高齢者外出介助の会

さあみんなで出かけましょう!

いきがい

2008-02-19 10:08:59 | 暮らし

事務所の前の古い店が壊されたことは以前にかいたと思いますが、路地の奥に住んでいたTさんも立ち退きの憂き目に会い「80年住んでいたからここで死ぬと思っていた」と。淋しそうでした.

一番気にされていたのは、引越しをしたら死ぬかもわからないと言うことでした。現に、話を聞いた時点でも、ここから引越しされた方が数人亡くなったと私も聴いていました。

つい数日前ですが、ライターのTさんに会いました。彼が憤慨して話してくれたのですが上町筋に面して小さなお茶屋さんがありました。老夫婦がされていたそうですが、道の拡幅で家を削られるのでやむなく店を閉めて越されたそうです。

その方に去年の暮れ久しぶりに出会ったそうです。

とても上品なお婆ちゃんだったそうですが、車椅子に乗ってられて、御主人は亡くなられたと聞いたそうです。

「お役所仕事で計画があるから進めたのだ。上町筋で特に事故が多いとも聞いてないし。二人のいきがいまで奪って歩道の拡幅をいそがなあかんとは思えない」彼のはなしです。

高齢者のいきがいや人とのかかわりを無くすことは命を削るということが時にあるのだと私達は念頭におくことを思いました。


待つ

2008-02-13 14:12:44 | 暮らし

朝、事務所に来る道のコースが二つあります。

地下鉄谷六の駅を出てすぐ右に取り階段を下ります。私が卒業した小学校の跡地の公園横の道を通り路地を抜けます。もうひとつは、谷町筋を南に進み右に入ると空堀商店街です。

今日はハガキを入れたかったので商店街の道にしました。朝の商店街を歩くのも楽しみの一つなのです。あわただしく開店の準備に立ち働いてられる様子を見ながら歩いていると新しい発見があるのです。

今日はいつも出会うと声をかけるおばあさんが酒屋さんから出てこられたところに出くわしました。ご本人に気づかれていなかったのでそれとなく透明の袋の中を見たのです。

小さなパックのお酒とあてのようなものが見えました。いつか、町で出会ったときお酒の匂いがしてまさかと思ったのですが・・・・・。

息子さんが朝早く仕事に出られ帰りも遅いと聞きました。年を取られ家事に追われることも無く毎日、待つだけの時間の長いこと。その長い時間と日々を思いました。

健康で身の回りのことができ、自転車で四天王寺さんに天気さえ良ければ毎日でもお参りにも行かれています。この健康であることも、延々続けば、この時間がお酒の誘惑に勝てないのでしょうね。

私の近所でも、お嫁さんと同居されたのですが昼間やはり一人で寂しさからでしょうか、昔のことですがアル中のようになられた方がありました。そのことが頭をかすめました。

この方より若くてもデイサービスや老人ホームで介護を受けておられる方がある一方で、健康であるが故の生活がこのようであることに、私は与えられて生きることの哀しさを思わされました。