そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

統一教会に解散命令など出るわけがない

2023-11-08 | 岸田文雄

統一教会(現世界平和統一家庭連合)が被害補償のために最大100億円を国に預ける考えがあると公表した。先手必勝というわけか、自公政権は財産保全に関する法規制の議論のなか、教団から「対案」とも見える財産保全を突き付けられた形である。陽動作戦である。
世襲坊ちゃん議員集団の自民党では、手も足も出ないであろう。その一方で公明党を抱える、連立政権である。それでなくても宗教法人への扱いは腰が引ける政権である。
被害救済に取り組んできた弁護士や元信者らは、資産隠しの恐れを指摘する世論をかわし、政府による解散命令請求の審理を意識した、統一教会側の猫騙し作戦といえる。
統一教会の田中富広会長は会見で、昨年7月以降に664件の返金要請に応じ、44億円を支払ったとも説明し、「個別の交渉には誠実に対応してきた」とアピールする。その一方で、認知症の母親が1億円超の献金をした例では、裁判で争う姿勢を示し返金に応じていない。記者会見を傍聴した、母が2億円寄付した人の場合も、全く応じてはいないとのことである。巨額の場合には、賠償には応じないということだろうか。
この会見ではっきりしたことは、被害者に金を払ったと言いながら、謝罪の言葉は全くなかったことである。会見冒頭に田中富広会長は「指導が行き渡らず、つらい思いをしてきた方々に率直におわびしなければならない」と述べた。が、その後のやり取りで、おわびはするが謝罪はしないとまで述べている。つまり指導が行きわたっていれば、何の問題も起きなかったというのである。
指導ってなんだ?
統一教会は最大100億円の供託金を国に預ける方針を示しているが、政府・与党内では「現行法制上は難しいのではないか」との意見が大勢を占め、困惑が広がっている。統一教会にしてみれば、そんなことはどうでもよいことである。有能な弁護士を抱える教会は先刻織り込み済みだろう。軽いジャブでしかないが、政権は困惑ぶりが愉快でもある。
第一ラウンドは統一教会側の圧勝である。こんなことでは、立憲民主党の提案の資産の差し押さえもできないだろう。
このままズルズル行って、多分萩生田たちが裏工作など恩返しをして、結局は解散命令などできずに統一教会は生き残ることになるだろう。

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