相当古い話ですが、SS誌で瀬川さんが書いて居られ頃の話。「オリンパスでは良い低音が出ない」と書いて居られました。S氏さんも低域が気に入らずパイオニアの箱に蜂の巣・075の組合せにされたと書いて有りました。
メーカーオリジナルの状態で、フロアー型だからと床面にポンと置いて鳴らせば、袴の位置が「音を殺す」位置にあるので、弾まないヌケの悪い低音だったと思います。またウーハーのシリアルNoが#20000番代以降のものが1970年くらいから使われています。この#20000番代以降のLE15Aは「粘る様な低音」と評される様な、一種独特の鈍さが有りました。この為上述の様な評価を受けたのだと思います。同じ様に「オリンパス」の兄弟機「ソブリン」ももっとひどい評価にされたと思います。
私の場合、オリンパスのスタイルや仕上げと使い勝手の良さに憑かれて購入しましたので、「このSPを上手く鳴らしてやりたい」と云う思いで、色々と実験をして満足の行く低音にしています。(個人的感想です)
オリンパスの箱は意外と奥行きがなく、38cmウーハー用には小さい様に感じますが、元々JBLのウーハーユニットは小さい箱で鳴る様に設計されている様だと感じています。他のメーカーでは信じられないくらいの小ささだろうと思います。この利点を生かせば、38cmクラスのユニットが6畳や8畳間で使える様になると思います。
私がオリンパスをうまく鳴らす為にしている事は、
①専用SPスタンドを作り、袴を使わないセッティングにしている点
②ウーハー(LE15A)が本当に良いのか?2205,2215、2231A、等と比較してLE15Aが良い事を確認。他にもガウスやアルテックのユニットも試した。
③同じLE15AでもシリアルNoで音が違うのか?を実験した。
シリアルNo#8万番台(8Ω)黒、3万番台(8Ω)グレー、2万番台(8Ω)グレー、7000番台(16Ω)グレー、1000番台(16Ω)ブルーフレームとシリアル番号の若い方向へ向かって行く毎に音質がアップしたのを経験している。現在は#1000番台のユニットで落ち着いている。
D130やLE15A等、JBLの古い型番のユニットは、20年から30年生産されており、それぞれ初期型・中期型・後期型が有るが、型番は同じでもサウンドは「別ユニットぐらい違う」と云う事。後期型になるほど「コストダウンされているのか?」と感じる。