高齢者外出介助の会

さあみんなで出かけましょう!

暮らしを考える

2008-01-26 14:32:43 | 暮らし

数日前に事務所にあった単行本に興味を持ち読みはじめました。星野道夫「旅する木」文春文庫です。

著者はアラスカに憧れ、22歳でアラスカ大学野生動物学科に入学した方で、アラスカの自然を写真に撮り続け、作家としてもアラスカの雄大さ、厳しさを通し命のはかなさ、危うさまた重さを書かれています。それが私のであった「旅をする木」でした。

http://www.michio-hoshino.com/ 星野道夫さんの紹介をしておきます。

改めて命を思っていたとき、ある会合で、高齢になり病にかかり日々の生活に支障をきたすようになったとき、自分の暮らしをどうするか考えたことがある?と問われたのです。

会の利用者さんで半身麻痺の方が「わがままだから施設に入ったらと進められるけれど自分の家で過ごしたい」と1人暮らしをされている方があるのです。

Oさんの生き方は、四季の花がさりげなくテーブルの上の水盤に生けられているときもあります。さらに、右麻痺があるのですがブローチの付いているときもあります。私は気丈だなと思うのです。

年を取り、パートナーに先立たれ体に障害があっても、殻に閉じこもることなく、私たちの会やデイサービスを利用しつつ、1人で暮らしてられることに勇気をもらうのです。私も暮らせると。

もともと、子供さんが居られないので、私たちのように安易に頼ることにも考えが及ばないのでしょうね。人生の終局に向かう一人一人の生き方は、覚悟した生き方を選ぶのも自分自身ですね。できれば私もこのOさんのような暮らしをしたいと願っています。


銀行に行く

2008-01-21 16:54:10 | 外出介助

ちょっと古い話になりますが、暮れも押し迫り外出介助にOさんを訪ねました。

Oさんは十年以上前から会に登録をし、しばらく利用も連絡も途絶えていたのですが最近再び利用されるようになりました。

図書館と買い物、銀行に行きたいと依頼でした。

早速、銀行を目指しスタートしたのですが、千里中央は空中の町のように歩道橋であちこちつながり10年前はこんなに複雑ではありませんでした。

その上、歩道橋の改修中で見えている銀行の道順が分からないのです。近くで切手を売っている郵便局の人に聞いても要領を得ないのです。説明はいったん一階に下りてまたエレベーターを探してとても複雑なのです。自力で下りないで何とか道を見つけやっと着きました。

苦労して行った銀行で(右手が麻痺のかたです)自分で書いてくださいと係りの方。筆圧に力がなく左手で字にならないような字で、御本人は認めがたいからでしょう「最近の銀行はサービスが悪い。昔は書いてくれた」と不満を口に出され、最近の状況で仕方がないと思いながらも、何とかならないのだろうかと思いました。

もうひとつ不安になったのは、Oさんの通帳に0の多い金額が記録されていたことです。この通帳と印鑑とを持って銀行にいきかなりの高額を引き出されました。半身麻痺があり介助者と銀行に行く人を思うと危険と皆さん思われません?

高齢の方には色々な家庭環境や状況があります。高齢者が溢れる時が迫っています。高齢者の皆さんが安心して利用できるようなサービスと、配慮に、銀行で知恵を絞って対応をしてくださるようにお願いします。


サロンの出会い

2008-01-17 19:32:05 | 暮らし

事務所を今年開けて4日がたちました。

さろんの前に行事の案内やチラシをおいているのですが、じっとみて立ち止まっている女性がありました。気になったらすぐ声を私はかけています。

「入っていかれませんか」すぐに中に入ってこられ、お茶を出すと四方山話になりました。話を聞くと、一人一人の生きてこられた体験は計り知れないものがあるということをいつも思うのです。

長崎で原爆にあいました。結婚して嫁ぎ先で家が火災で丸焼けになり、主人は50歳代で病で亡くなり、その後一人で商売を初め体調を崩し店を閉めました。

去年の暮れ息子が近くに来たらといってくれたので今この近くのマンションに一人で住んでいます。「このように声をかけていただき、またこのような場所があるのは嬉しい」と一時間ほど話して帰っていかれました。

さろんは空堀商店街の西の入口にあり、透明のガラスで中が丸見えです。夏はその扉も全開で誰でも気軽に訪れて欲しいと心から願っています。来て下さる一人一人の人生の重みを受けて目が開かれることも楽しみです。

今年も訪れてくださる皆さんの話に寄り添い、心が軽くなって帰って行かれたら喜びですし出会いが多いことを願っています。皆様気軽においで下さい。


耳鼻科にいきました

2008-01-12 12:33:29 | 暮らし

やっと長い冬休みが終わりました。休みの間に病院に行きました。

気になっていた耳の病院です。数年前から気がついたら右耳ですが年中蝉が鳴いて、ジージーと聞こえます。それに前から聴力が衰えてきているのです。めがね店の前を通ると補聴器と書いてあるのぼりが気になる昨今でした。

先生の診断は耳鳴りは上手に付き合うしかないということでした。「聞こえが悪いのは補聴器があるけれど、微妙なところですね」と。会議など少し不自由に思うと話したら紹介状をもらいました。

どんな所か知りたかったのと、あいまいな思いで居るので早速尋ねました。

聴力は病院で検査を済ませていましたが、実際に言葉が聞こえるか三高低の音で聴力を調べられました。そして補聴器をつけても検査をしました。結果は、低い音も聞こえているので補聴器をつけても効果があまり現れないのでもう少し悪くなって考えたらとアドバイスがありました。

これで、私は聞こえが悪いと思っていた自分から解放されたのです。何事も、うじうじ思っているより、行動しはっきりさせることですね。

老いていくことは一つ一つ衰えていく不安があります。でも、動かないで不安を口にし周りの人までも心配させるより、事実を受け止め残された能力を自信に変えることだと思いました。


田村明の闘いを読んで

2008-01-09 17:37:56 | 暮らし

お正月に読書を楽しもうと勝手連お勧めの「田村明の闘い」横浜<市民の政府>をめざしてを図書館で借り準備しました。

パラパラと数ページめくり読み出すととても面白く、わくわくしてきました。やめられなくなると正月の準備も手につかなくなると中止。やっと、落ち着いて昨日読み終わりました。

今でこそ、まちづくりと日常に使っていますが、総合的な都市づくりの計画と推進を著者は昭和39年から横浜市で進められたのです。

当時、縦割り行政の中、その当時の市の行政マンは国の出先機関のように,各省庁の権益を代行するように法律の枠内で道路だったり、学校、下水など計画推進されていたのです。

町を総合的な見地から見ることなく進められると市民の生活などからかけ離れたばらばらな町になっていくと早くから取り組まれた先見性は読むものを納得させます。

役所の人間の見方や仕事の進めかたまでも結果として変えていかれた戦略は、力ある人だからできたといってしまえばそれまでですが、粘り強さや目のつけどころ、視点や説得力など本当にすごいです。

横浜市が今大阪を抜いて大きな都市になったと聞きますが、何十年もかけて町の歴史や景観を守り住民の暮らしやすい生活に主眼をおいて進められたことが魅力ある町になったのです。一朝にしてやはりなっていなかったのですね。

この本で、今年私は怠惰な自分を返上しようとお尻に火がついたのです。事務所の運営も大変ですが、思いを形にする努力は座っているだけでは実現しません。また楽しくなければ人は来ないでしょう。喜びを持って進めながら夢を語り共感していただくよう粘り強く係わろうと新たな思いを持ちました。皆様も読まれませんか?