圭介との10年目の結婚記念日。 最後に1日だけ万理華に憑依を許された貴恵。
静かに始まり、やがて翼を大きく広げるように感極まるパスカルズの曲を BGM に、万理華となった貴恵が あの堤防を笑顔で駆ける、第1話とダブる第9話ラストシーンからシームレスに繋がる〝妻、小学生になる。〟最終回は幸せに満ちていました。
でも、どんなに幸せであっても、最後はやってきます。
最終回の新島家には終始、時計の音が響いていました。
第1話で、小学生(万理華)になった貴恵が、圭介に「貴恵であること」を信じてもらうため、独りバスに乗り、雨の中を歩き、深夜に目指した〝にいじまファーム〟。
そして、辿り着いた雨上がりの未明、荒れて変わり果てた景色を目前に、涙声になりながら ひっそりと逞しく自生し続けていたハバネロを見つけ、独り希望の日の出を迎えた〝にいじまファーム〟・・・・・・
・・・・・・ 最終回では家族で、その〝にいじまファーム〟の手入れをし、ハバネロの苗を植え、家族で泣きながら日の出を迎えます。
第1話で、朝陽が注いだ自生の真っ赤なハバネロの実。
その日、植えて水やりをしたばかりの苗の未熟な青い実に朝陽が注ぐ前、薄れる意識の中で貴恵が選んだ最後の言葉は「おやすみ」でした。
<見出しフォト>
大好きな圭介の腕の中で記憶が消えていく、小学生(万理華)の姿になった貴恵
陽光が差し始めた〝にいじまファーム〟で目を覚ました万理華は小学生の万理華でした。 貴恵は もういません。 左の頬に大粒の涙の跡が残っていても ・・・
貴恵が旅立ったことを悟った麻衣は微笑みで応え、圭介は「おはよう、万理華ちゃん」と優しく声を掛けます。
因みに、小学生(万理華)の姿になった貴恵は、見出しフォトのシーンに至る前、ハバネロの苗に水やりをした直後に一度意識を失っています。 そして、その後 目覚めた際の表情は既に小学生の万理華のものになっていました。
これは恐らく、〝にいじまファーム〟の手入れをして苗を植え水やりを済ませたことで、〝唯一残った悔い=大切な にいじまファーム が荒れ果ててしまったこと〟がなくなったため、この時点で万理華に戻ったのでしょう。
ところが、その直後に麻衣から「会いに来てくれてありがとう」という琴線に触れる言葉をかけられたことで再び貴恵の魂が呼び戻され、〝貴恵と万理華の意識が混在する状態〟になっていた、という設定ではないかと推測します。
僕が経験した〝不可思議な出来事〟もそうでした。
まだらで混在していたのでしょう、Kさんも HTさんも業務に支障がなかったので…
大切なひとと過ごす最後の1日 ・・・ 貴方ならどうしますか?
これまで「〇〇ロス」なんて理解できなかった。
でも、数々のシーンを想い出したり、パスカルズや優河さんの曲を耳にしただけで涙が出るのは?
これはもう立派な「〝妻、小学生になる。〟ロス」なんでしょう。
原作の最新11巻は「GW に消えた貴恵の記憶が戻り、貴恵が生まれ変わりではなく憑依であるという現実に悩み苦しみ、それでも貴恵を諦めきれない圭介が自分の情けなさに苛立つ」ところまで。
原作より進み、終わってしまった TVドラマは、村田椰融氏の許可を得た上でエンディングまで変えているそうで、そうなると余計に12巻が楽しみ。
そして、DVDーBOX(6枚組)も注文済。
但し、発売日は9月2日なんだよなー、とほほ。
さて、このドラマでは毎田暖乃さんは勿論、蓮司役の杉野遥亮さんにも注目!
第3話の麻衣との初めての食事で「いただきます」の発声とともにしっかり唾を飛ばしちゃったり、最終回で食器を片付けにきた麻衣を待たせないよう精一杯一生懸命速く食べたり、待ち合わせに遅れて麻衣に謝りながら真剣に(痰出そう?)咳き込んだり…
眼光に少し危険な感じを漂わせる杉野遥亮さんの、この迫真の演技 ・・・ 2月24日にも書いたけど、気に入らなければ撮り直しもできるので、これが杉野遥亮さんが求める〝演技〟であり〝リアル〟なのでしょう。
いかなるシーンでもイケメン範疇を死守する(事務所の方針?)かの如く、リミットを設けて、時に笑いで誤魔化す、ほどほどの演技に甘んじる他の若手俳優とは明らかに違う強い〝輝き〟〝個性〟があります。
<中段フォト>
麻衣を待たせないよう精一杯一生懸命速く食べる蓮司
そして、蓮司が咳き込むエンディングには、こんなシーンもありましたね。
それは、分かるひとには分かる ・・・
<下段フォト>
「いつものとこ集合」
最終回では、このシーンと、〝さざなみ〟における〝実家に ご挨拶ごっこ~〟で蓮司が引き戸を開けるゼスチャーをするシーンまで、更に前述の爆食いシーン、そして圭介があのベンチで好美に「ああイタリア語でも習ってみようかと思いまして…実は僕イタリア人なんですよ」と言うシーン以外は、ほぼ泣いてしまっていました(笑)
どうしても自身の想い出や周りで起きた不可思議な出来事とオーバーラップしてしまい、また、様々なことを考えさせられた〝傑作〟でした。
この危うげで真面目で重く深く切なく心温まる〝傑作〟を、類稀な演技力で奇跡的に成立させた女優 毎田暖乃氏、実力派揃いの俳優陣、絶妙なアレンジと創作で見事に昇華させた大島里美氏、物語そのものを主題歌〝灯火〟で体現した優河氏、BGM で感情の抑揚をコントロールしたパスカルズ、細部に至るまで物語の世界観に拘リ素晴らしい映像を実現させたスタッフの皆様、そして TVドラマとして放送に踏み切った TBSさんに感謝します。
「それぞれが失った大切なひとを胸に生きている」
そして
「亡くなったひとも貴方を大切に想っている」
だから
「前を向く」
この物語のメッセージは、遺されたものにとって 切ない〝希望〟
千嘉がオムライスを作って待っていたマンションに帰宅した際の万理華の表情は、ちょっと続編を期待させますね。
静かに始まり、やがて翼を大きく広げるように感極まるパスカルズの曲を BGM に、万理華となった貴恵が あの堤防を笑顔で駆ける、第1話とダブる第9話ラストシーンからシームレスに繋がる〝妻、小学生になる。〟最終回は幸せに満ちていました。
でも、どんなに幸せであっても、最後はやってきます。
最終回の新島家には終始、時計の音が響いていました。
第1話で、小学生(万理華)になった貴恵が、圭介に「貴恵であること」を信じてもらうため、独りバスに乗り、雨の中を歩き、深夜に目指した〝にいじまファーム〟。
そして、辿り着いた雨上がりの未明、荒れて変わり果てた景色を目前に、涙声になりながら ひっそりと逞しく自生し続けていたハバネロを見つけ、独り希望の日の出を迎えた〝にいじまファーム〟・・・・・・
・・・・・・ 最終回では家族で、その〝にいじまファーム〟の手入れをし、ハバネロの苗を植え、家族で泣きながら日の出を迎えます。
第1話で、朝陽が注いだ自生の真っ赤なハバネロの実。
その日、植えて水やりをしたばかりの苗の未熟な青い実に朝陽が注ぐ前、薄れる意識の中で貴恵が選んだ最後の言葉は「おやすみ」でした。
<見出しフォト>
大好きな圭介の腕の中で記憶が消えていく、小学生(万理華)の姿になった貴恵
陽光が差し始めた〝にいじまファーム〟で目を覚ました万理華は小学生の万理華でした。 貴恵は もういません。 左の頬に大粒の涙の跡が残っていても ・・・
貴恵が旅立ったことを悟った麻衣は微笑みで応え、圭介は「おはよう、万理華ちゃん」と優しく声を掛けます。
因みに、小学生(万理華)の姿になった貴恵は、見出しフォトのシーンに至る前、ハバネロの苗に水やりをした直後に一度意識を失っています。 そして、その後 目覚めた際の表情は既に小学生の万理華のものになっていました。
これは恐らく、〝にいじまファーム〟の手入れをして苗を植え水やりを済ませたことで、〝唯一残った悔い=大切な にいじまファーム が荒れ果ててしまったこと〟がなくなったため、この時点で万理華に戻ったのでしょう。
ところが、その直後に麻衣から「会いに来てくれてありがとう」という琴線に触れる言葉をかけられたことで再び貴恵の魂が呼び戻され、〝貴恵と万理華の意識が混在する状態〟になっていた、という設定ではないかと推測します。
僕が経験した〝不可思議な出来事〟もそうでした。
まだらで混在していたのでしょう、Kさんも HTさんも業務に支障がなかったので…
大切なひとと過ごす最後の1日 ・・・ 貴方ならどうしますか?
これまで「〇〇ロス」なんて理解できなかった。
でも、数々のシーンを想い出したり、パスカルズや優河さんの曲を耳にしただけで涙が出るのは?
これはもう立派な「〝妻、小学生になる。〟ロス」なんでしょう。
原作の最新11巻は「GW に消えた貴恵の記憶が戻り、貴恵が生まれ変わりではなく憑依であるという現実に悩み苦しみ、それでも貴恵を諦めきれない圭介が自分の情けなさに苛立つ」ところまで。
原作より進み、終わってしまった TVドラマは、村田椰融氏の許可を得た上でエンディングまで変えているそうで、そうなると余計に12巻が楽しみ。
そして、DVDーBOX(6枚組)も注文済。
但し、発売日は9月2日なんだよなー、とほほ。
さて、このドラマでは毎田暖乃さんは勿論、蓮司役の杉野遥亮さんにも注目!
第3話の麻衣との初めての食事で「いただきます」の発声とともにしっかり唾を飛ばしちゃったり、最終回で食器を片付けにきた麻衣を待たせないよう精一杯一生懸命速く食べたり、待ち合わせに遅れて麻衣に謝りながら真剣に(痰出そう?)咳き込んだり…
眼光に少し危険な感じを漂わせる杉野遥亮さんの、この迫真の演技 ・・・ 2月24日にも書いたけど、気に入らなければ撮り直しもできるので、これが杉野遥亮さんが求める〝演技〟であり〝リアル〟なのでしょう。
いかなるシーンでもイケメン範疇を死守する(事務所の方針?)かの如く、リミットを設けて、時に笑いで誤魔化す、ほどほどの演技に甘んじる他の若手俳優とは明らかに違う強い〝輝き〟〝個性〟があります。
<中段フォト>
麻衣を待たせないよう精一杯一生懸命速く食べる蓮司
そして、蓮司が咳き込むエンディングには、こんなシーンもありましたね。
それは、分かるひとには分かる ・・・
<下段フォト>
「いつものとこ集合」
最終回では、このシーンと、〝さざなみ〟における〝実家に ご挨拶ごっこ~〟で蓮司が引き戸を開けるゼスチャーをするシーンまで、更に前述の爆食いシーン、そして圭介があのベンチで好美に「ああイタリア語でも習ってみようかと思いまして…実は僕イタリア人なんですよ」と言うシーン以外は、ほぼ泣いてしまっていました(笑)
どうしても自身の想い出や周りで起きた不可思議な出来事とオーバーラップしてしまい、また、様々なことを考えさせられた〝傑作〟でした。
この危うげで真面目で重く深く切なく心温まる〝傑作〟を、類稀な演技力で奇跡的に成立させた女優 毎田暖乃氏、実力派揃いの俳優陣、絶妙なアレンジと創作で見事に昇華させた大島里美氏、物語そのものを主題歌〝灯火〟で体現した優河氏、BGM で感情の抑揚をコントロールしたパスカルズ、細部に至るまで物語の世界観に拘リ素晴らしい映像を実現させたスタッフの皆様、そして TVドラマとして放送に踏み切った TBSさんに感謝します。
「それぞれが失った大切なひとを胸に生きている」
そして
「亡くなったひとも貴方を大切に想っている」
だから
「前を向く」
この物語のメッセージは、遺されたものにとって 切ない〝希望〟
千嘉がオムライスを作って待っていたマンションに帰宅した際の万理華の表情は、ちょっと続編を期待させますね。