そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

原発を輸出する日本の欺瞞

2014-03-29 | 原発と再生可能エネルギー

昨日(28日)の年度末のドサクサに紛れて、衆議院外務委員会がトルコとアラブ首長国連邦それぞれと、原子力協定を4月2日に結ぶことを採決することを了承した。僅か5時間の審議時間で決めた。
自民党が提案して、公明党と民主党それに維新の会が賛成する見込みである。
世界最大の原子力発電所の事故を起こし、いまだその処理も終わっていないばかりか、原因も定かになっていない。安倍首相は、技術大国日本の原発は安全とあちこちでしゃべっている。とりわけ、トルコとは首相自ら何度も赴いて、売り込んでいる。野田首相も安倍首相も原発の安全性に関しては、平気で嘘をつく。
核兵器保有国でIAEAに加盟していないインドにも、原発を輸出を計画している。民主党時代から引き続いて、ベトナムにも原発を建設することになっている。日本の建設技術だけでは、核兵器への転用もチェックできない。
Photo日本国内では、福島原発事故現場では信じられないほどの汚染水タンクが、増え続けている。左の汚染水タンク群は、なんともちゃちで数えきれないほどの、事故を起こしている代物である。
3年経っても、建屋にも入れない状況である。爆発した2号基よりもベントをやった3号基のほうが放射能を出していた事実や、4号基の貯蔵されている1400本もの、廃棄物の取り出しもままならない。
早い話が、福島原発事故は事故当時と、ほとんど変わっていない状況と言ってよい。

こんな日本が、原発を輸出する?理性も倫理もあったものでない。金儲けのために何でもやるというのである。お金もうけして悪いんですかとか言った、インチキ投資家の言葉を思い出す。
それでも、武器の輸出を防衛装備の移転などと言葉で誤魔化さない分、まだましかもしれない。原発技術を輸出すると言っている。
インドでは、原発事故は建設したところに全て責任がある、という法律を作った。そこで、欧米諸国はすべて手を引いた。
世界唯一の被爆国であり、世界最大の原発事故を起こした日本は、地上から核というものをなくすために、先頭を切って活動すべきなのである。原発の輸出は欺瞞であるばかりか、日本のなすべきことすら忘れてしまっている。

コメント (3)
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