昨日は12月に転居される94歳の方が「布が一杯あるので取りに来て。あんたが必要と思うものを見てくれたら後はほっていく」声が掛かりました。
約束の時間に伺いました。腰が曲がって体を二つ折りに布がある部屋に案内してくださって、一つ一つ布の歴史を話して、なかなか作業が進みません。
家が古くなり寝ていた部屋の屋根が落ち雨漏りが激しくなったそうで、地主がその土地を売ってしまい、空堀で探したけど無く、また高齢の一人住まいは更になくて、仕方なく息子さんのおられる尼崎に転居されるらしい。
空堀は30年前に亡くなったご主人が、からほりさろんのある向かいで生まれてそこに嫁に来たのでずっと住んでいたい。ここで終われたらよかったのに。布を見ていて話を聞くと、布に歴史がありどれもいとうしく捨てがたい気持ちに。聞く私がそうなんだから、語るKMさんはもっと思いがつよでしょう。それでも新しい生活に向かう覚悟で捨てることにされた決断に複雑な気持ちを感じながら、私も決断をした時間でした。すべてに、感謝です。