温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

芸術の秋 チョークアートを描いてみよう! 1dayレッスン参加者募集@調布市仙川 10月7日開催

2018年09月28日 | その他
●今回記事は温泉と全く関係のない告知です●

狂ったような猛暑がやっと収束して、朝晩が涼しくなり、過ごしやすい秋がようやく到来しました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
梨やブドウ、牡蠣やサンマを味わっていますか? よく寝られていますか? 寝冷えなどしていませんか? 体調崩して鼻水を啜ってはいませんか?

秋と言えば温泉巡りが楽しくなる季節ですが、お風呂のみならず、食欲、読書、そして芸術に対する意欲も俄然旺盛になってきますよね。
そこでお知らせです。

モニークチョークアート協会認定シルバーティーチャーのyuricoさんが講師をつとめるカルチャーセンターの初心者向け1dayレッスンで、手軽に楽しく絵を描いてみませんか

絵画と言ってもいろいろありますが、この教室で体験できるのは「チョークアート」というもの。よくカフェや飲食店の店頭で、黒いボードにメニューやレコメンドが描かれている絵が飾られていますよね。
あれです、あれ。
 
チョークアートってこういう絵画です(本教室の講師であるyurico先生の作品)



チョークと言っても、学校で先生が粉まみれになりながら黒板に板書していた懐かしのアレではなく、「オイルパステル」と称するクレヨンみたいな画材を用いて、下絵に従いぬり絵の如く描いていきます。


今回のテーマは、いまや日本の風物詩となったハロウィンの、ジャック・オー・ランタン(Jack-o'-Lantern)
早い話がカボチャのランタンです。
当日は初心者でも描けるよう簡略化した図案を3つ用意していますので、お好きなものをチョイスしてください(上画像の3つです)。教室では、単に色を塗ってゆくのみならず、オイルパステルの色を指で混ぜ合わせながらグラデーションを作っていく過程を体験することもできます。
なお描いた作品はお持ち帰り可能です。
ジャック・オー・ランタンの絵をかいてご自宅等に飾り、ハロウィンを楽しみましょう!


 前回の仙川カルチャーセンター1dayレッスンの様子です

行ってみたいけど、一人で参加して平気かな?という心配はご無用。
参加者のほとんどはお一人様です。もちろんお友達やファミリーでのご参加も歓迎です。
初心者向けのレッスンですから、チョークアートをご存じない方でも、あるいは絵に自信が無くても大丈夫。
また1dayレッスン(1日だけの体験教室)ですから、カルチャーセンターの入会金等も不要です(ただしレッスン料は必要です)。

初めての方でも楽しんでいただけること間違いなし!
この機会にぜひチョークアートの魅力を体験してください。




 講座名:指で描くぬくもり黒板絵 チョークアート de ハロウィン!
     (ご案内ページ)

 開催日時:10月7日() 午前10:00~午後12:30

 場所:仙川カルチャーセンター(京王線仙川駅徒歩すぐ)ステイヒルズ仙川3F
  

 レッスン料:3,780円(税込・材料費込) 入会金不要。※画材類は貸出。

 お持ち物:エプロン

 講師:おしゃれ黒板画家 永井裕理子(yurico)(モニークチョークアート協会認定シルバーティーチャー)

 お申込・お問合せ先
  仙川カルチャーセンター
  電話 03-5314-3651/0120-237-238(地域限定)
  営業時間 10:00~21:00(月~土)、10:00~18:00(日)
  公式サイト




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旧栗山村 日陰温泉 四季の湯

2018年09月26日 | 栃木県
市町村合併により現在日光市に組み込まれてしまった栃木県の旧栗山村は、栃木県最奥の秘境として知られており、また湯西川や奥鬼怒など有名な温泉地を擁する湯処でもあります。今回記事から数回連続で、そんな栗山村に湧く温泉を取り上げてまいります。


 
川治温泉から川俣温泉方面に向かって県道を23号線を走っていると、黒部地区の小さなダム湖を越えたあたりで、廃業したガソリンスタンドとドライブイン(食堂)に挟まれた丁字路を通過します。かつてこのガソリンスタンドには温泉が垂れ流されている場所がありましたが、現在は撤去されてしまったようです。
なお角には日光市営バスのバス停も立っていますが、こちらは現役です。



丁字路を右折してすぐ。食堂の並びに建っているのが、今回の目的地である黒部温泉「四季の湯」です。余談ですが、当地にある小さなダムは黒部ダムと称するんだとか。同じ名前でも富山県の有名なそれとは大違いです。


 
建物の入り口を開けると来客を知らせる変なチャイムが鳴ったので、不意な音にちょっとビックリしちゃいました。玄関右手の受付にいるおじちゃんに直接湯銭を支払います。脱衣室にロッカー無いので、貴重品はその受付前に設置されている100円有料のロッカーへ預けましょう。
受付の前には座敷があり、ちゃぶ台が左右に並べられているのですが(自由に使え、訪問時には風呂上がりの数人のおばちゃんが寝っ転がっていました)、その間を歩いて奥の廊下へ進み、何段かステップを下っていった先の突き当たりに浴室の暖簾がさがっていました。女湯は手前で、男湯は奥です。脱衣室は無駄に広くて棚が一か所あるだけという簡素なもの。ベンチのようなものも壁に沿って取り付けられているだけで、洗面台もありません。その代り天井扇なら取り付けられていますから、クールダウンならできそうです。


 
お風呂は露天風呂のみで内湯はありません。床や浴槽など足元は全てモルタルで固められており、また屋根は半透明のポリカ波板が用いられ、柱や梁など諸々の建材もコメリで調達できそうなものばかりなので、全体的に手作り感が満ちています。周囲には山の緑が広がるばかり。目に入ってくる人工物は揚水発電所の設備程度。実に開放的であり、シンプルかつ豪快な造りなので、ちょっとワイルドな気分になれるかもしれません。


 
脱衣室からお風呂へのステップを下ってすぐ右手の建物側に洗い場が設けられています。シャワー付き混合水栓が3つあり、シャワーからは源泉のお湯が出てきました。お湯については後述しますが、芳醇なタマゴ感を有するトロトロのお湯を頭から浴びると、温泉愛好家としては多幸感が漲り、つい興奮してしまうこと必至です。


 
浴槽は二つあります。
洗い場の前に位置しており、且つ脱衣室から出てすぐ目の前にあるのが上写真の浴槽です。ほぼすべてに屋根が掛けられており、周りは立派な岩で囲われています。一般的な深さを有し、キャパはおおよそ15人です。
このお風呂で目を惹くのが、独特な形状をした湯口。女湯との仕切りの塀から竹の根を切って中にパイプを突っ込んだような湯口が突き出ており、そこから瀧のようにお湯が落とされているのです。辺りに響きを轟かせている大量のお湯は結構熱く、打たせ湯としては不向きかもしれませんが、湯船が大きいためかちょうど良い湯加減に落ち着いており、人によっては若干熱く感じるかもしれません。全量掛け流しという贅沢な湯使いであり、湯尻からしっかりとオーバーフローしていました。


 
一方、もうひとつの露天風呂は広いけど浅い造りで、屋根は無く、おおよそ20人サイズ。上述のお風呂と同じく岩風呂で底はモルタル塗りです。こちらの湯口も竹の根を切ったようなものですが、打たせ湯にはなっていません。浅くて屋根が無く常に風に晒されているためか、こちらは若干ぬるくて長湯仕様の湯加減でした。青空を仰ぎながら湯あみするなら、こちらのお風呂が良いですね。

お湯は無色透明。泉質名はアルカリ性単純泉ですが、硫化水素イオンを1.3mg含んでいるため、お湯からは硫黄由来のタマゴ臭とタマゴ味がしっかり感じられます。いや、しっかりどころかかなり芳醇です。また先述のようにシャワーのお湯からもこのタマゴ感がはっきりと得られます。この他、微かに石膏の感があったような気がしますし、アルカリ性泉ならではの微収斂も感じられました。若干お湯が青色っぽく見えたのは、浴槽の材質の影響でしょうか。とてもトロトロしたお湯であり、湯中ではヌルヌル&ツルスベという、まるでローションみたいな滑らかな浴感が楽しめました。そして湯上がりさっぱり爽快。私好みの良いお湯です。ツルツルヌルヌルの抜群な浴感はpH9.8という比較的強いアルカリ性に傾いていることのみならず、炭酸イオン36.1mgという、ちょっと普通の温泉では見られないような数値も大いに影響しているかと思われます(炭酸イオンがこんなに多い温泉は珍しいかと思います)。大量掛け流しを実現しているためにお湯の鮮度も良く、これも質感の良さを生んでいるのかもしれません。

プリミティブな造りの露天風呂なので、アメニティや設備を重視する方には不向きかもしれませんが、露天の開放感やお湯の質を重視する方には是非ともお勧めしたい、素敵なお風呂でした。


四季の湯
アルカリ性単純温泉 49.7℃ pH9.8 250L/min(動力揚湯) 溶存物質0.164g/kg 成分総計0.164g/kg
Na+:38.3mg(93.51mval%),
SO4--:17.4mg(13.21mval%), HS-:1.3mg, CO3--:36.1mg(43.75mval%), HSiO3-:57.2mg(27.01mval%), OH-:1.1mg,
(平成23年7月20日)
加温加水循環消毒なし

鬼怒川温泉駅・新藤原駅・川治温泉駅などから日光市営バスの女夫渕行で「観光ドライブイン前」停留所下車すぐ
栃木県日光市黒部21
0288-97-1500
ホームページ

8:00~21:00(受付終了20:00)
500円
ロッカー(100円有料)あり、石鹸のみ備え付けあり、ドライヤー受付貸出

私の好み:★★★
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入湯2500湯記念 桜田温泉 山芳園 その4(露天風呂)

2018年09月20日 | 静岡県
前回記事の続編です。

さて先日から連続して取り上げてまいりました「桜田温泉 山芳園」の訪問記ですが、ラストとなる今回はお宿ご自慢の露天風呂へお邪魔することにします。広さ約20帖、容量約31トンという規模を有する露天風呂は、以前男女混浴のお風呂として使われていましたが、今年2月から貸切利用となり、広くて大きくて開放的な露天風呂を独占できちゃうのです。


 
前回記事の貸切風呂(家族風呂)同様、利用に際して予約は不要。空いていれば利用可能です(安全上の理由で、夜22:00から翌朝の日の出までは利用できません)。また利用時間には特に制限を設けていませんが、1回につき30分が目安とのことです。
露天風呂の出入口には上画像のような扉が設けられています。誰も使っていない時は扉が開放されていますから、利用する場合はその扉を閉めます。すると扉の表側に固定されている「使用中」の札が表示されます。階段を上がると更に扉がありますので、そこを開閉して露天風呂へ。


 
敷地内の斜面に設けられた露天風呂。私が宿泊した離れの建物の2階と同じ高さにあって、渡り廊下でつながっているようですが、お客さんの動線を1つに制限するためその通路は閉鎖されていました。
さすが約20帖という広さは伊達じゃありません。しかも浴槽の容量が約31トン。大浴場のように宿泊客がいつでも湯浴みできるのならともかく、こんな規模の露天風呂を貸切で楽しめちゃうのですから、感動しない人はいないでしょう。縦長の浴槽はいわゆる岩風呂で、所々に巨大な岩が据えられています。また奥半分には屋根が掛かっていますので、多少の雨なら凌ぐこともできるでしょう。


 
周囲の山の緑を借景にした日本庭園風に設えられているこの露天風呂は、内湯同様に手入れが行き届いていますから、気持ち良く湯浴みできます。また場内の一角にはシャワーが2つ設置されていますから、湯船へ浸かる前に掛け湯することもできます。私の訪問時、このシャワーの傍ではツツジが花を咲かせていました。


 
湯船はまるでプールのように広々とした岩風呂。繰り返しますが、こんな広い露天風呂を貸切で利用できるのですから、有難いじゃありませんか。貧乏性が骨の髄まで染み込んでいる私は、ありがたい気持ちが過度になり、却って申し訳なく恐縮しちゃうほど。広いお風呂のどこに身を置いて良いか困ってしまい、正常な判断能力が失われ、なにを狂ったのかお風呂で
平泳ぎしてしまいました。よい子のみんなは私のマネしちゃいけません。



私はこの露天風呂で広い大きいばかりを繰り返し感動していたわけではありません。広さに戸惑いながらも、ちゃんとマニアックな目線で捉えておりました。こちらの温泉は伊豆に多い無色透明の硫酸塩泉ですが、岩風呂の湯面周りには硫酸塩の白い析出がビッシリこびりついており、成分の内容や濃さがビジュアル的にはっきりと顕れていました。私個人としては、こんな真っ白でトゲトゲな析出にお目にかかれるだけでもニンマリしてしまいます。


 
露天風呂におけるお湯の供給は滝のように上から落とされていました。内湯はお湯の質を劣化させないよう浴槽内で供給していましたが、露天風呂ではお湯のコンディションよりも景観やイメージを重視したのでしょう。なお湯の滝だけではお湯が冷めてしまうからか、滝の下部にはもうひとつの湯口があり、そこからは激熱な温泉が吐出されていました。この両者の量をそれぞれ増減させることで湯加減を調整しているのでしょうね。おかげさまで良い湯加減でのんびり湯浴みを堪能させていただきました。
なお湯加減についてもうちょっと述べますと、この露天ではややぬるめの温度に設定されており、それゆえ長湯することができるのですが、硫酸塩泉としてのパワーがかなり強く、浸かっているうちに力強く火照り、心臓の鼓動が激しくなったので、一旦湯船から出てクールダウンしてしまいました。無色透明のお湯だからといって侮る勿れ。やはり本物の温泉はパワーが違うのです。

客室、お料理、そして複数の浴室(温泉)。それぞれからお宿の真心と丁寧な仕事が伝わってくる、実に素敵なお宿です。西伊豆の自然と味覚、そして当地ならではの静かな時間を満喫し、トロットロの新鮮なお湯につかりながら、記念すべき2500湯目を存分に楽しませていただきました。



余談ですが、私が訪れた4月上旬。お宿の前に広がる田んぼは、一面お花畑に姿を変えます。タイミングが良ければ、川沿いの河津桜と花畑の可憐な花々を同時に愛でることができるため、多くの観光客が訪れます。そんなお花畑の一角は、ここ数年、あることで注目を集めています。



それは、お花畑の中に飾られたリアルなかかし達。一見すると集落の人々が集っているように見えるのですが、実はすべてハリボテなのです。上画像はそんなハリボテ達が綱引きを競っている真っ最中。


 

私もハリボテの中に紛れ込んでみました。人間とハリボテの区別がつきますか?
当地を訪れた観光客は、私と同じように、かかしの中に紛れ込んで虚実が入り混じった不思議な光景を楽しんでいらっしゃいました。来年も開催されることでしょう。ご興味のある方は、春に松崎町へどうぞ!


桜田温泉 松崎9号
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉 71.8℃ pH8.5 成分総計1837mg/kg 
Na+:298.3mg, Ca++:246.5mg,
Cl-:93.9mg, SO4--:1103mg, CO3--:7.3mg,
H2SiO3:72.3mg,
(平成21年8月24日)
加温加水循環消毒なし

静岡県賀茂郡松崎町桜田569-1
0558-42-2561
ホームページ

日帰り入浴なし(宿泊のみ)
宿泊プランに関しては公式サイトでご確認を。

私の好み:★★★





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入湯2500湯記念 桜田温泉 山芳園 その3(貸切風呂)

2018年09月15日 | 静岡県
前回記事の続編です。
前回記事で取り上げた総檜の内湯(男湯)は、いわゆる大浴場ですから、他のお客さんと一緒になる可能性が高いわけですが、誰にも会わずに入りたい場合や、家族・カップルなどが誰にも邪魔されずに入りたい場合は、貸切風呂を利用することになります。


 
こちらのお宿の貸切風呂は、事前予約など不要。空いていればいつでも利用できます。ただし1室のみですから、先客が使用中の場合は、空くのを待つほかありません。使用中はドアノブに掛かっている札を裏返して内鍵をかけ、使用中であることを他のお客さんに知らせます。


 
貸切風呂ですから、利用できる人数には限度がありますが、更衣スペースはストレスを感じない程度の広さがあり、しかも出入口付近の洗面ゾーンと、棚等が設置されている更衣ゾーンは縄のれんで仕切られています。洗面台にはひと通りのアメニティも揃っているので便利です。とても綺麗で整っている室内へ足を踏み入れた時、私は「さすがお風呂に対する造詣や愛情が深い」と感心してしまいました。普段から綺麗だと、お客さんも汚さないように使おうと心がけるものですよね。



更衣スペースと浴室はガラスサッシで仕切られています。つまりドライエリアとウェットエリアがきちんとセパレートされているのです。衛生的でいい感じです。
石材や岩で覆われた浴室は、掃出し窓から明かりが差し込んでくるものの、日中でも比較的薄暗く、あたかも洞窟の中にいるかのような趣きです。とはいえ、他のお宿で貸切風呂といえば、住宅の浴室に毛を生やした程度の広さしかないのが一般的ですが、こちらは空間にゆとりがあるので、狭さを感じずに寛げました。


 
お風呂はいわゆる岩風呂で、おおよそ4人サイズ。浴槽内は浅い箇所と一般的な深さに分かれているので、小さなお子さん連れの親御さんや体の不自由な方々でも安心して利用できますね。また、段差に腰かけることで、座湯のような楽しみ方もできますから、適宜入浴する深さを変えることで、逆上せることなく湯浴みすることもできるでしょう。
湯口からは源泉のお湯がしっかり供給されていました。お湯は内湯と同じく無色透明でしっとり優しい感触が得られます。ちなみに、私が利用した時にはちょっとぬるめだったのですが、これは偶々なのでしょうか。あるいはゆっくり入ってもらうための配慮なのでしょうか。


 
このお風呂でマニア的に目を惹くのが、湯面ライン上にこんもりと現れている硫酸塩の白い析出です。無色透明で綺麗に澄んでいる温泉は一見すると普通のお風呂と変わりないように思ってしまいますが、いえいえとんでもない。しっかりと硫酸塩が溶け込んでおり、温度が下がり外気に触れる湯面付近で、このようにビジュアル的にわかりやすい形で姿を現すのです。

さて、この貸切風呂は1室しかありませんから、次に待っているお客さんのことを慮らなくていけませんが、お宿側としては特に利用時間に制限を設けていないようです。お客さんの善意に委ねられているのですね。ちなみに、私は30分ほどで退出させていただきました。


 
 
風呂上がりには斜め前にあるベンチに腰掛け、潤いのあるお庭を眺めながらゆったりクールダウン。はぁ、気持ち良い。

次回記事ではお宿ご自慢の露天風呂に入ります。

次回記事に続く。

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入湯2500湯記念 桜田温泉 山芳園 その2(内湯 総檜風呂)

2018年09月11日 | 静岡県
前回記事の続編です。

さて胃袋を満足させた後は、お宿ご自慢のお風呂へと参りましょう。館内には男女別の内湯の他、貸切の家族風呂、同じく貸切の露天風呂、そして客室に付帯しているお風呂があるのですが、最後の客室付帯のお風呂は部屋数が限られており、今回そのお部屋を予約することはできなかったので、私が入れたのは内湯(男湯)と貸切風呂(2種類)の計3つでした。まずは宿泊者なら誰しもが利用できる内湯から見ていきましょう。


 
なまこ壁を模した内装が施されている廊下を歩き内湯へ。男女に分かれた内湯は暖簾替えがなく、いつ訪れても同じ浴室を利用することになります。男湯は檜風呂が2つあるのに対し、女湯には檜風呂と洞窟岩風呂があり、女湯の方が面白い造りであると言えそうです。浴室の入口に掲げられた「天然温泉」の札を目にしながらお風呂へ。



天井の梁がまるで傘の骨のように中央から八方へ広がっている唐傘天井が印象的な総檜造りの浴室。室内には温泉由来の芳ばしい香りがほのかに漂っており、その芳香を嗅いだ私はお湯への期待に胸が膨らみました。
天井には半透明の建材が用いられており、大きな明かり採りになっているので、日中はとても明るい環境の中で湯あみが楽しめます。また換気の状態もよろしく湯気籠りも無いので、快適に湯浴みできます。なお、この浴室はお宿の創業時からのものだそうです。脱衣室からステップを数段下ってゆくこの内湯。先述のように男湯の場合は桧の浴槽が2つ設けられています。


 
浴槽と反対側には洗い場が配置されており、シャワー付きカランが5基並んでいます。シャワーからは源泉のお湯が吐出されます。


 
 
二つの檜風呂はほぼ同じようなサイズなのですが、左右で若干の差があり、向かって左側がやや小さく、おおよそ4人サイズ(目測で1.8m×2.5m)で、湯加減は42~3℃ほど。一方、右側は若干大きい5~6人サイズ(1.8m×3.5m)で40~41℃。好みの湯加減によって使い分ければ良さそうです。
お湯は無色透明で清らかに澄んでおり、見ているだけでも心が浄化されます。実際に湯船に入ると、良質な硫酸塩泉らしいトロットロな感触が得られるとともに、肌の細かな皺一本一本に温泉が染み込み、お湯が肌全体にしっとりと馴染んでいきます。
こちらの浴槽で注目すべきは、桧の美しさや温もりもさることながら、湯口の構造ではないでしょうか。温泉入浴施設では一般的に、ビジュアル的な効果を期待して、お湯を上から落として浴槽へ供給していますが、それによって温度の低下や空気接触によるお湯の劣化が避けられません。この問題を解消すべく、こちらのお風呂では槽内供給を実践しており、非常にフレッシュなお湯を堪能することができるわけです。湯使いは言わずもがなの完全掛け流し。浴槽のお湯は縁から絶え間なく溢れ出ています。


 
脱衣室の壁に埋め込まれた小窓の中を覗くと源泉のメインパイプやバルブが縦に設置されていました。多くの温泉ではポンプの動力によって揚湯していますが、こちらの源泉は力強く自噴しているため、ポンプのような設備は要りません。大地の圧力だけで給湯できちゃうので、源泉まわりの設備は至ってシンプルです。その一方で、源泉から湧出した温泉に関しては丁寧に管理しています。簡単に説明しますと、勢いよく自噴する70℃以上の温泉を熱交換器へ通して入浴に適した温度まで下げ、圧力を減圧せず、空気に触れさせることもない状態で、浴槽まで持ってきているのです。上述のように内湯の浴槽ではお湯を槽内投入しており、空気に触れず加水も行われていないので、非常にクリアで且つ驚くべきフレッシュ感を楽しめるわけです。湯船に浸かることで、心身が癒されるとともに、お湯に対するお宿の深い愛と造詣が伝わってきました。

次回記事では貸切のお風呂について述べてまいります。

次回記事に続く。




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