啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「玉原湿原・・ノビネチドリ」

2024-06-21 15:48:19 | その他
 「確かに、この辺りにあったんだよ」と夫。この辺りとは、駐車場から徒歩で玉原湿原(標高1178m)に向かう「ぶなのわきみず」の水飲場の近く。当時、そのあたりを何度も探したが、目的の花は見つからなかった。これは、11年前の5月上旬のことだった。夫が最後に見たかったその花は「ノビネチドリ」。
 19日、行ってきました玉原湿原。その花を探しに。注意深く見たはずなのに個体は見つからず、湿原には、クリンソウ、ウラジロヨウラク、アヤメ、ワタスゲ、ギンリョウソウ・・尾瀬を彷彿させる風景。湿原の遊歩道は木道。ところどころに休憩所があり、のんびり風景を愉しめる。湿原をわたる風はさわやか。眠気がやわらかく降りてくるような居心地の良さ。この風景を独り占めの贅沢さ。自宅から車で2時間以上かかったけれど、夫が元気なころ、何度か訪れた時の風景と変わらない。あの頃が懐かしく、心のアルバムが一枚、また一枚と引き出される思いだ。
 後ろ髪をひかれる思いで湿原を後にし、「ぶなのわきみず」を数歩過ぎたころ、「あんなところにゴミ?」と同行者。「ん?」・・と見た瞬間「あった、あったノビネチドリ‼」それは、ゴミではなく、大切に経過観察されている札が、個体の根元につけられていた。すでに花は終わってしまっていたが、あれから11年も経ち、ようやく個体を確認できた。もう少し早ければ、花の美しい姿を確認できたかもしれない、と少し悔やまれた。見つけてくれた同行者に感謝です。
次回は、ブナの森を散策しに行きたい。

ノビネチドリ


 クリンソウ
コメント
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