そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

金融危機を脱したアイスランド

2012-10-07 | 政治と金

08年9月のサブプライムローンを受けて、アイスランドは金融機関を即座に国有化した。アイスランドは、EU諸国で最も早く金融危機に落ちっていた。そのアイスランドが危機を脱したようでPhotoある。

奇跡の危機脱出は、人口32万人の小国だったこともあるが、極めて早期に金融対策を打ったからである。

銀行の債務不履行金額が、850億ドルあり、GDPの実に4.8倍もの金額であった。資源に乏しく金融で大もうけした過去があり、金融投資が国家の方針であり大儲けした過去もあった。

英国やオランダの銀行資本の凍結には、多くの国際的な問題Photo
もあったが、結果として国民投票で踏み倒したことになる、こうした極めて早期の対策が功を奏したのであろう。

アイスランドは、水力が8、地熱が2の比率の電力の80%を、自然エネルギーで賄っている。2030年には、自然エネルギー100%にする方針である。
貿易収入の45%が、電力消費量の高いアルミ精錬で、また漁業で35%の収入を得ている。アイスランPhoto_2ドは本来の、産業への転換を図ったのである。虚業の金融投資から実業への転換である。

アイスランドの金融危機脱出は、同じく債務不良の、火と水の国の日本にとって、大きな教訓を与えてくれている。お金を回すだけで儲けようとする、マネーゲームによる利益を抑え、実業を主体とする、真の産業を興すことである。

額に汗をかく者たちが、社会の隅に追いやられるようなシステムがおかしいのである。多額の資本を持ち融資するだけで儲ける人たちのほうを優先する体制から引き戻すべきなのである。

電力も自然エネルギーへの転換も重要であるが、自国で賄う体制にしそれを武器に、他国に依存しないようにすることが大切なのである。

アイスランドはそうしたことを私たちに教えてくれているのである。

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