高齢者外出介助の会

さあみんなで出かけましょう!

思い出したこと

2015-09-05 16:31:18 | 外出介助

藤川幸之助さんの文に 「介護もまた、太陽のように母の役に立たなければと肩に力が入っていた。今では何もしないで母のそばにじっと寄りそい、静かに座っておくことも大切な時間だと思えるようになった」 とあります。
あるとき厚生省の発行している「厚生」の取材を受けました。外出介助に同行し取材を希望されました。会員と一緒に取材で同行されその時の感想を聞きました。「見守るのですね」そうなんです。私たちは自分のペースではなく依頼者の時間に合わせています。ヘルパーさんなどはどうしても時間に制約があるので、結局自分のペースに誘導してしまいがちです。私たちは活動の初めから「あわてているのはボランティアですよ。高齢の方は1日がその外出だけということもありますよ」あくまでも、高齢者に合わせるのが原則と心していました。

私にはそれで失敗があります。いつものようにパーキンソンでも意欲的に外出されていたKさんに同行しました。用事は終えて昼食のため食堂に入りました。私はどうしても早食いで早々に食べてしまいました。Kさんはゆっくりで、手が自由になりません。食べ終わるまでゆっくり見てと思っているうちに眠ってしまったらしいのです。そして、ハッと目を覚ましてkさんを見るとまだ食事中。ホッとした記憶が残っています。
今それを思いだしています。それにしても、ヘルパーさんの時間はせわしなくなりましたね。

Kさんの訪問

2012-08-04 07:37:39 | 外出介助

久しぶりに介助に出ました。

今日のKさんは若いときはかなり気が強く、ヘルパーをしていた会員が偶然Kさんに出会い「私はKさんの介助は行きたくない」と申告されるような方でした。

私が出会うときは、遠足など行事の時でおしゃれをして出てこられ、普段の厳しさは見えませんでした。

今日は部屋に入っていくと、私を見て涙ぐまれ涙が止まるまでじっとしていました。「ありがとう」と言われ長いブランクを思いました。

昔住んでいた家の近所で親しくしていた方々に会いに行くのが目的です。

タクシーに乗り昔の住所にいけるのか一瞬不安になりましたが、記憶は鮮明でした。

まず一軒目の方は奥様が亡くなられご主人だけでしたが温かく迎えてくださいました。「お盆にまた訪ねていくからな」と優しい言葉をかけてくださって、またKさんは抱きついてないておられました。

そして本当の目的の方をタクシーで訪ねました。玄関でMさんは腰掛けて待ってくださっていました。またKさんは涙です。

着くと「暑かったやろ。お茶代わりに」とご家族の心づくしの西瓜を頂き、心のこもったもてなしにKさんは良い友達と長い付き合いをせれていると感動しました。

Kさん93歳Mさん98歳と言うことですが、二人とも気持ちのシャンとした方で「あんたよう歌、歌ってくれたな」でKさんが歌いだしたら「音痴やなあ」と言いつつ二人で歌いだされ、元気なころの昔に気持ちは帰っておられるのだとほほえましくなりました。

ほどなく満足されたのか帰ると言われたので、タクシーを呼んでもらい帰途に着きました。

タクシーの中でお昼にお寿司を食べたいと言われましたが、タクシーの運転手さんが車を止めて食べるようなところが無いので困ってられる様子です。また別の買い物も言われて「どう対処しようか」と一瞬考えました。タクシーに乗っているので自由に出来ず、途中タクシーを止めてもらって、私が走ってお寿司と買い物を済ませました。

買ったお寿司をタクシーの中で食べましたが、ホームに着くと「昼ごはん食べてない」。お茶も無くあわてて食べたので意識に残らなかったと思い、タクシーの中でのことを説明し、ヘルパーさんにも、説明しお茶をお願いしました。

部屋に私の分のお茶まで持ってきてくださって、お茶を飲みながら話しを少ししていましたら、また涙です。そして、しみじみ繰り返し「私は幸せやな」と言われました。

過去に外出に同行し立ち会った会員から、Kさんの家族のことではいろいろ聞いていて辛い経験をさているのですが、今日のKさんは乗り越え淡々としておられるのです。

年を取っているからこそ、時が辛い経験を忘れさせてくれたのでしょう。

あとどのくらいご一緒に外出を楽しめるか分りませんが、出来たらまた来たいと思いました。


ビッグニュース

2012-07-04 10:26:23 | 外出介助

凄いニュースです。

去年11月に書留で郵便物が届きました。何かな?と開封すると遺産の相続に関するものでした。

登録会員さんが亡くなられて遺産の配分に関して、当会にも個人の意思を受け取って欲しいという内容でした。

食事会の日で会員さんや高齢の皆さんが沢山来ておられ「受け取ったら負債も引き受けることに成るから放棄したほうが良い」なんていう意見がありました。

気になって会計を見てくださっている税理士さんに、文章の内容も伝えて相談しました。

「受け取りなさい。遺産の20分の1があるから」と、すぐに計算し金額も教えてもらいました。

いつも書いていますが当会は、お金には縁が無くいつもカツカツ自転車操業のような経済ですから返答をし、待っていましたが今日まで連絡がありませんでした。

ついに銀行の残高もわずかになり、自分では好意なのだから催促するのは変と思いながら「背に腹は変えられず」電話をしました。

今日来ましたら、留守電に手続きをする旨知らせが入っていました。

これで最低でも2年は活動の継続が出来ます。これも、会員の皆さんが登録会員さん一人一人に誠実に向き合って外出に同行してくださった結果です。

横道にそれますが、ボランティア会員は交通費実費だけです。連絡などに要する費用は会と個人の持ち出しもあって、お送りして最後に高齢の皆様がお礼を言われる感謝の言葉だけが本当の報酬です。

改めて会の皆様、また18年が過ぎましたが事故無く今日まで継続できたことに感謝しています。


去年のことですが

2011-01-20 17:02:47 | 外出介助

年の開けです。皆様今年も健康で過ごされますように。

さて、去年年の暮れに外出依頼があり、いつも行かれている会員につなぎながら「年も押し迫っているのに悪いなーー」と思っていました。年が明けて外出に同行した会員から、状況など連絡が入りました。

話では、依頼者のKさんは老人ホームに入所されています。ホームに入るまで過ごしていた東成区のご近所の方に会いに行くのが目的でした。

訪ねるKさんも90歳を過ぎ、訪問先の方も90歳を超えておられる方で、Kさんを訪問先の息子さんが負ぶって階段を上がってくださったそうなのです。久しぶりの出会いに二人は手を取りあって喜ばれ、同行したボランティアも感激し涙が出そうになったそうです。

訪問先の方は元気なときでも足が不自由なので自宅でご近所の皆さんを待ってられたそうです。ご近所の方は嫁の悪口など心にある不満や怒りを聞いてもらってたそうなのです。

年を重ねて確実に尋ねる人が少なくなて、訪ねてくれたKさんとの出会いが本当に嬉しかったようですと聞き、年末の押し迫った時期でしたが引き受けてよかった。ボランティアのSさんの話で情景を思いながら安堵したのでした。


遠足

2009-10-06 06:28:06 | 外出介助

007 今日は遠足です。

台風情報があたったのか雨になりました。

今回を持って遠足を終わりにします。

会を立ち上げた頃は、外出をしたいと思っても同行してくれる人がないとあきらめておられる方が多かったようです。私たちが訪ねていくと「これで夢と希が叶った」とよく言われました。

最近は遠足に誘っても「ヘルパーさんが来る日」。とか「デイサービスに行く日」とかで参加されなくなってきました。外出も介護保険と時として実費で何とか実現したようです。

だから、あえて行かなくてもという思いもあるのでしょう。

時には「ヘルパーさんが来るから」と断る方があり、この言葉には苛立ちをを覚える時があります。

楽しみまでもあきらめて、縛られると私は思ってしまい「どちらも満たされるのが暮らしではないか」と。

オーストラリアに行った時聞いたのです。ふいの外出で居られなくても、事務所にヘルパーさんは電話をし高齢者の自宅に入り決まった掃除などをして退去される。これこそ、私の願うサービスなのです。

生きるのに予定外のことは一杯有ります。そのような時にどちらか一方だけというのはしたくない時も有りませんか?

遠足のことから脱線しました。最後の遠足です。今日の日和を皆様お祈りください。

まったく変わりますが、前回、介助での不愉快な状況を書いてしまいましたが、ご家族が遠距離で、お母さんに心を痛めながら少しでも快適なようにとメールなどで連絡があります。このような皆様に遠距離介護の心の支えにと。ご紹介します。http://www.paokko.org/