタウンに来てみると、サントリー美術館でいい展示をやっている。

今回は大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションから国宝2点、重文13点のすべてを持って来ているというもの。

大阪の東洋陶磁美術館は安宅コレクションを元に中国、韓国の陶磁器を集めた美術館で一度行ってみたいと思っていたところ。ここで出くわしたのも御縁に違いない。

目玉はもちろん国宝の2点。
  写真はすべてHPより
油滴天目はもちろん有名すぎるほど有名だが、お茶を嗜まない自分には元代の青磁にぐっとくる。あえてランダムに茶色い模様を散らすところが東洋的な感覚だと思うのだ。

中国陶磁は後漢時代から明代のものまでそろっているが、
 この北宋の白磁がシンプルでのびやかで温かみもあって素敵。
 染付もやはり明代が一番日本人にはすっきりと好みに合う。
これが清代になるとくどくなりすぎるがコレクションにはないのだろうか、今回の展示には一点もない。

韓国陶磁も日本人好みの物ばかり。
   
秋草手の李朝白磁とか、清楚な絵柄の高麗青磁とか。
このコレクションを見ると朝鮮の美的感覚ののびやかさに感心する。

個人コレクションは収集家の趣味が一貫していることがいいコレクションの条件だと思うのだが、さすがは安宅コレクション、日本人が見て心地よいものに統一されていると思う。だからゆったり見られて疲れない。

サントリー美術館の規模もちょうど良くて、約束の2時間ぴったりで病院へ帰還。

娑婆に戻る準備はできた。


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冬の北陸 6 北陸の戦利品

2012-02-19 16:12:00 | 国内旅行
入院生活継続中。水は飲めるようになったがまだご飯を食べさせてもらえない。
某国の象徴は術後一日でお食事だというのに、循環器と消化器では大違いなのね。

気分直しに北陸旅行の戦利品記録。

今回の旅では最初の金沢から財布のひもが緩みっぱなし。
 お麩の吸い物は定番、お醤油屋さんや昆布屋さんの渋い店構えだけでもおいしそうに見えてしまう。
 甘いものの誘惑も多かったが、さすがにこちらは旅の初めのこととてなんとかこれだけに抑える。上の白い箱は大根と春菊の砂糖漬け。甘〜いがちゃんと野菜の味がする。
 金沢となれば食器もほしくなる。九谷焼のお茶碗はダイエットサイズ。奥の器は陶器の表に漆がかけてあって、おかげでちょっとやそっとでは割れないのだそうだ。さらに奥の割り箸は割ると金粉が舞い落ちるというので、これは来年のお正月に使おう。

 こちらは福井の戦利品。
「永平寺禅彩」は門前の土産物屋で買ったのでそれほど期待していなかったが、胡麻豆腐入りのこのぜんざいが甘さ控えめ、小豆の味が立って思いのほかおいしい。お取り寄せしようかと思うほど。
奥の箱に入ったお菓子は抹茶味の焼いたメレンゲのようなちょっと珍しいお菓子。
雲丹豆はこれもおいしいが、長崎のものにはちょっとかなわないかも。

 そして新潟。
宿の売店で買った乾燥糸こんにゃくが実に便利で、これは大当たり。東京でも探せば見つかるだろうか。

早くまたふらふらしたい!


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リアルタイム入院日記と映画「一命」

2012-02-17 15:26:45 | 雑談
知り合いの皆さんにはご心配をおかけしましたが、おかげさまで無事に手術を終了し、看護師さんたちに言わせるとびっくりするほど回復が早いのだそうだ。

それにしても初めて体験して感心するのは麻酔の威力。

手術の前日には「手術室の音楽は何がいいですか」(なんと、好きなジャンルの有線を流してくれるんだそうな)なんて聞かれたが、何のことはない、背中に硬膜外麻酔のための針を入れ、マスクをかけられたと思う間もなく、気が付いたら手術が終わって病室に戻されていた。音楽を聴く暇なんてありゃしない。

手術の後も硬膜外麻酔がよく効いて、腹かっさばかれたというのにほとんど痛みを感じない。
現代医療とは大したもの。これが享受できる日本に住んでいることの幸運に感謝。


腹かっさばくと言えば、先日の香港からの帰り、機内で映画「一命」を見た。
この映画の中で瑛太が竹光で切腹をする場面があるのだが、これが全身真っ赤にしてめちゃくちゃ痛そう。この場面を筆頭に、この瑛太という俳優は実にうまいと思う。

「悪人」で感心した満島ひかりが今度は正反対の役でまたうまく、特にまんじゅうを食う場面は鬼気迫る。
役所広司は言わずもがなだし、となるとどうしても映画に不慣れな市川海老蔵は不利な訳で、大体瑛太の父親役にたった5歳しか年の変わらない海老蔵は無理。目力は大したものだと思うが。


とにかく竹光で腹切られなくてよかった、という話。

うろちょろはできるようになったが、まだ水一杯飲ませてもらえないのがつらい。


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ただいま入院中

2012-02-13 15:36:37 | 雑談
人生で初めて腹を切る羽目になった。

そんなわけで本日より入院中。

入院先は青山の山王メディカルセンター。
たまたま人間ドックで当たった若いお兄ちゃんがここの先生なのでこの病院にお世話になることになったが、ここが分不相応な豪華病院。

ロビーも豪華だが、全個室の病室も一番安いお部屋でもいつも旅行で泊る部屋より豪華なほど。
 
バストイレ完備、ブルーレイ内臓のフラットテレビは我が家の物より大きく、ネットはつながるし、携帯もOK。

 今日は準備中なのでこんな景色を見ながらゴロゴロしているしかない。

 食事も全部ドロドロで、味はしっかりついているが歯触りのない食事がこんなに味気ないものとは。

さて、いつ復活できるかな。


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冬の北陸 5 笹倉温泉 龍雲荘

2012-02-11 20:02:56 | 国内旅行
1月22日 続き

福井からまた特急しらさぎに乗って金沢へ。

 金沢では和倉温泉から来た車両と連結されたはくたかに乗って糸魚川へ。

人通りもなく寂しい駅前にあるヒスイ王国館という物産館で時間つぶしをして、笹倉温泉行きの路線バスに乗る。

糸魚川周辺の住宅地を通っている間はまったく雪がなかったが、市街地を外れて山の方に向かうにつれて道路脇に雪が見え始め、やがて周りの景色は真っ白になった。
  
正面には雪山が見え、一番前の座席から写真を撮っていると親切な運転手さんは「バス、停めましょうか?」と言ってくださる。路線バスなのに。
わずかながら噴煙が上がっている活火山は焼山。夕方の光で稜線がきれいに見え、こんなにはっきり山が見えることはめったにないのだそうだ。

終着点は今夜の宿、笹倉温泉 龍雲荘
  
日本秘湯を守る会の会員宿だが、建物は立派で迎えてくれる従業員もとても感じがいい。

前夜が蟹のごちそうだったので、今日は一番お安いリーズナブル・プラン、3人部屋で一人8800円をお願いしていた。
  
しかし通された部屋はきれいな10畳間、ちゃんとトイレと洗面台もついて窓からの見晴らしも悪くない。
やっと北陸らしい雪景色になった。

一息ついたところで、さあ、お風呂に行こう。
まずはこの宿で唯一源泉かけ流しの千寿の湯へ。
  
ここはおそらくこの宿で一番古い浴室、浴槽も4,5人でいっぱいになるほどの大きさだが、透明なお湯には茶色い湯の花が漂い、アルカリ性のナトリウム炭酸水素塩泉なので肌がつるつるする。お湯も適温で、気持ちいい〜。

 ここのお湯は飲んでも胃腸にいいそうで食事処のそばには飲泉所もある。匂いはしないお湯だが、味はちょっと癖があって決しておいしくはない。

お湯を飲んで胃腸を整えたらもう食事の時間。
品数少な目の食事のはずだが
 
海の物に豚のしゃぶしゃぶ。
  
 焼き魚に里芋だんご、アンコウの唐揚げは暖かいものを運んでくれる。
  
食事の初めに火をつけた釜飯がちょうど炊き上がって
 締めは素朴な蒸しケーキ。

特筆すべき料理はないが、この値段でこの質と量はとてもリーズナブル。今夜はもっと素食のはずだったのに。

テレビで韓国ドラマを見る合間を縫って2か所目のお風呂、大浴場の龍雲の湯へ。
  
露天風呂の周りは高い雪の壁に囲まれ、おかげで見晴らしはないが風も来ない。
こちらのお湯は循環ろ過のために湯の花は見えないが、つるつる感は意外にも千寿の湯よりも強いような気がする。

そしてゆっくり休んだ翌朝、障子を開けてみると外は雪。

  
これぞ雪見風呂、と千寿荘展望風呂の陶器壷風呂に入るが、雪は吹き付けるし寒さでお湯がぬるくてこれはいかん。
あまり展望はよくないが、大きなお風呂に入って仕上げをする。この旅の後はお肌の調子がいいが、このお湯のおかげだろうか。

 雪は嫌だ、とぼやくおばちゃんに給仕されながら朝ごはん。
この宿の売りは温泉水で炊いたおかゆなのだが、これが食べてみるとひどく苦い。お湯を飲んだ時にはそれほど苦味は感じなかったのだけれど。おばちゃんがしきりに「ごはんもあるから」と言っていた理由を納得。 

帰りはちょうど同じ列車に乗るおじさんたちと宿のバスで駅まで。
宿の周りで降っていた細かい雪は海岸近くまで降りると雨になった。

  
今は寂れた感じの糸魚川駅周辺だが
 この北陸新幹線の駅が稼働を始めたら少しはにぎわうだろうか。

三度はくたかに乗り、いつものごとく越後湯沢の駅でお土産を物色して、雪はないけど寒い東京に帰還。

夕食には糸魚川駅のコンビニで買った駅弁、田舎ずし。
 
笹の葉に包まれた一口寿司は一つ一つえびやらでんぶやらそぼろやら、違う具が乗っていて見た目にもきれい。

最後までおいしい北陸の旅であった。


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