高齢者外出介助の会

さあみんなで出かけましょう!

介助の思い出

2007-11-21 06:46:52 | 外出介助

利用されていた会員が亡くなられました。たまたま会員がお見舞いに行った時亡くなられたことを告げられたのです。

会の設立当初の方で長い付き合いです。忘れがたい思い出も一杯。一度も家族の話をされなかったので、身寄りの無い方だと思っていました。甥、姪が来られていて驚きましたが身内の方に会いほっとしました。

聞くと、30年近く前にふらと家を出て行った。一度行き倒れになっていたのを警察の連絡で静岡まで迎えに行き、一緒に住むのがいやならと家の近くにアパートを借り住まうようにしたが、それも数年で、また居なくなった。出て行ったときも警察に捜査願いを出したけれど音沙汰無く今日になった。

わたしたちの知らない間こんなにかわいがってもらっていたとは知らなかった。残された写真を見ると昔の顔とまったく違う。あんな嬉しそうな顔をしてと、涙ながらに語られました。

思いがけないMさんの過去でした。「東京にお墓参りに行きたい」と会に繋がった方です。三泊四日の旅で大阪に着いたとき「これで五年も十年も命がのびた」と喜ばれたと聞きました。また、写真を見せてもらい良い旅だったのだとわたしも嬉しかったのを思い出します。

こんなに心配していた家族があったのに、どうして家を出てしまわれただろう。心の奥にある苦悩を思いました。

わたしは数週間前から「とても弱っておられる」と聞いていたのです。お見舞いに行こうと思いながら、果たせず悲しい知らせを受け取ったのです。

以前もこのようなことがあり、気になったら必ず会いに行こうと決心していたのにやはり駄目でした。何度も繰り返しているわたしです。出会いは必ず別れに通じます。一期一会といいますが、出会いを意味あるものとして誠実に付き合うことを改めて思いました。