尾瀬ヶ原ーーー。東電小屋から山ノ鼻に向かう木道。所々で片方が欠落しており、片側通行になっていた。もう何回も歩いた道だが、片側通行があちこちあるのは初めて。福島の原発事故で厳しい目が向けられる東京電力。損害賠償で資金も大変。“木道までは手が回らないのでは”と心配になった。
尾瀬の半分前後が東京電力の土地だと聞いた。元々、発電所の建設用地だったのだ。反対運動(自然保護運動)の結果が功を奏し、今の景観を保っている数少ないケース。原発事故の補償対応で、資産売却が検討される中、尾瀬の広大な土地の売却も“うわさに上がった”。むろん、群馬県や地元関連団体など挙って反対した。東電からの年間の尾瀬環境保護に支出されるお金は年2億4千万円程度と報道された記憶がある。
東京電力が事故の補償に、わが身を削るのは当然。ただ、東京電力に対する、風評被害を含めた“補償要求”の声に行き過ぎは無いのだろうか。無論、福島県をはじめ避難指定地域などの皆さんは別だ。まして、原発を持たないで東京電力から電気の供給を受けている都県は少しぐらい我慢するのが当然。電力会社がピンチの時、自治体は事業協力金の減額や返上が検討されることは無いのだろうか。
「補助金はよこせ」「補償金は一円でも多く」という姿勢の、私の住んでいる県。企業局の発電事業の売電をはじめ、東京電力には大分お世話になってきたとおもうが。最近は“地元業界紙”以上の地域密着振りを示す“J新聞”にも飽きがきた。今月で変えよう。
「尾瀬ヶ原」は標高で1400メートルほど。東西に約6キロ、南北約3キロ、約8690haに及ぶ尾瀬特別保護地域の西側にある。「草紅葉が始まったのでは・・」という友人のお誘いに飛びついた。快晴の天気に、心地よい風のなか、鳩待峠ー山ノ鼻ー竜宮ー東電小屋を周遊。友人の計算では約17キロの歩行距離。
草紅葉というと幻想的だが、実際は枯れかかった草原。草原の大きさ、燧ケ岳や至仏山を背景に加えると“懐かしさ”“優しさ”“おおらかさ”など大きさを感じられる。エゾリンドウも盛りを過ぎていた。花は殆ど見られなかったが、やっぱり尾瀬はいい・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます