Mars&Jupiter

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グスタフ・ホルストのハンバート・ウルフによる12の歌作品48H174を聴き、二俣川から鶴ヶ峰まで

2010-12-05 22:39:57 | グスタフ・ホルストの室内楽曲・器楽曲
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの歌曲である。
ハンバート・ウルフによる12の歌作品48(H174)は、1929年に作曲された。
ハンバート・ウルフはイタリア生まれのイギリスの詩人である。
聴いたCDは、フィリップ・ラングリッジのテノール、
ステュアート・ベトフォードのピアノ演奏による。
第1曲「ペルセポネ(Persephone)」は、水が流れるようなピアノの音に乗り、
バリトンがギリシア神話の女神ペルセポネについての歌を歌う。
最後は「急げ、ペルセポネ!ペルセポネ、急げ!」と歌って終わるが、
ギリシア神話の雰囲気を漂わせる神秘的な作品である。
第2曲「より美しい人(Things Lovelier)」は、
歌詞の内容から愛する女性の美しさを讃える歌のようだ。
ピアノの伴奏は控えめであり、歌は耽美的である。
第3曲「この妖精の国にて今(Now in These Fairylands)」は、
おだやかなピアノの伴奏に乗り、バリトンが優しく歌う短い曲。
第4曲「小さな音楽(A Little Music)」は、
ピアノの伴奏が印象派風でサティを少し感じさせる。
その上を揺れるようにバリトンが軽快に流れるように歌う。

第5曲「考え(The Thought)」は、ゆったりとしたテンポの曲。
愛に苦しみ、しかし愛することしかできない男の苦悩が歌われる。
第6曲「花の盗人(The Floral Bandit)」は、花が咲く春を歌っている。
冒頭のピアノの速い伴奏が印象的だが、4節目が終わってから、
ピアノが対位法的な動きをみせるところがおもしろい。
第7曲「使者(Envoi)」は、ゆったりとしたピアノ伴奏に乗り、
バリトンがドラマティックに愛に関する内容を歌っていく。
第8曲「夢の都市(The Dream City)」は、冒頭のピアノ伴奏が神秘的だ。
夢の世界の中で、ロンドンの街の中をさまよう作者が、
目にする風景が幻想的に描かれる内容のようである。
第9曲「旅の終わり(Journey's End)」は、おだやかな歌。
旅の終わりとは何だろう?おそらく夢ということだろう。
第10曲「失われた時の通りで(In the Street of Lost Time)」は、
ゆったりとしたピアノの伴奏に乗って歌われる短い歌である。
第11曲「詩歌(Rhyme)」は、軽快で神秘的なピアノ伴奏が印象的だ。
第12曲「ベテルギウス(Betelgeuse)」は、神秘的な曲である。
「ベテルギウスの上では喜びも悲しみもない」と言う部分が印象的だ。
多くの曲は1・2分ほどで、ピアノ伴奏の部分は印象派的な部分も感じさせる。
ここでは彼の管弦楽曲などにはみられない別の側面をみることができる。