高齢者外出介助の会

さあみんなで出かけましょう!

終わりの時

2009-12-16 13:56:24 | 思い出

枚方でボランティア活動を一緒にしていたSさんから電話がありました。多くの出会いの中で私の尊敬するお一人です。

「もうボランティアが出来なくなったので身を引きます」と言われるのです。

理由は今年の夏にご主人が亡くなられたこと。その前から肝臓が悪く入退院を繰り返し歩くのも人に心配をかけること。立ち居振る舞いにも周りの人や息子さんたちが気にされていることなど。

私は、枚方から活動の地を大阪市内に移して15年になります。その間一度もお目にかることなく来てしまい、昔のように声も張りがあり年を取られた実感が湧いて来ません。

Sさんを尊敬しているのは、まず穏やかな方。お母さんの話をされたのですが、このお母さんに育てられたのでSさんのような人格を持っようになられたと感動したのです。

20数年も前ですが、電話で「今日わらしべ学園で洗濯を干し終わって空を見たら風で干した子供たちの服がひらひらとしていたのです。そのとき、体の弱かった私がこんなことが出来るようになり健康な体になったと嬉しくなった」と言うよな事を話してくださったのでした。

ボランティアのリーダーをしていましたが、苦しく嫌なことがあって、この電話で慰められ喜びが与えられ勇気と感動が心からわきあがりました。

苦しいことがあるけれど人から喜びを分けていただき、それもすぐになくなるような喜び以上に心の深みからあがってくるようで「この喜びは誰にも奪われない。リーダーをしている褒美だ」とその時思いました。

こんな出会いで心の端に大切な人としてしまっていました。

誰にも終わりは有りますが自分で決めるのもまたSさんらしいと名残惜しい電話でした。


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