金曜日のことさろんを開けてまもなく疲れた感じの女性が入ってこられました。
さろんの前で岩塩を委託販売しているのですが、パウダーと書いてあるので(時代がばれます?)天花粉でうちの父が役者みたいなのでこれ塗ったらいいかな?と聞かれました。塩だと説明し理由を聞きました。
父は脳出血で入院し今は一般病棟に居ます。双子の妹が居るが外国に居るので毎日私が行きもう疲れてしまった。
認知症も出てきて、はじめしゃべれなかったのに最近は良くしゃべり、私の知らない昔のことばかりそれも大きな声で話すので怒ってばかり。いやになって疲れて、それでも毎日行っている。母は早くなくなったので世話をしているのは一人きり。
そこまで聞いて本当に疲れてられるように見えました。普段はおしゃれな方だろうに姿がくたびれをにじませている様子。私の体験を話しました。
私達の両親。母は4人姉妹が代わり合ってみていたけれど最後に力尽き入院をした夜中に誰にも見取られずに無くなったこと。父も自宅でぎりぎりまで姉に世話をされていたが入院をした日の昼過ぎに主治医が病状の説明に廊下に呼び出された数分の間でやはり一人でなくなっていたこと。
人の命は神様の考えておられることなので、絶対私が見届けると思って毎日行っても出会えないことがある。それより自分が心残りの無いように看病してあげて欲しい。また、話しも分らないと怒らないで、相槌を打つだけで良いのだし、「血のしっこをした」と言われるお父さんはそんなにしんどい苦しい経験をされたのだから、そのような時は「しんどかったね。頑張ったね」と声を掛けて欲しいと伝えました。
聞いてもらってちょっと心が軽くなった「そうするは」と帰っていかれました。
その方が今日、さろんの前を通って「また聞いてな」と手を振りながら元気良く声を掛けてくださって先日と人が変わったように元気で明るい感じです。「しんどい時はいつでも来て!」とわたしも大声でこたえていました。
さろんで出会う皆さんがいつも元気な方ばかりではなく、時に介護で疲れた方が相談にこられ、一言の会話で元気になってくださる様子はボランティア冥利に尽きると今日も思わされました。