そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

エネルギーも食料も分散するべき

2014-03-08 | 政治と金

昨年、高知県梼原(ゆすはら)町の環境を巧みに取り入れた、エネルギー循環町政を「脱原発なんてその気になればいくらでも可能」と紹介した。
今日(8日)NHKのEテレで、シンポジュウム”再生可能エネルギーで農山村は元気になるか”を見た。梼原町長がパネラーで出席していた。
電力の固定価格買い取り制度(FIT)の充実で、内容的にはさらに進化しているように思えた。

高知県の最深部に位置する梼原町は、坂本竜馬が脱藩する時に通った町として知られる、典型的なPhoto過疎の町である。四万十川の源流域である最高地は、カルスト地形で風力発電が設置されている。
昨年売電収入が3500万円であったが、今年は6000万円になると見込んでいる。急峻な地形を利用した、小水力発電は、地域の学校や街灯に供給されている。中心地の電柱は地下に埋蔵されて、景観に配慮していPhoto_2る。町民住宅の、3割の屋根に太陽光発電板が乗せてある。
殆どが森林の梼原の資源は木である。環境モデル都市(都市?)に指定されたが、その環境基金のお金を間伐に用いている。これまで廃棄されていた間伐材と廃材を、ペレット化して1700トン生産している。
クリーンエネルギーの木質ペレットは、地域で農業などのエネルギー源として消費されて、5年で採算がとれる見込みになっているという。
木質ペレットの燃えカスは、農地に還元されている。木を切る人と、廃材を商品に替える人と、それを使う人と、その廃物を利用する人が、有機的につながっている。
町長は、「勿体ない」と「循環」をキーワードにして、町興しをしているという。更に、町民に夢を語ってもらい、その夢に日付を入れるのが、町の仕事という。日付が入れば、スケジュールができ、事業となるというのである。
梼原町では、風、光、水、森が有機的な繋がりを持たせているのである。僅か4000人足らずの寒村で、エネルギーを自賄いして、売電までやっているのである。
これでも原発が必要だろうか?
キーワードは分散型である。それは農業にも同じことが言える。攻めの農業や規模拡大とは対峙するのである。

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