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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

すべての企業はソーシアルビジネス化を

2009-06-05 | 政治と金

昨日NHKハイビジョン、プライム8未来への提言は、グラミン銀行総裁ムハマド・ユヌス氏であった。以前にも何度か氏についても、グラミン銀行についても述べたが、と金融危機が起きた後Muhammadyunus の、発言はいっそう光って見えた。

担保なしで貧しい人たちへの小口の融資を始めた、グラミン(村の)銀行は返済率が98%である。銀行としては驚異の数字のようである。仕事の内容を評価し、連帯責任の中で働くことをお互いが支えあうのである。お金を借りた人の、6割が5年で貧困から抜け出している。

ユヌス氏はノーベル平和賞受賞の挨拶で「貧困と平和は密接な関係にある」と発言していた。こうしたことの克服に、今氏は”ソーシアル・ビジネス”を訴えている。

現在の資本主義が、利潤最大化を目的にしている。一部の人の利潤追求成功のために、市場がカジノ化している。利潤を株主に戻すことばかりを優先させている。そのため実態を離れた経済社会になっている。

企業の利潤を社会が潤うことを目的にするように考えるのが、ソーシアルビジネスである。企業は利潤追求から考えを切り替えるだけで、取り組めることができる。利益が資本主義の唯一の枠組みであるとする考え方を転換するべきなのである。ソーシアルビジネス普及のカギは、大企業である。

金融危機はこうした、利潤最大化を目指した資本主義を変革させる、またとないチャンスです。今は新しい形の資本主義を作り出すまたとない時である。

バングラディッシュは、地球温暖化による海面上昇をを最も受ける国である。環境問題にも積極的に、グラミン銀行は取り組んでいる。子会社が、小さなソーラーパネルを貸し付けている。4万円ほどであるが、貸し付け3年で返済するようにしている。

貧困はなくなるかとの質問に「貧困はなくすことができます。貧困は人工的なもので、人が作り出したものです。人が作り出した以上なくすことができます。貧困は貧しい人たちが作り出したのではありません」と、答えている。貧困がやがて、博物館でしか見られない時が来ることを夢見ていると結んだ。

ユヌス氏の発言は、現在の日本の企業家たちに考えてもらいたいことばかりである。金融危機が起きたのに、そのシステムを変えずにいることは同じことを繰り返すことになる。

コメント (3)
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