ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

秋から始まった物語 その4

2010-09-20 00:00:35 | 日記
TVCM のバックに流れる暗い曲が頭から離れない。 その後ネットショップでダウンロードして、更にCDを買った。 イントロから休むことなくかき鳴らされるアコギは、うな垂れながら何かから逃げようとする後姿を描き切るかのようにブルーで陰鬱だ。

一応は POP な曲想。 インディーズ時代から支持するファンにはイマイチだろう。 どうでもいい話だけど、僕が育ったのは、彼らの初期の活動拠点からそれ程遠くない海岸沿いの田舎町。 Vo と僕とは、年齢も高校時代まで過ごした場所も、そんなに大きく離れていない。

駅前のアーケードには映画館が2軒あり、店が並び、パチンコも2軒あって賑やかだったけど、徐々に寂れた。 東京より四季の移り変わりが鮮明で、春から夏の明るく眩しい雰囲気とは対照的に、秋から冬は暗く陰鬱。 そう、この曲のイメージは「寂しい秋」ではなく「陰鬱な秋」だ。

田舎ゆえ周囲の目が張り巡らされ、よそ者を排除する安全性が確保される反面、何かする度たちまちウワサになり後ろ指をさされる。 中学時代に○や○○○(いわゆる大人の嗜好品♪)を覚え、仲間とつるんで学校をサボったり夜遊びしたりしていただらしない僕は、地元で評判の優秀な兄弟と常に比較され、侮蔑され続けた。

この曲は、そんな僕の暗い時代を思い出させる。 昔の話? 今なお僕の中には当時の怒りや焦燥感がしっかりと残っている。
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