脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

何をかくそう私はケグジェンイでした3

2015-10-17 | Weblog

私はHIではまあまあ優秀な競技者であった。私はUH(大学生のチーム)に所属していたのだが、ジョージいわくわりと度胸があって人と群れないところが結構気に入っていたらしい。ただ少し無謀なところもあって、ある意味思いっきり問題児であったことも確かである。これはあるプロの世界ランカー(何十位とか)のボクサーがうちのジムに来た話である。「お前スパーリングやってみないか」「えっ誰と」「実は今世界何十位とか言う奴が来てるんだけどスパーの相手をさがしている、で階級は一つ上だが左しかださないと言っているのでやってみないか」私はその時結構自信があったので「いいよ」と即答、実はこの時左どころか右もつかわせて俺が強いところをみせてやると思いっきり意気込んでいたのだ。しかし実際そのボクサーとスパーをした時にその実力差は半端なものではなかった。むこうは左パンチのしかもジャブだけだったがあまりの強さに脳震盪をおこしてしまい、1ラウンドがおわると千鳥足でふらふらとコーナーに戻って言った。そのパンチの強さは至近距離からでかい石を投げつけられているようでたぶんこいつ世界一パンチが強いんじゃないのかと言うぐらい強かったことを思い出す。その人のスパーは私を含め3人のアマチュアの選手がつとめたが、しかしトップバッターの私のその姿を見て後の二人は結構ビビッていた、たぶんあまりエキサイトさせるなと思っていたであろう。まああんな強いパンチを受けたのはそれが最初で最後であるがあの時は本当にいたかった。これはNBと言うゴールデングラブ出場者の話。彼は基本的には私よりもひとつ下の119パウンドで出ていた選手であるが、しかし体重が重くなってその上の階級にしばしば出場していた。HIのジムは体育館自体がボクシングの施設になっていてそこにいろいろなチームの選手が集まってくる。彼とはよくジムで会い、階級も近かったので時々話をするようになったのだが、何かあわない威嚇しているのか常に自慢話しかしない彼に好感を持てなかった。私は相手のほうが強いかもしれないのにいつかこいつはスパーでぼこぼこにしてやらなくてはいけないと密かにもくろんでいたのだ。そしてある日向こうのトレーナーがジョージと親しいこともあってスパーリングをしないかと提案してきた。基本的に向こうのスパーは思いっきり打ち合わないのが暗黙のルールみたいなところがある。しかしどちらかがしかければ別、私はその時チャンスだと思い即決、腹が立つので思いっきりやってやろうと思っていた。そして対決の日が、しかしその日になっても彼は来ない、ただトレーナーがあやまるだけでそのスパーリングは中止となった。私はその時なんていい加減な奴だと腹が立ちジョージにもあいつはいい加減だと言っていたが、しかしジョージは何も言わない。後でピーターから聞いてわかったことだがそのNBと言う男がこられなかった理由はとんでもない理由で、たしか強盗でつかまったらしい。向こうのボクシングは奇想天外なことが起こる。普段は番うスポーツをしている人間が何か月かトレーニングしていきなり優勝なんて言うのもざらにあって本当にダイナミックで面白かった。日本人の競技者は競技していると言うよりもやらせてもらっていますという感が否めない。こういうことを言うとそんなことはない事由にやらせてもらっていると言う言う人間もいるが、しかしそういう人間は本当の自由にやるということがわかっていない、親玉にちょっと逆らうことで快感をおぼえたり武勇伝になるのはそいつがもともと自由ではないからだ、私から見たらそういう人間の首にはしっかりと大きな首輪がついている。

 

 


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