
養殖魚、「獲る漁業から、育てる漁業へ」と謳われてきたが、これを見ると大型化へと向かった、あるいは向かわされた近代化畜産と同じ問題を抱えていることがわかる。
集約的に飼育される養殖魚の飼料は外部から導入されて与えるのである。大量に与えられる飼料は、海底に沈んでしまい魚種によっては、多くの飼料は放置され腐敗し環境汚染に繋がっている。
購入飼料に大きき依存することも、循環することもできない大量の糞尿処理に悩む酪農、養豚、養鶏と何ら変わらない。
こうした非循環農漁業が、コロナやウクライナ戦争それに円安で矛盾が露になった感がある。欧州人は魚より肉食が主体であり、矛盾は日本とこのところ漁業に手をだしてきた中国で露になってきている。とくに農業は食料自給率を高める取り組む中国の締め付けで化学肥料を使う農業で、燃料を大量に使う養殖漁業では痛手が大きい。
中国は食料自給率が80%を切ったと、高めることに大きく舵を切っている。カリュウムなどの輸出を禁止した。その一方で、ういh輸入してまで備蓄食料を確保している。
日本はと言えば、食料はアメリカから購入し、国内のコメ生産を抑え始めた。コメう業でも同じである。を生産しなければ金を出すというものであるが、これは酪農や他の農業でも同じである。減反政策である。
更に農産物の関税は、平均11.7%しかないがこれは、EUの半分である。さらに、水産物の関税率は平均4.1%にまで引き下げられ、アメリカ抜きのTPP11では、水産物のほとんどの品目で関税撤廃している
こうした状況で、一次産業の農魚業が循環など考えることもなく、補助金の出されている大型化に走り、安価な外部資源依存の形態になって、コロナとウクライナ戦争に円安と異常気象の波にさらされ犠牲になっているのである。
否、犠牲になっているのは国民である。今回の令和のコメ騒動もその一つでしかない。日本農業の失態といえる。