気ままな歳時記

 気ままに日々の出来事を写真で綴っていきたいと思います。

旧農林中央金庫 仙台支店

2006年01月19日 21時25分28秒 | 消える街並み
 仙台からまた、戦前からの貴重な建物が消えようとしています。
 南町通りの旧農林中央金庫仙台支店の建物です。
 この建物は、1938年(昭和13年)に建設され、昭和20年7月の仙台空襲でも市街地が焼け野原になったのに、外観だけは残り、今まで修繕を加えながら戦前の姿を留めていました。

 南町通りは、昭和51年まで市電が走っていたので、市電の窓から見たこの銀行の前にあった小さな噴水を思い出します。
 昭和30年~40年代には、仙台はまだまだ、木造の建物や安っぽいモルタルの壁の建物が多い時代に、この建物は凄くどっしりとして格調のある建造物に見えたものです。
 この建物は現在、三菱地所が所有していますが、取り壊して新しいオフィスビルを建てるようで、今月でもう見納めですね。
 今にしてみれば、建物の前を通る市電の写真を撮って残しておきたかったです。

 今の南町通りは、時代の流れでしょうか、市電が消え、東五番丁の角にあった協同書店、東北最大のスーパーだったエンドーチェーン、30年以上続いた山形のデパートの十字屋、東北最大のスポーツ店だったサイカワと次々と仙台の顔というものが消えていき、またさらに、戦前の近代西洋建築物として知られていた旧農林中央金庫も消え、栄枯盛衰を感じる、とても寂しい通りになってしまいました。 
 

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