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ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエルの交響曲第3番へ短調を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2008-12-08 10:14:16 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日は二俣川から西谷まで歩きました。
途中聴いたのは1867年生まれたペッテション=ベリエルの作品。
以前交響曲全集を買っていたが、聴いていなかったので開封し、
その中の交響曲第3番ヘ短調「ラップランド交響曲」を聴くことにした。
CDの解説によると彼は、スウェーデンのウランゲルに生まれ、
1886年から1889年にストックホルムの王立音楽院で、
オルガンと作曲を学び、1889年から1890年にはドレスデンに行き、
オーケストレーションをエドムント・クレッチマーに師事した。
1896年に「フレセン(フレースエー、フレーセ)の花々」の
ピアノ曲集第1集を作曲し、発表し知られるようになった。
その頃ストックホルムの日刊紙「ダーゲンス・ニュヘテル」の
音楽評論家として記事を書くようになったようだ。
交響曲第3番ヘ短調「ラップランド交響曲」は、1917年12月11日に
作曲者自身の指揮、王立スウェーデン歌劇場管弦楽団で初演された。

第一楽章アレグロ・モデラートは、重々しく始まる。
構造的にはドイツ的な交響曲の様式を踏まえているが、
北欧らしい民謡風の旋律が次から次へと断片的に登場する。
「遠い過去からの情景」という題がついているようだ。
北欧的な抒情的な部分とワグナー的な重厚な響きが加わり、
ピアノが幻想的で繊細な部分を醸し出し、ユニークである。
最後は弦楽器とピアノで消えるように終わる。
第二楽章モデラートは、軽快なスケルツォ楽章で、
「冬の夜」という題がついており、三部形式のようで、
民謡的な旋律をもとに幻想的な音楽が展開される。
8分の10拍子を用いているようである。
第三楽章トランクィロは、「夏の夜」という題がついている。
白夜の時期のラップランドの美しい風景を描いているようだ。
その中で輝いている星たちを描写しているようなところも聴け、
真夜中の太陽がみられる幻想的な夏の北欧の、
ロマンティックな世界が想像できる音楽である。
第四楽章モデラートは、「未来への夢々」という題がついている。
前進しようとするような行進曲風の明るく華やかな音楽が流れる。
この国とその自然を愛した作曲家らしい作品で、
最後は第三楽章の一部が再現され、静かに終わる。

昨日は相馬保夫著の「ドイツの労働者住宅」を読み終えた。
19世紀という時代はドイツにとっても激動の時代であり、
都市への人口流入により、従来の都市の領域が拡大し、
中世都市を象徴する市壁が取り壊されていった時代である。
財産所有者と無産労働者との緊張した対立関係が続き、
貧富の差が拡大と急増する都市への人口集中とが関係し、
発生した都市の住宅問題に解決が求められたのだろう。

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2 コメント

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Unknown (suomesta)
2008-12-09 22:05:45
ここのところ比較的馴染みのある作品が続いていますがその中では、この交響曲第3番「ラップランド」に一番愛着があります。第2楽章と第3楽章は何回聴いたか分らないぐらいです。第4楽章だけはそれまでと雰囲気が変ってちょっと「あれ?」と思ってしまいますが。
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ラップランド交響曲いいですね。 (おおくぼっち)
2008-12-10 06:00:02
suomestaさん、コメントありがとうございます。
初めてペッテション・ベリエルの交響曲第3番を聴いたのですが、私も特に第3楽章が気に入りました。夜空に星が輝く中、歩いて聴いていたのでしみじみいいなと思ったものです。言われてみると確かにそれに比べ、第4楽章は前の楽章とうって変わってという感じですね。
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