
タイガーマスク ・・・ それは1969年10月から1971年9月まで放送された古いアニメ。 この物語の主人公の名前を、最近TVや新聞で目にするようになった。
素顔を見られることなく名前も名乗らず、児童養護施設にランドセルや現金を寄付をするという行為が相次いでいる。 その箱や封筒に書かれた名前は “ 伊達直人 ” 。
誰なのかさえも分からないその姿は、タイガーマスクであることをひた隠し、 “ キザ兄ちゃん ” と呼ばれながら、自らが育った孤児院を援助する主人公の姿とダブって見える。
「格好つけやがって」「特定の地域だけへの寄付は不公平」「社会問題の根本解決にならない」などといった卑しく歪んだ見方もあると思う。 でも僕は、素直に素晴らしいと感じる。
沖縄の施設 “ 島添の丘 ” に贈られたランドセルに添えられた手紙には「新一年生になる君達に贈ります。 君達の事を心から愛する者より ガンバレ」と書かれていたそうだ。
ひとは、自分が大切にされている、必要とされていると感じるだけで、喜びや希望、勇気が湧いてくる。 素顔を見られることなく名前も名乗らずの、不器用でぶっきらぼうな行為は、子供達の心にあたたかい火を灯しているはずだ。
あたたかい人の情けも 胸を打つあつい涙も
知らないで育った僕はみなし児さ
強ければそれでいいんだ 力さえあればいいんだ
ひねくれて星をにらんだ 僕なのさ
ああだけど そんな僕でも あの子らは慕ってくれる
それだからみんなの幸せ 祈るのさ
それだからみんなの幸せ 祈るのさ